二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

ソシアルランドスケープってなんだ?

2014年10月19日 | Blog & Photo
ソシアルランドスケープってことばをはじめに使ったのはだれだろう?
わたしがすぐに連想するのは、ウジェーヌ・アジェやW・エバンスなどの先駆者が残したパリやアメリカの街角写真。
風景写真といえば、現代ではネイチャーつまり自然の風景を指すことばのように思われている。
しかし、社会的な風景だって、やっぱりランドスケープなのだ。

どんな被写体をどう切り取るのかに、そのフォトグラファーの個性や腕が発揮される。
わたしのアルバム「郷土遊覧記」は大半、このソシアルランドスケープv(^∀^*)
ちなみに、「郷土遊覧記」は、江戸時代の大旅行家で、民俗学の先駆者ともいわれる菅江真澄の“遊覧記”にあやかっている。
この「郷土遊覧記」は、番外編と銘打った独立のアルバムが、多数派生している。

要するに好きなのですねぇ(^-^**)
これらは別ないい方をすれば、わたしの「観察日記」でもある。
カメラをもったら、出歩きたい・・・秋や春のいいお天気の日には、家にこもって、あるいは事務所にこもって、いたずらに時がたつのをほっておけない・・・という気分。
写真コンテストに応募しようなんて野心はないから、勝手気まま、地図ももたず、あっちへふらふら、こっちへふらふら。
こういうときは、地図もナビもまったく役に立たない。
クルマに乗ったり、自転車を漕いだり、気になったもの、いい眺めだなあと感じたものを、パチリ! パチリ!

デジタルだろうが、フィルムスキャンだろうが、ほぼすべてレタッチしているから、そのとき、もう一度、見て感じ、考える。ある意味、至福の時間がすぎていく。


さてトップの一枚はニコンFM2&55ミリF3.5で撮影した街角。
カラーフィルムのネガからフィルムスキャンしている。
ずいぶんといろんな文字がならんでいる。
「日本危うし!」だそうです。皆さん、気をつけましょうね(笑)。



ついでに、ゴチャゴチャしたシーンをもう一枚。
これもFM2と55ミリマイクロで撮影してある。
うむむ、アートですね、街角の無意識*´∀`)ノ いい味が出ている。



そしてフィルムスキャンもう一枚。
上の二枚と違ってシンプルの極みのような光景である。
とある公園に置いてあった鉄製のチェアで、水いろのペンキに錆がちょっと浮いて、ディープなテクスチャーをまといはじめた。
それに寄り添って、スリムな影が・・・。




さて、ここからはデジタルカメラの画像3枚をピックアップしてみよう。



旧国道の沿道にあったカラフルなヘアサロン(・・・だと思う)。
以前から気になっていたが、この日は秋の陽を真っ向から浴びて、一段と鮮やかだった。
雑多なものが入り込んでいるのもかえっておもしろいと感じるのだけれど、どんなものかしら?



鉄塔と倉庫。
工場街にはハッとするようなものが埋もれている。
だれかが「発見」しないと、こういう美しさには、気がつかないで通りすぎてしまう。
秩序があるが、それが毀れかかっているようにも見える。
社会的な風景そのもの。
わたしとわたしのカメラに見つめられ、呼吸している。



郊外に出たところにあった土蔵。これも毀れかかっている。
しかし・・・そこが温かいのではないだろうか(・_・?)
農機具をしまっておく物置だろうが、たっぷりと秋の陽を浴びて、時間旅行している。

わたしがここを通ることは、もう二度とないだろう。
これらすべての風景に対し、愛おしさがこみあげてくる。
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