二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

わび・さび系にしびれる

2012年03月18日 | Blog & Photo


昨日、仕事帰りに近所のカメラのキタムラへ立ち寄った。
そこで、ちょっとしたいきさつがあり、わたしはドコモから、iPhon4Sへ乗り換えることになった。どんなケータイなのか、じつはカタログも読んではいないのだけれど、20,000円のキャッシュバックやら、もれなく自転車がついてくる・・・というソフトバンクのキャンペーンにまんまとはまった(笑)。
いま使用しているのは、10年ものの、高齢者向けカンタン携帯。通話専用なので、メールも、iモードも、まったく利用してはいなかった。iPhon4を持っている友人が、食事しながら、あれこれネットで調べごとをしているのを見ていても「めんどうなこと、よくやるなあ」といった感想しか浮かばなかったのに。

これについてはまた書くことがあるだろう。

じつは、クルマに積める自転車が欲しかったのだ^^;
犬もついているのかと思ったら、それはないと笑われた。ミニチュアでもいいから、あの犬も欲しかった。

キタムラへいったのは、取り寄せを頼んでおいたオリンパスの超広角ズームが入荷したから。ケータイは、ことしはじめから、ドコモの新機種にするつもりで、あれこれ迷っていたのだ。乗り換えにはめんどうな手続きが必要になる。そのための時間を、なんとか捻出せねば(=_=) 明日、まとまって1、2時間のヒマがもてることを祈ろう。






ところで、先日のカメラ散歩で見かけた、お気に入りのわび・さび系の写真を、3枚ピックアップしておこう。これからは、こういった写真を「わび・さび系」と呼ぶことにする。
建築物や機械部品が、生み出されてから一定の年月をへて、ある風韻を身にまとう。そのたたずまい・・・というか、質感やデザインを観察するのは、昔から好きだったのだ。

窓、ドア、壁。そして雑多な身の回りの小物類。
意識的に置かれた装飾品や置物はたいしておもしろくない。
観光スポットだとか、管理がいきとどいた名所・旧跡、古刹といった場所ではなく、いわば「都市の無意識」が隠れたキーワードとなっている被写体。
それが、おもしろい。名状しがたい、独特な風合いがただよっている。


これらは、どこからきて、どこへ向かおうとするのか?
出会いの瞬間は、対話の瞬間でもある。記憶のうす暗がりで、小さな花火・・・のようなものが上がって、すぐに消えていく。いつか、どこかで、見たり、さわったり、つかったりしたようなもの。なつかしいのに、もどかしい。わたしの身体の一部から剥落したもののように、なつかしく、もどかしいものたち。

遠くの空で、花火が・・・。
ずいぶんたってから、ドーンという音が響いてくる。そこにある時差が、被写体までの距離だ――というように。7歳の“わたし”や11歳の“わたし”や16歳の“わたし”は、まだそのあたりにたたずんでいる。
隣には、祖父母や父母がいる。おばさんたちや、友達も。
蚊のうなり声がしている。

「さよなら」「さよなら」
外からの陽射しがさし込んでいる土間のほうで、あるいは、サクラが散っている土手の向こう側で、人びとは別れの挨拶を交わしあっている。牛舎のにおい、
畑でもいできたばかりのトマトのにおいが、どこからともなくただよってくる。

まぼろしのような記憶の中の花火。そして花火のような記憶。
これらの被写体はわたしに、こうささやいている。
「さよなら。ご縁があったら、またどこかでお遇いしましょう」と。
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