二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

現実が待っている(ポエムNO.4-14)

2020年08月27日 | 俳句・短歌・詩集
   (2013年10月 前橋市)



煙をもくもくはいて 大きな音をたて
蒸気機関車のように走ってゆく。
それはあんたのことさ。
自分では大したことをやっていると
こころのどこか端っこでかんがえているのだ。

ズバリいえば ネットに依存した生活。
・・・のなかの喜怒哀楽

中心になっていてね。
その中心を少し移動させたくても

どこへいったらいいか
途方に暮れる まるでヤマトシジミみたいに。
ヤマトシジミはいたるところにいる。
ヤマトシジミのあわれさ。
これって自己憐憫そのもの。

あれれ 今日は足の指が ひどく遠くに見える。
横たわるとガリバーのように
文字たちがよじ登ってくる。
蠅叩きで叩き落としたくなることもある。
あんたの知らないあんたをさがすために。

蒸気機関車であり ヤマトシジミであり ガリバーでもある
あんたのつまらない日常。
あかさたな からはじめる勇気はないのだ。
日常をご破算にして梯子を一つ手に入れる。
それを登ってあの白い雲の上へ出る

なんてどうだろう?
むろん比喩だし
ことばのうえの遊びなのだが
キーボードから離れてしまえば
いつもの現実が恐ろしげな顔をして待っている。

待っている。

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