二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

写真における点景人物の効用

2014年10月24日 | Blog & Photo
仰々しいタイトルをつけたが、要するに「街の風景って、点景人物がいたほうがおもしろいね」ということがいいたいだけ♪
このことは、かなりの人の賛同をえられるのではないか・・・と、わたし的には考えています。

もちろん、いなくたって、イイ(・"・。)
そう都合よく、入って欲しいポイントに、お誂えむきの点景人物があらわれるわけじゃないしねぇ。
向こうからやってくるのを待つっていうのは、苦手。
だから、友人にさそわれても、釣りにはいかない。
「待つ」ことをもっと学んだほうがいいよ~と、ときおりいい聞かせてはいますけど。


昨年あたりから、仕事に対する「ヤル気」が薄れてしまって、出勤時間が遅くなったり、帰宅時間が早くなったり。もう定年年齢なのだから、やめてしまえばいいのだけれど、そうもいかない事情を抱えている´Д`

この数日、“秋の読書”のため、何冊か本を買った。
しか~し、3-4年まえのように、「うん、おもしろいぞ!」と思っても、寸暇を惜しんで、むさぼり読むなんて、めったになくなってしまった。
久々にほぼ一気読みしたのは、司馬さんの「ロシアについて –北方の原形-」(文春文庫)かなあ。
塩野さんを読んでいると、司馬さんが気になってくるんですね。

というわけで、何冊かを並行して読みすすめるというクセが復活ゞ(´Д` 
ま、俗に「濫読癖」ともいいますが・・・。
とにかく、本はいたるところにある、ベッドの枕もと、足もと、窓際、ホールetc.クルマの中にも、つねに5-6冊ころがっている。
わたしは基本的にTVは見ないから、時間はつくろうと思えば、かなりつくれる。

ガツガツ読まないときは、ボンヤリして、過去の思い出や、薄明のような思念の中を漂っている。それが虚しい時間かというと、そうでもない。むしろ、若い時代にはまったく予測できなかった「老年の愉しみ」の一つだとかんがえるようになっている。





さて、ここで「点景人物」の話にもどろう。
点景人物というのは、小さく写りこんだ人だから、原則として個体識別はできない。だた、友人知人がフォトをみたら「あの人かしら?」と、推測できる場合はある。
地方都市といえども、街角には、人物がよく似合うのですね。
「だれかいないかなあ」と、点景人物を探してから、フレーミングする場合がある。
個体識別がしにくいのだから、あまり神経質にならずに済むしね*(^-^*)
キャンディッドだと、ついつい肩に力が入って「エイヤッ!」だけれど、点景人物を配する場合は、もっとフランクリー♪



本も写真もそうだなあ。
ガッっと撮るか、フワッと撮るかで、味わいがずいぶんことなる。
「ロシア」については、司馬さんがフワッと書いたものの一つ。歴史と地理の中を、やや老いた司馬遼太郎が、ゆったりと散歩している。青年期・壮年期に書かれた鋭利な短編群とは、文体がずいぶん違うのです。
さきを急ぐのではなく、立ち止まってあたりを見回す。
微笑したり、苦笑したり、へえと“なにか”を感じたり、人びとの後姿が気になったり・・・。
歳のせいかな、これも~~ヽ
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