なかなかしつけやトレーニングが上手くいかないとおっしゃる飼い主さんに、
「この子は何か好きなものはありますか?」と聞くと、ほとんどの方は、「??」と言う顔をされる。
「たとえば、オヤツとか、ボールとか。。。」とヒントを出すと、「あぁ、ボールが好きです」とか、
「オヤツが好きです」とか答えていただける。
私たち、トレーニングやアジリティーをやっている飼い主にとっては、
自分のハンドリングする犬が何をどのくらい好きか?を知っていることはとっても重要です。
仔犬の時期の大半を、マテのしつけやオスワリよりも、
何かを特別に好きにさせるために費やすと言っても過言ではないはずです。
そして、それを知っていると言うことはあまりにも私たちにとって普通のことであるために
あまり公に語られることもありません。
でも、犬を飼い始めたばかりの飼い主さんや、しつけが上手くいかないと悩む飼い主さんに
「何が好きか?」を訪ねると、案外知らない。。。
強いて言えば「オヤツが好き」とか「ボールが好き」という程度なのです。
そしてもう一つ私が尋ねるのは、「何処を触ると喜びますか?」
これも案外、漠然と捕えていて、何処とか何をするとと言うのが明確には答えられない。
そして実際にどの程度好きなのかを見せていただくと、
ボールを追いかけて行ったら、どっか行っちゃった~とか、
オヤツを見せても知らんぷり、または、食べた後は知らんぷりだったりする。
たま~に、ご自分から「ウチのはボールが大好きで。。。」と言われるので、
見せていただくと同じ結果だったりするのだ。
一緒に遊ぶのが大好きなんじゃなくて、一人占めして好きなだけ遊んで大満足ってやつだ。
どうしてそうなってしまうのか?
そこには飼い主の介入または注意深い観察が無いからなんですね。
オモチャ任せの勝手な興奮しか育っていないのです。
しつけやトレーニングの始めの一歩は、ご自分の犬が何をどんな風に好きか
知ることなんじゃないかな。
相手への興味が、コミュニケーションの第一歩。知ることから始めよう!
好きなものが分かったら、どうすればとことん好きになるのか追求しよう!
ちょっと好きくらいじゃ、他にいいものがあったら目移りしちゃうのは人も犬も同じ(笑)
だよねっ。