二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

東京スナップ浅草編2007

2018年05月20日 | Blog & Photo
ウィリアム・クラインの「ニューヨーク」のリメイク版に見入っているときだったか、森山大道さんの一連の新宿シリーズに触発されたのだったか、いまとなってはさだかな記憶がない。
何年かに一度、猛烈にストリートスナップが撮りたくなる。

十年かそこいら寝かせたら公表できるようになるだろうと、漠然と考えていた(-_-)







2007年6月の浅草。
さっき調べたら、このときのスナップが200枚ほど残っていたので、そこからアルバムに55枚をセレクト♪
http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000104851976&owner_id=4279073
(ただし、いまのところ友人まで公開にとどめてある)

わたしはスナップが大好きなのだが、残念なことに自分自身を被写体にしてスナップを撮ることはできない。
技法としてもムリだし、自意識の壁が立ちはだかるからである。







そこでこうして、ひたすら他者を撮る。
この場合の他者とは、ズバリいってしまえば、<断片化された>わたし自身であろう。

使用した機材はニコンD70+標準ズーム・・・であったとおもう。
広角側にズームし、人混みに紛れる。
フィルムカメラの時代からストリートスナップを撮っていた(^^)/ 
本来は昆虫撮影のために買ったのだが、いくらでも撮れるデジ一が、わたしの衝動に火をつけた。







十年を過ぎたあたりから、写真のほとんどすべては「古写真」の域に近づく。わたしはそうかんがえてきた。
つまり、近ごろわが国では少々うるさくなっている肖像権だとか、プライバシーだとか、そういった現代人の権利意識に対する配慮が薄らぐのである。
古写真とまではいえないから、こういう写真のことを、せんだってTime+と名づけたo・_・o

個性というべきかどうかわからないが、人間の多様性とは恐るべきものがある。同じ写真は二度と撮れないという意味で。
他者に立ち向かうことは、畢竟自分自身と向き合うことではないのか!?
十一年ぶりにひょっこりとCD-Rの中から姿を現わしたこれらのフォトを眺めながら、現在の<わたし>がそんな感想を抱く。

地平線が傾いていたり、ピントが合っていなかったり。
そこにわたしのまなざし、フットワーク、呼吸が連動している。よくも悪くも、十一年前の<わたし>がここに・・・いる、ということ。
再会したこれらの写真を一番愉しんでいるのは、むろん、わたし自身なのである。

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