二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

涙はとうの昔に枯れている

2016年10月19日 | Blog & Photo
こういう日の丸を見るとギョッとする。 右の文字は「皇威を八紘に輝かす」とでも読むのだろうか?  無辜の庶民が、こうして兵隊さんを戦地に送り出した。戦地はそのまま、死地でもあったろう。 前橋の住吉町にある小さな私設資料館の展示物。 この周辺では大空襲により、五百数十人の命が奪われた。 戦争の傷跡は、探せばいたるところにある。日本中、いたるところに。 「昭和史」を学ばねば・・・と、この種の資料を見る . . . 本文を読む
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昭和の味がなつかしい「食堂松葉屋」を訪ねる

2016年10月18日 | Blog & Photo
今日は仕事の予定が狂って、ヒマな一日となったので、カメラをひっさげて、前橋市街地をクルージング(^^♪ 時間は少し短かったけど、けっこうたくさん撮影ができた。お天気上々、しかし最高気温29度もあって、蒸し暑かった。 しばらく歩きまわってから、ほぼリタイアした友人Kさんに「ランチでもどうですか」と連絡したら、自宅が近い彼はまもなくクロスバイクに乗ってやってきた。 「そうだな、あのへんなら『食堂松葉 . . . 本文を読む
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鉄くずはおかないで

2016年10月18日 | Blog & Photo
鉄板の切れ端に、ベージュのペイント。そこに「鉄くずはおかないで」の手書文字があった。 これ自体、ステキなオブジェだと思って、ついパチリ♪  街角や郊外は、B級アートの宝庫。いったいここはなんだろうと思いながら、つい頬がゆるんだ。 ・・・こういうカメラ散歩がやめられない。 . . . 本文を読む
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最近はこんな本で遊んでいる ~大岡信「折々のうた」

2016年10月16日 | 俳句・短歌・詩集
大岡信さんが、朝日新聞の第一面に「折々のうた」というコラムを連載していたのは知ってはいた。 しかし、引用してある「うた」は、1行か2行。それに対し、180字ばかりのコメントが付せられているだけなので、毎日眼にはしていたが、読むにはいたらなかった。 さっき調べてみたら「折々のうた」は、1979年1月にスタート、1989年まで、足掛け10年連載されたという。 これほど長期に渡ってつづくことになろうとは . . . 本文を読む
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X-T2の少女

2016年10月16日 | Blog & Photo
ローライフレックス3.5Fで撮影したブローニーカラーの現像済を受け取りにいったついでに、購入予定はないにもかかわらず、フジX-T2のカタログをいただいてきた。 そこにあった、アクロスモードで撮影した少女のポートレイト。 「おっ、これは!」と内心うなった。 フィルムがほんとうにいらなくなったな・・・というインパクトがあった。すばらしきアクロスモード(゚д゚) むろん撮影時の光線状態にもよるし、カメ . . . 本文を読む
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夕景(ポエムNO.2-84)

2016年10月15日 | 俳句・短歌・詩集
ありふれたコンクリートの突堤から 一人の釣り人が釣り糸をたれている。 永遠のほうへ。 西空で金色の魚が跳ねる 跳ねる。 手がとどかぬ遠い とおい過去に向かって。 キュイキュイ キュイキュイ 極彩色の鳥が空間を引き裂いて鳴き 荘厳な神々の夜がはじまる。 釣り人の眼の縁を移動するオリオン! やがて 人びとのこころを濡らす雨が降ってくる。 . . . 本文を読む
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上信電鉄根小屋駅

2016年10月15日 | Blog & Photo
上信電鉄のその名も根小屋駅。小さな駅に、サファリパークのラッピング電車が入ってきた。 ホームにあらわれて、切符を受け取り、安全を確認して、発車信号を送る女性駅員。 このほか、二人の女子高生が下りてきた。秋が深まっていく西上州への入口。 久しぶりによいお天気、強い西日があたりはじめていた♪ . . . 本文を読む
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ヤシカマットとV・マイヤーの写真集

2016年10月14日 | Blog & Photo
AMAZONからマイヤーの「Self-Portraits」がやってきた。送料込みで約4300円。 奥付を見ると、イタリアの出版社。なぜか?  ざっと見ただけだけど、これまた編集に不満。違う見せ方があるはずだけどねえ(ノД`)   左はわたしのヤシカマット124G。かつて友人が使っていたこの一台が、二眼レフの魅力を教えてくれた。 その後3カ月ばかりたって、ローライフレックス3.5Fを手に入れたから . . . 本文を読む
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記憶遺産を旅する

2016年10月11日 | Blog & Photo
何を見ても何かを思い出す」というのは、アーネスト・ヘミングウェイの未発表短編集のタイトル(高見浩訳)。 中身は読んではいないけれど、数年前から、このことばがとても気になるようになった。こういう心的現象は、熟年あるいは老年になった証拠ではないだろうか?  歳をとるにしたがい、だれしも、記憶遺産がふえていく。 「少しでも若く見られたい、若くありたい」と人びとは願い、そう振る舞う。 「退屈? ボンヤリ . . . 本文を読む
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猫と踊れば(ポエムNO.2-83)

2016年10月09日 | 俳句・短歌・詩集
テという文字が踊っている。 ンという文字がなにやら呻いている。 そして よく見ていると ベもあるし ルもある。 小さな声で鳴いている。 画布のような白っぽい原っぱのあちこちで。 近づいてみると それは猫たち。 ぼくの目の前から姿を消してしまった猫たちなのだ。 猫が文字のように 文字が猫のように 愉し気に騒ぎ 踊っている。 なにか歌っている。 今日はいいお天気。 コスモスだって揺れている。 踊っ . . . 本文を読む
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