
ローライフレックスが活動をはじめたけれど、ブローニーフィルムはキタムラ経由で外注になるため、ネガ・ポジともに、一週間はかかる。しかも、土日、祝日をのぞいて。
待っている時間の、なんと、なんと長いことだろう。
まだフィルム現像ができないので、「短期使用レポート」をまとめるわけにはいかない。
このあいだ、桐生へいって撮影したものが、ようやく出来上がってきたばかり。
その写真を見ると、逆光、反逆光では、かなりフレアっぽい。
トップの写真がそれだが、レタッチで修正して、この程度。これも「フィルムの味」といってしまえば、それまでだが、ローライにはフード(サードパーティ製なのに、約7,000円)を買って、つけてある。

こうしてならべるとヤシカには気の毒である。
ローライはじつは現行機種で、2.8FXがあり、これはアマゾンでその価格を調べたら、なんと、
585,900円!
・・・だそうである。平凡なサラリーマンや、まじめな商売人がおいそれと買える値段ではない。
一方ヤシカマット124Gは、日本で製造された二眼レフの最後のモデル。1970年当時、新品価格はたしか40,000円前後。この価格を考慮すれば、実用品として十分すぐれている。
いま買うとしたら、メーターが動くものなら、二眼レフ入門機として超おすすめの一台といえる。
ローライのセレンメーターがいまでも使えるのは、驚異である。
しかも、ローライの勢いがもっとも盛んな時期につくられた製品だけあって、メカニックな精度がすばらしい。ライカM3(最初期の二回巻き上げタイプ)を使っていたとき、やっぱりそんな畏敬の念をいだいたことがあった。M6も並行して使用したのだが、M6は、M3のコピー機ではないかとおもえるほど、各部の仕上げやメカの精度に差があった(^^;)
1950年代、60年代のライカやローライは、ドイツ工業製品のエッセンスが凝縮している。
メカ好きなわたしは、空シャッターを切っているだけで、その使い心地に陶酔しそうになっている(笑)。



これを見て欲しい。
3.5Fのフードは着脱式で、スクリーンの交換が可能なのである。
ほかに、廉価版のヤシカマットと比べて、次の点が違う。
1.巻き上げレバーがとてもなめらか!
(ブローニーがほんとうに給送されているのか疑いたくなった)
2.レンズシャッターの音がささやくように小さく、品がいい。
(ヤシカも静かだけれど、まるで質感が違う)
3.スタートマーク式ではなく、レバーを回していると、1枚目でぴたっと止まる。
(フィルム面の厚みを検知するするシステムがすごい)
4.絞り設定レバー、シャッターレバーがとてもなめらか。
(操作が愉しくなる・・・というのは、ライカM3以来)
5.裏蓋開放レバーが2アクションでとても使いやすい。
(ヤシカはくるくるとダイヤルを回さなければならない)
6.電池いらずのまったくのメカニカル。
(わたしの自宅には充電器ばかり、6~7台ごろごろしている)

そして、外観がもっている、精密機械としての美しさ。
ライカ(M4までの)やハッセルブラッドが好きという人は、この機能美あふれる“顔”にまず、取り憑かれる。「写真を撮ることなど、二の次でもいいのだ」
な~んてね(笑)。 むろん、本末転倒だけれど、正直いって、そのあたりに「本音がチラリ」なのであります(^_^)/~
2、3年、あるいは4、5年で「さよなら~」となってしまうようなデジカメは、とても愛機とは呼べないだろうけれど、こういったアンティークなアナログカメラには、文化の所産たる精密機械としての感触や存在感がたっぷりとつまっている・・・と思うのは、わたし一人だけではあるまい。
☆mixiアルバム「ポジスキャン <試し撮り>」が新たにスタートしました。
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