二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

日本近代文学のアンソロジー

2019年03月09日 | 小説(国内)
フィクションに帰還できたので、ホームベースの日本近代文学のアンソロジーを何冊か買い込んで、読みはじめた(^^♪ 
大学では法学部だった。だけど人に訊かれると「専門は日本近代文学」といってきた。そんなに徹底して読んではいなかったのに。

新作より、古典落語なんだよね、昔から(笑)。とはいえ、長編は読めない。
・・・というわけで短編のアンソロジーという選択となった。
若いころから多少はお近づき願っているにしても、八割方読んでないからねぇ、それで“専門”といえるのかね、あんた!?アハハ
宇野浩二の「獨断的作家論」がおもしろいので、正宗白鳥の「作家論」があったのを思い出し、手にとったらこれもまたおもしろい(*゚。゚) 








夏目漱石論も、永井荷風論も、出色の出来映え、食い入るように読んでいる。
正宗さんの小説はまだ読んでないけど、端倪すべからざる人物だな。かつて、こういう人物が、読売の文芸欄を仕切っていたとはね。



日本の場合、長編にはたいしたものがない。しかし短編には秀作が多いが、昭和にはやった「文学全集」には頼りたくないなあ・・・と思っていた。
文庫本ファンのおいらにとっては、岩波からも新潮からもアンソロジーが刊行されているのがありがたい。
新刊書は文庫本であってもそこそこの値段なのが悩ましいが(ノ_・)。



むろん、私小説も読んでいる。葛西善蔵の短編を、5~6作はじめてまとめ読み。
よく知られているように、貧乏、病気、女というのが、私小説の“三大テーマ”。葛西文学は、その一つの究極的世界といわれている。
葛西のような友人、親戚を持たねばならなかった人々は、さぞや困惑・迷惑したろうなあ、
おもしれえといえば特異なおもしろさがあるが、ひでェもんだなあ(☍﹏⁰)。 弁護の余地なし。

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