もう少しで「海の都の物語」第5巻(新潮文庫)を読了する。
このところ、塩野七生さん漬けがつづいているようだけれど、その割には読めていない。
50代の半ばころまでは、2-3時間集中して読みつづけられたけれど、
最近はせいぜい1時間。うっかりしていると、30分もたたないで、眠くなってしまう。
なぜか集中力が持続しない。
「海の都の物語」には塩野さんの最良の部分が、濃密につまっていて、読み応えがある。
わたしは大学時代にじつは政治学・・・その中で、政治史を専攻した(^^;)
どうして政治史か?
というと、丸山真男さんに出会ったことが大きく、そのころ、日本の政治史しか、ほとんど視野になかった。
「海の都の物語」の骨格は、「ローマ人の物語」に、じつによく似ている、双子といってもいいくらい。
過ぎ去った時代や、戦争や、平和や、一国の運命について、こういうふうに語れる作家はほかにいない。いや、いるのかも知れないが、生憎わたしは知らない。
通常の“歴史書”なるものよりはるかにヴィヴィッドに、ヴェネツィア人の一千年にわたる人間的ないとなみが、その息づかいが迫ってくる。
塩野さんを読むとは、政治学について学ぶことと同じだな、少なくともわたしの場合(~o~)
さて、さて。
トップのフォトは、皇帝ダリアと呼ばれている花。
曇り空の白いキャンバスを背景に咲き誇っていた。まさに「誇って」という形容がぴったり♪
7-8年前から、このあたりでも普通に見かけるようになった。
後ろの青い壁は、サッカー競技場のスコアボード。ん? スコアボードっていわないのかな(?_?)
こちらはハクモクレンの葉の紅葉。
もうつぼみが大きく育っている。ハクモクレンの白い花は、春をつげる花。
葉っぱのディテールが豊富で、色に微妙な変化があり、大きくて、見応えがある。
足許に咲いていたホトケノザ。
冬には絶えてしまうはずだけれど、まだあぜ道を彩っている。
「ホトケノザ」っておもしろい名称だとおもって、詩の中でときおり使う。
畑がピンクのカーペットを敷きつめたように染まる・・・なんて光景が見られることがある。
松葉が二つ。この木はなんだろう?
風の強い日、松林を通ると、シャワーのように、松葉が降りそそぐことある。
北原白秋の有名な「落葉松」から、最後の二連を引用しておこう。
七
からまつの林の雨は
さびしけどいよよしづけし。
かんこ鳥鳴けるのみなる。
からまつの濡るるのみなる。
八
世の中よ、あはれなりけり。
常なれどうれしかりけり。
山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。
「山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。」
この二行が好き。
こんなことをしながら、秋の終わりが迫ってくる。
※フォトはすべて「草木図譜」Part18から。
このところ、塩野七生さん漬けがつづいているようだけれど、その割には読めていない。
50代の半ばころまでは、2-3時間集中して読みつづけられたけれど、
最近はせいぜい1時間。うっかりしていると、30分もたたないで、眠くなってしまう。
なぜか集中力が持続しない。
「海の都の物語」には塩野さんの最良の部分が、濃密につまっていて、読み応えがある。
わたしは大学時代にじつは政治学・・・その中で、政治史を専攻した(^^;)
どうして政治史か?
というと、丸山真男さんに出会ったことが大きく、そのころ、日本の政治史しか、ほとんど視野になかった。
「海の都の物語」の骨格は、「ローマ人の物語」に、じつによく似ている、双子といってもいいくらい。
過ぎ去った時代や、戦争や、平和や、一国の運命について、こういうふうに語れる作家はほかにいない。いや、いるのかも知れないが、生憎わたしは知らない。
通常の“歴史書”なるものよりはるかにヴィヴィッドに、ヴェネツィア人の一千年にわたる人間的ないとなみが、その息づかいが迫ってくる。
塩野さんを読むとは、政治学について学ぶことと同じだな、少なくともわたしの場合(~o~)
さて、さて。
トップのフォトは、皇帝ダリアと呼ばれている花。
曇り空の白いキャンバスを背景に咲き誇っていた。まさに「誇って」という形容がぴったり♪
7-8年前から、このあたりでも普通に見かけるようになった。
後ろの青い壁は、サッカー競技場のスコアボード。ん? スコアボードっていわないのかな(?_?)
こちらはハクモクレンの葉の紅葉。
もうつぼみが大きく育っている。ハクモクレンの白い花は、春をつげる花。
葉っぱのディテールが豊富で、色に微妙な変化があり、大きくて、見応えがある。
足許に咲いていたホトケノザ。
冬には絶えてしまうはずだけれど、まだあぜ道を彩っている。
「ホトケノザ」っておもしろい名称だとおもって、詩の中でときおり使う。
畑がピンクのカーペットを敷きつめたように染まる・・・なんて光景が見られることがある。
松葉が二つ。この木はなんだろう?
風の強い日、松林を通ると、シャワーのように、松葉が降りそそぐことある。
北原白秋の有名な「落葉松」から、最後の二連を引用しておこう。
七
からまつの林の雨は
さびしけどいよよしづけし。
かんこ鳥鳴けるのみなる。
からまつの濡るるのみなる。
八
世の中よ、あはれなりけり。
常なれどうれしかりけり。
山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。
「山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。」
この二行が好き。
こんなことをしながら、秋の終わりが迫ってくる。
※フォトはすべて「草木図譜」Part18から。