二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

夕景(ポエムNO.2-84)

2016年10月15日 | 俳句・短歌・詩集
ありふれたコンクリートの突堤から
一人の釣り人が釣り糸をたれている。
永遠のほうへ。
西空で金色の魚が跳ねる 跳ねる。
手がとどかぬ遠い とおい過去に向かって。

キュイキュイ キュイキュイ
極彩色の鳥が空間を引き裂いて鳴き
荘厳な神々の夜がはじまる。
釣り人の眼の縁を移動するオリオン!
やがて 人びとのこころを濡らす雨が降ってくる。

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