旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

海竜王寺

2023年07月15日 | 旅 歴史

 奈良県奈良市法華寺北町に海竜王寺(かいりゅうおうじ)があります。
 海竜王寺は真言律宗のお寺で、平城京の北東隅にあるために「隅寺(すみでら)」とも呼ばれたそうです。また他説には、皇后宮の東北の隅にあったからともいわれています。この地は藤原不比等の邸だった所で、養老4年(720)不比等の死後、娘の光明皇后が皇后宮としました。
 天平3年(731)、光明皇后の発願で寺にしたそうです。唐から帰った玄昉を開基としています。海竜王寺という寺号は、海竜王経という経典からとられています。玄昉が唐から日本への帰る途中、暴風雨に遭遇し、海竜王経を一心に唱えたことで九死に一生を得て種子島に漂着し助かったそうです。
 奈良時代は宮廷寺院・宮中内道場として繁栄いたしましたが、平安京に都が移ると衰退しました。鎌倉時代に真言律宗の宗祖である叡尊が嘉禎2年(1236)から2年間海竜王寺に住して復興させました。戒律の道場として栄え、幾人もの西大寺長老を輩出し、真言律宗の中で筆頭格になりました。
 室町時代、応仁の乱で衰退し、江戸時代まで続きました。徳川幕府から100石を与えられ、伽藍の維持・管理を行いました。明治の廃仏毀釈で、東金堂や什物を失い荒廃し無住の時も続きました。昭和28年(1953)に住職が着任し、堂宇の修理、境内の整備が行われました。

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