二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

すばらしき町・足利

2012年03月24日 | Blog & Photo
<すてきな和服美人>


足利へいくのを決めたのは、高速道路にのって、しばらく走ってから。
これまで、何回か訪れ、そのたびに小さな感動を味わっている足利。
古河市や栃木市も候補にはあったのだけれど、結局は足利に決めた。
わたしにとってははじめての二眼レフ、“プアマンズ”ローライのヤシカマット124Gのデビュー戦であった。
「そうだ、日本最古の学校といわれる足利学校を最初のショットということにしよう。悪くないぞ!」
そして市営無料駐車場へクルマをとめて、久しぶりに(・・・たぶん10年ぶり)、どきどきしながら、120のネガカラーを装填した。

ブローニーフィルムによるファーストショットは、歩道橋の階段から撮影した、史跡足利学校である。はたして、ちゃんと撮れているんだろうか? フィルムのISOは400。はじめのうちは、iPhonの露出計を使ったけれど、めんどう臭くなり、途中からは経験と勘で露出を決定しての撮影となった(^^;) 写っていなかったら、どうしよう・・・というこの不安がたまらない(笑)。
124Gについているレンズは80mmF3.5。35mm換算ではおよそ44mmという画角をもつレンズで、シングルコーティングはほどこされてはいるが、逆光にはきわめて弱く、盛大にハレーションがでるらしいと、調査済み。開放付近では、にじみもあるだろうから、そのあたりを、レンズの味として愉しみたいのである。


タスキ掛けにしたナショナルジオグラフィックの鞄の中には、オリンパスOM-1と、50mm、28mmのレンズ二本。首にはヤシカの二眼で、右肩には、標準ズームをつけたPENデジというこのいでたちは、かなりあやしい風体である(?_?) しかも、腰のポッシェには、いつものCX6。首にはiPhon。ヤシカだけで約1kgある。鞄には、フィルムとチョコ。1時間あまり歩きまわったら、腰のあたりに違和感を覚えた。なにしろ、金属製のカメラ二台なので、普段の装備に比べて、重い、おもい(=_=)

途中で市営駐車場へ引き返し、ヤシカマットはクルマに置いてもどろうと思ったくらい・・・。
さらに歩いていたら、腰に激痛がはしった。
「うっ! やべえぞ」
しばらく立ちつくしてこらえていたら、激痛はまもなく去った。
わたしはその場で軽いウォーミングアップをし、また、とことこ歩きだす。
「いい町だなあ。うん、あちこちに、わび・さび系の被写体が残っている」



<町の銭湯>


<青いベンチ>


わたしが迷いこんだ足利市の旧市街は、すばらしい顔を見せてくれたのだ。
区画整理事業や、道路拡幅が遅れているため、昭和の香りを色濃くとどめた街角が、随所にある。今回は、鑁阿寺(ばんなじ)南方へ足をのばしてみた。足利学校で「史跡地図」をいただいたが、わたしがさがしている光景は、地図には載っていない。

トップにあげたのは、紅梅白梅がにおう鑁阿寺境内で撮影した、和服姿の「足利美人」の四人組。羽織を着ている方が、着付け教室のセンセイらしい。あいにくフォトグラファーの名刺がなく、「二草庵でgooのブログを検索してみて下さい」とだけ、お話して、掲載の許可をいただいた。


学校帰りの小学生が走ってくるところに遭遇したので、こちらもスナップさせてもらった。「おじちゃん、いま何を撮ったの?」
「きみたちだよ。見てみる? ほら」
「わあ、すげえ。よく撮れてる。ありがとう」
人なつこい、とても素直な男の子たち!



<学校帰り>


気象情報では「お天気は晴れ、最高気温13℃」の予測だったけれど、うすい雲が、ほぼ一日全天をおおっていた。そのため、光は均一性が高く、よく回っている。逆にいえば、コントラストは弱く、発色もややくすんで再現される。
約4時間こうして、飲まず食わず吸わずで歩きまわったが、キャンペーン商品の折りたたみ自転車がやってきたら、同じ時間でより広範囲に動きまわれるだろう(^_^)/~ニカッ

今回は少し欲をだしすぎた。持ちだすカメラは多すぎてはいけない。
フィルムカメラはオールマニュアルである。デジカメはなにもかもカメラがやってくれるが、マニュアルカメラは“わたし”が以下のことをやらなければ、写真にはならない。

◆ヤシカマット124Gの場合
フィルムを装填し、感度を合わせ、NO.1になるまでコマをおくる。
そして、クランクを逆回しし、シャッターをチャージする。
被写体を見つけたら上からピントグラスをのぞき、ピントを合わせる。
シャッタースピード、絞りを設定する。
シャッターを切る。
フィルムを巻き上げ、シャッターをチャージしておく。
1本(120フィルムでは12コマまで)撮りおえたら、フィルムを取りだし、2本目のフィルムを装填する。慣れないと、フィルムの交換に時間を食われる。

いまのカメラは、シャッターボタンを押すだけで、だれもがキレイに写真が撮れる。
しかし、レトロなフィルムカメラを使うためには、これだけのアナログ操作を必要とする。
だから、「うん、今日はずいぶんな量を撮影したぞ」という感覚と、疲労感があるが、4時間ひたすら歩きまわったにしては、撮影枚数は少ない・・・という結果となった。


少し撮りためたら、現像を依頼しよう。「愉しみと不安」を、さきにとっておく・・・というのも、悪くはあるまい(笑)。


<路地の奥へ>



☆mixiアルバム「足利との対話」はこちら。
http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000054381861&owner_id=4279073

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