二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「サイレント・マイノリティ」と3編の詩

2011年06月24日 | Blog & Photo
わたしは自分のことを、サイレント・マイノリティだと考えている。
このことばは、塩野七生さんの発明であるが、わたしがここでいうのは、
彼女の文脈の中でしばしば言及される保守主義者のことではない。
その概念を敷衍し、もう少し広い意味性のなかで使用したいのだ。

ときおり「なんてミーハーなんだろう」と自己嫌悪にかられることもあるが、
やっぱり基本はマイノリティなのだ。
日本人は「他者志向性がたいへん強い」とよく指摘される。

買い物の動機は「よく売れているから」。
映画はまず「話題作」に飛びつくし、ベストセラーだよといわれると、店頭に平積みされた本が気になって仕方ない。
そういう傾向はいくらかはある。それを知らないと、周辺の「村社会」から疎外される。
人の話についていけない。
島国根性ともいえるし、他者追随を美徳とする伝統もある。

だから、個性を尊重しようなどといいつつ、人の意見や生活スタイルが気になって仕方ないのだ。
自分の頭で考えたり、感じたりできない。
つねになにかを参照し、「多数意見」を巧に取り入れて、それをあたかも「自分の意見」であるかのように、吹聴する。TVはつねにつけっぱなし。インターネットで年中なにかを調べている。

そういう部分はわたしにもある。しかし、根っこはやっぱりマイノリティだし、
金子光晴さんがいう「 むかうむきになってるおっとせい 」の資格は十分ある。
単なる「つむじまがり」「へそまがり」なのかもしれないし、百姓の反骨精神を、祖父あたりから受け継いでいるのかもしれないが――。
さいきん頻繁に詩を書くようになって、ますます自分のマイノリティぶりを意識せざるをえなくなっている(^^;)


というわけで、ページをあらためて詩を3編(笑)。

※写真は昨日、利根川の河川敷で目撃した「アリグモ」さん。

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