二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

夕焼けマニアックス ~定点観測ふうに

2020年10月20日 | Blog & Photo
ここにUPするのは、すべてわが家の近所(クルマで2,3分)の田園地帯から、西空を撮影したもの。

月は歌人に万葉の昔から愛されてきたけれど、夕焼け、夕景を詠んだ名歌は、寡聞にして聞かない。

熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

若いころから、額田王(ぬかだのおおきみ)作といわれるこの歌が大好きだった(*^。^*)

夕景を詠んだ万葉~新古今あたりの和歌をご存じの人がいらしたら、ぜひ教えて欲しいものです。

はてさて、て(笑)。
先日めぐりあった素晴らしい夕焼けを、時間経過に沿って掲載してみます。
撮影はほぼ同じ場所から動いていません。



01.


02.

03.トップに掲載したカットです。



04.




05.


30枚ほど撮影した中からテキトーにセレクト(´ω`*)
時間の経過によって、刻々と変化していく夕景を記録したものです。この間、およそ20分くらい。
カメラ、レンズはズーミングしたり、左右に振ったりしていますが、同じ場所からの、いわば定点観測。

どのあたりを、どう切り取ったらいいのか、悩みながら千変万化する景色を、うっとりと眺めています(^^♪
雲も、グラデーションも、あれよあれよといういまに変化していきます。カメラを持って、走り回る必要はありませんねぇ。
カメラのiAUTOのため、彩度は実際の色より強調されています。コントラストは、あとでレタッチし、調整を加えたカットがあります。

古代の歌人が、月の和歌ばかり詠んで、夕景を詠まなかったのは不思議というほかありません。
あらら・・・そうだ、三夕の歌というのがあったので、引用しておきます。

さびしさはその色としもなかりけり 真木立つ山の秋の夕暮れ  寂蓮
心なき身にもあはれ知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ  西行
見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ 定家


これは実景を詠んだのではなく「秋の夕暮れ」という題詠に対して詠まれたものでしょう。
だから「けり」と「夕暮れ」がセットになって登場する。
もっと生々しく、ストレート感のある和歌もあるかもしれないので、そのうち、探してみましょう♪

30代のはじめころ、丹後半島から、日本海に沈む壮大な夕景を撮影したことがあった。いわゆる「絶景スポット」。写真はリバーサルで撮影した記憶があるが、そのカットを探し出すのはまず無理だろう(´Д`)
記憶の彼方の夕焼け。
だれしもきっと、そんな記憶の一つ二つ持っているはず。
夕焼けハンター、夕焼けマニアックス。現在では、郷土遊覧記として撮影するところに、一種のよろこびがあるのだにゃん(*ノv`) タハハ



※使用機材:オリンパスOM-D E-M5 M1。
レンズ12-50㎜のマクロズーム。
クルマに寄りかかっての手持ち撮影です。手振れ補正機能に感謝!


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