本日はマニアックなお話をひとくさり。
関心のない方はスルーして下さいませね、いうまでもないことですが――。
館林へいったとき、そこのBOOK OFFで手に入れた「季刊CLASSIC CAMERA」(田中長徳責任編集双葉社刊)に、貴重なデータが掲載されているのを発見し、三毛ネコだんは、ちょっと舌なめずりしたのであります(笑)。
それはローライフレックスとローライコード全製品に関する個体識別番号(製造番号)の一覧表である。
そこで気になったのは、わたしが新宿で買ってきた3.5Fの素性であった。
セレンメーターの設置されたパネルの上に、
DBP 3.5F2831426 DBGM
という文字、数字がならんでいる。
3.5Fは2.8Fとならんで、ローライ二眼レフのもっとも完成された製品として、長期間製造されている。
その期間とは、
1958年~1979年・・・である。そして、幾度かマイナーチェンジされているため、<5Type>に分れている。
ただし、77年、78年は番号が抜けているので、タイプ5と称されるものは、いったん打ち切られたあと、限定生産された記念モデルのようなものかも知れない。
「DBP」と「DBGM」は、まだ調べてはいないので、ちょっと意味不明。
ご存じの方がいたら、ぜひお教えいただきたい。
さきの一覧表を参照すると、2831426はタイプ4に分類され、1965~1976年に渡って製造されたモデル。
2800000~2844999という番号の真ん中よりやや後ろの番号だから、製造年度が1970年ころとおおよその推測ができる。この間、45,000台あまり生み出されたモデルのうちの一つ。
これはわたしのヤシカ124Gと同様、製造後40年は経過している。
このあいだに、壊れたり水没したりして、10%くらいは失われているだろう(わたしの推測)。
ついでに書いておくと、2.8Fのほうは、1960年から1990年まで製造されていた。ただし、1982年以降はすべて「記念モデル」で、数量限定生産となっている。
ローライの二眼レフは、その後GX、FXと継承され、FXが現行モデル。
ついているのはプラナー80mmF2.8、レンズもモデルチェンジのたび、手直しされ、現代の最新型レンズとなっている。
くり返すと、わたしのローライフレックス3.5F、2831426は、
1970~71年ころこの世に誕生したタイプ4で、220フィルム使用可能なモデルある。
また、35mmフィルムカメラのほうはニコンF3をメイン機材と決めたが、こちらの識別番号は、
1918147
である。F3製造期間は1981~2001年まで20年間。これはF4が登場したにもかかわらず、人気があって、製造されつづけたからで、わが国一眼レフ史上の最長不倒距離!
メーカー修理受付は2011年で終了予定だったが、その後2015年まで延長されたという。
番号から推測していくと、わたしのF3は、1997~99年のころの最終モデルに近いことがわかる。
こういうことは、写真を撮影することとは、なんの関係もないし、メカマニアの単純なこだわり・・・とはいえ、愛機の素性は、知らないより、知って使うほうが、愛着はますます深くなるだろう。マイミクの皆さんも、もしクラシックなメカニカル機等をお持ちだったら、愛機の素性調べをしてみたらどうだろう(^^;) 古物じゃなくても、個体識別番号は、あらゆる機種に刻印されているけれど。
※なお、ローライの製造番号は、カメラのキムラ新宿店、酒井久男さん提供の資料(雑誌収録)による。