
写真の加工技術がすすんでいる。
これまでは、フォトショップなど、パソコンの中でレタッチによって加工していたのが、カメラ本体に組み込まれ、ワンタッチで、お気楽お手軽にそれらが愉しめるようになってきた。
写真表現の幅が拡がるので、それ自体は歓迎すべきことだろうと、わたしはおもっている。
基本は「スタンダード」モードであり、モノクロームであることさえ忘れなければ――。
しかし、ちょっとまじめな議論をさせてもらえば、なんらかの動機あるいはモチベーションもなしに、そういったフィルターワークにふけるのは、子どもが新しいオモチャに飛びつき、そしてまたたくうちに飽きてしまうのと同じである。
そのことを心得たうえで遊んでみる・・・・というスタンスをくずすべきではない。
しか~し、・・・わたしがPENを買ったのはその秀逸なデザインにほれ込んだこともあるが、理由の第二は豊富なアートフィルターで遊んでみたいというものであった(^^;)
冒頭にあげた一枚は、PENのアートフィルター「ドラマチックトーン」で撮影している。
すでにあちこちで眼にしているとはおもうけれど、ちょっとSF映画あたりに描かれるような画像が「お手軽に」出現する。ある人が「世界の終末のよう・・・」と表現したけれど、たしかに、そういった不思議な効果がある。
トイフォトだとか、デイドリームだとか、セピアだとかが、フィルム時代から存在したフィルム的な描画だとすると、このドラマチックトーンや、他社のパートカラーは、デジタルならではのデジタル的描画である、といえるだろう。
価値観うんぬんでも、いい、悪いの問題でもなく、好みの問題になるので、人それぞれの反応はある。しかし、わたしにいわせれば、最初に見たときのインパクトが強かっただけに、「飽きる」のもまたはやいのが、デジタル的描画の特徴であるように感じられる。
地味で一見目立たない表現のほうが、いつまでも見飽きることがないという、逆説的な真実は、フェルメールの絵などを考えると、納得できるだろう。まあ「それも好みの問題でしょう」といわれれば、その通りなのだが。


う~ん、なんだろう、この粒子の荒れぐあい。
「ドラマチックトーンの撮影ですね」
「ええ、ドラマチックトーンです」
見方が、そこからさきへ深まってはいかない。
このドラマチックトーンについて、オリンパスのカタログはこう説明する。
《何気ない風景を、劇的な印象に。局所的にコントラストを変えることで、現実ではありえない明暗を作り出し、実際の空間をフィクションのような世界へと変えてくれます》
要するに「元画像をこんなふうにおもしろく加工してくれます」といっている。
ただし、わたし自身はまだ半信半疑。自分の写真の中に、どう組み込んでいったらいいのか、答えを出せないでいる。
デジタル世代、あるいはデジタルになってから写真をはじめた方なら、さして抵抗はないのだろうなあ(~o~)
もう二枚、おまけのピックアップ。


これは以前も日記にアップしたことがあるフジフィルムのGS645Sである。
詳しくお知りになりたい方はこちらをどうぞ!
☆カメラ物語
http://cameramonogatari.blog92.fc2.com/blog-entry-50.html
645判。発売は1984年。
シャッタースピード:1~1/500秒メカニカルレンズシャッター
レンズ:60mmF4(35mm換算35mm)
最短撮影距離:1.0m
・・・と、スペック的にはいたって平凡。
ただし、レンズシャッターのため、シャッター音は小さく、レジファインダーなので、当然ミラーショックもない。タイムラグは極めて短いので、風景写真より、スナップショット向き。
FUJIからはこれまで、多種多様な中判カメラが発売されている。父親がなにをおもってか、新品で購入したけれど、いくらも使用せず、お蔵入りになっていた。それを正式にゆずり受けた(^_^)/~
ブローニー120、220をレバーで切り換えて使い分けできる。
シャッターはメカニカル、ピントはマニュアルで、二重像合致式。普通にもって構えると、タテ位置になるので、はじめは違和感があった。
645判といえば67判の半分のサイズだから、現行品GF670(66切り替え可能)と比較し、小さく軽量で取り回しはすばらしい(^_^)/~
デジタルカメラを廃してフィルムカメラに復帰しようとは考えないけれど、仕事が一段落する4月になったら、マイミクdenimさんに見習って、35mmフィルムやこのブローニーフィルムで銀塩の味を思い出してみよう♪
しか~し、暗室(現在カメラ、写真雑誌用書庫)に眠っているブローニーフィルムは、期限が切れてもう5年あまりたっている(笑)。ああ_(_^_)_コテ
☆mixi最新アルバム「Beautiful Wind(上州風)」はこちら。
http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000052066028&owner_id=4279073