<二本のアンブレラ>
お歳暮配りも終わって、あとは年賀状を残すのみ。
いよいよ歳末らしさが身辺にただよってきた。自営業のMikenekoは、昨年同様、忙しいのかヒマなのか、よくわからない日常を送っているけれど(^皿^)
皆さん多忙なんだろうなあ。
さて本日は、フィルム工房の35㎜ポジフィルム編。
TOPになにを据えようか迷いに迷った。しかし、これ<二本のアンブレラ>を据えておこう。
地味な作品となったが、小学生が通学などで使う黄色のアンブレラがポイント。お子さんが小学校を卒業してお役御免となり、第二の職場で立派にお役目をはたしている。右奥にも二本のアンブレラ。
なにをしているかというと、病害虫に弱いトマト苗を、紫外線や風雨から守っている。心優しいおじいさんの姿が彷彿とする光景だった。
こういう田んぼや畑の外仕事はおばあさんではなく、おじいさんの仕事。
<ボールとグローブ>
公園の片隅に、近所の子どもが置き忘れていったボールとグローブがあった。お天気は薄曇り。ときどき、雲間から薄日が射しこんでいた。
ポジフィルムは原則として、古くて、大きく重い初代キヤノンF-1に、FD50ミリF1.4をつけて撮影している。
FDレンズのカラー発色は、その昔から定評があり、とくに50ミリは絶品。
フジクロームを久しぶりに使ったが、その精緻な気品の高い輪郭線と色再現力にびっくり! プロビア100Fって、こんなに凄味のあるフィルムなの(*゜∀゜*)
見ているというより、さわっているようなリアルさ! 多くの説明はいらないだろう。
<湖面のボート>
撮影地はわれらがすばらしきお仲間Miniさんの白鳥撮影地として名高い多々良沼。
館林市へ街撮りにいった帰り、道に迷ってクルマを走らせていたら、Miniさんに誘導されたとでもいうように、多々良沼のほとりへ。
この日が何月何日か調べればわかるが、時間が惜しいのでやめておく。
白鳥はもういなかった。「白鳥はいつごろ帰ったんですか?」と公園の管理人にお尋ねしたら「ケガをして帰れなかった白鳥がいるよ。ああ、今日は近づいてないけど」
そういわれて遠くを眺めたら、北帰行できなかった白い影がぽつん、ぽつん・・・。そういうことも、当然あるだろう。
望遠はもっていないから、やむをえずそばにあったボートをパチリ! 鏡のように静まりかえった湖面。
西日を浴び、コントラストくっきりの鮮やかな一枚となった。
<廃屋のある街角>
前橋市内を、カメラをかかえて散歩中に見かけた廃屋。
元は食堂ででもあったのだろう。タイルや木製サッシのデザインが、昭和ロマンを奏でている。右手前にはヤツデが植えてある。
PENデジで撮影したあと、キヤノンF-1でもパチリ!
つぎにここを通ったときには、解体されて消えているかもしれない。こういう建物を見ると、いつもそんな感慨にとらわれる。
あるじはどうしたのだろう、どこへいったのだろう?
人はむろん、こういう建物も、歴史的な産物なのだし、はるかな時空を旅しつづけている。そして、ある日、ひっそりと、この世から退場していく。
<塀の上の光景>
ほかに気をとられながら歩いていた。
ふと右を見ると、こんな光景が眼に飛び込んできたので、カメラをもって近づいていった。
ここは小学校の校庭をかこむ塀。校庭の片隅では小規模な土工事がおこなわれていた。
さっきまでここにいたのはだれだろう?
「もう一人のおれかな」
「さもなければ、何年も昔に分かれたまま、会うことのないなつかしい友人?」
わたしはFD50ミリレンズを向けて、間合いをはかった。
ミネラルウォーターのペットボトル、缶入ブラックコーヒー、そのかたわらにはタバコと、100円ライターが置いてある。
男のにおいがただよっている。さっきまでそこにいた男の。ピントを浅くして、奥行感を出す。
キヤノンのF-1は、とても精度の高い部分測光。シャッタースピードも調整済らしく、露出はたいてい一発でドン! と決まるのが頼もしい。
このFD50ミリは、この時代のサイコーの一本だろう。
散歩写真の醍醐味・・・すくなくともその一端がこれら数枚に極まっていると、いま、わたしは考える。
※カメラ&レンズ:キヤノンF-1 キヤノンFD50ミリF1.4
※スキャナ:キヤノン9000F M2 解像度1200dpiでスキャン
お歳暮配りも終わって、あとは年賀状を残すのみ。
いよいよ歳末らしさが身辺にただよってきた。自営業のMikenekoは、昨年同様、忙しいのかヒマなのか、よくわからない日常を送っているけれど(^皿^)
皆さん多忙なんだろうなあ。
さて本日は、フィルム工房の35㎜ポジフィルム編。
TOPになにを据えようか迷いに迷った。しかし、これ<二本のアンブレラ>を据えておこう。
地味な作品となったが、小学生が通学などで使う黄色のアンブレラがポイント。お子さんが小学校を卒業してお役御免となり、第二の職場で立派にお役目をはたしている。右奥にも二本のアンブレラ。
なにをしているかというと、病害虫に弱いトマト苗を、紫外線や風雨から守っている。心優しいおじいさんの姿が彷彿とする光景だった。
こういう田んぼや畑の外仕事はおばあさんではなく、おじいさんの仕事。
<ボールとグローブ>
公園の片隅に、近所の子どもが置き忘れていったボールとグローブがあった。お天気は薄曇り。ときどき、雲間から薄日が射しこんでいた。
ポジフィルムは原則として、古くて、大きく重い初代キヤノンF-1に、FD50ミリF1.4をつけて撮影している。
FDレンズのカラー発色は、その昔から定評があり、とくに50ミリは絶品。
フジクロームを久しぶりに使ったが、その精緻な気品の高い輪郭線と色再現力にびっくり! プロビア100Fって、こんなに凄味のあるフィルムなの(*゜∀゜*)
見ているというより、さわっているようなリアルさ! 多くの説明はいらないだろう。
<湖面のボート>
撮影地はわれらがすばらしきお仲間Miniさんの白鳥撮影地として名高い多々良沼。
館林市へ街撮りにいった帰り、道に迷ってクルマを走らせていたら、Miniさんに誘導されたとでもいうように、多々良沼のほとりへ。
この日が何月何日か調べればわかるが、時間が惜しいのでやめておく。
白鳥はもういなかった。「白鳥はいつごろ帰ったんですか?」と公園の管理人にお尋ねしたら「ケガをして帰れなかった白鳥がいるよ。ああ、今日は近づいてないけど」
そういわれて遠くを眺めたら、北帰行できなかった白い影がぽつん、ぽつん・・・。そういうことも、当然あるだろう。
望遠はもっていないから、やむをえずそばにあったボートをパチリ! 鏡のように静まりかえった湖面。
西日を浴び、コントラストくっきりの鮮やかな一枚となった。
<廃屋のある街角>
前橋市内を、カメラをかかえて散歩中に見かけた廃屋。
元は食堂ででもあったのだろう。タイルや木製サッシのデザインが、昭和ロマンを奏でている。右手前にはヤツデが植えてある。
PENデジで撮影したあと、キヤノンF-1でもパチリ!
つぎにここを通ったときには、解体されて消えているかもしれない。こういう建物を見ると、いつもそんな感慨にとらわれる。
あるじはどうしたのだろう、どこへいったのだろう?
人はむろん、こういう建物も、歴史的な産物なのだし、はるかな時空を旅しつづけている。そして、ある日、ひっそりと、この世から退場していく。
<塀の上の光景>
ほかに気をとられながら歩いていた。
ふと右を見ると、こんな光景が眼に飛び込んできたので、カメラをもって近づいていった。
ここは小学校の校庭をかこむ塀。校庭の片隅では小規模な土工事がおこなわれていた。
さっきまでここにいたのはだれだろう?
「もう一人のおれかな」
「さもなければ、何年も昔に分かれたまま、会うことのないなつかしい友人?」
わたしはFD50ミリレンズを向けて、間合いをはかった。
ミネラルウォーターのペットボトル、缶入ブラックコーヒー、そのかたわらにはタバコと、100円ライターが置いてある。
男のにおいがただよっている。さっきまでそこにいた男の。ピントを浅くして、奥行感を出す。
キヤノンのF-1は、とても精度の高い部分測光。シャッタースピードも調整済らしく、露出はたいてい一発でドン! と決まるのが頼もしい。
このFD50ミリは、この時代のサイコーの一本だろう。
散歩写真の醍醐味・・・すくなくともその一端がこれら数枚に極まっていると、いま、わたしは考える。
※カメラ&レンズ:キヤノンF-1 キヤノンFD50ミリF1.4
※スキャナ:キヤノン9000F M2 解像度1200dpiでスキャン