フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月24日(月) 晴れ

2024-06-25 12:36:29 | Weblog

7時15分、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ハムステーキ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

本日の朝ドラ。明律大学時代の同級生だった梅子(平岩紙)が亡くなった夫の財産の相続問題で再登場。この流れで行くと、来週あたり同級生で華族の娘だった涼子(桜井ユキ)も再登場することに?。

朝刊の一面に「内閣支持率最低23%」の記事。なお、6月22日、23日に毎日新聞が行った調査では17%、6月15日、16日に朝日新聞が行った調査では19%だった。どの新聞社が行う調査かによって数字は違ってくるから見比べた方がよい。なお、赤旗や聖教新聞は独自の世論調査は行っていないようである。

昨日のブログを書いてアップする。

キンドル版の『ユリイカ』2018年9月号(特集「濱口竜介」)を購入。

『ハッピーアワー』のシナリオを収めた濱口竜介・野原位・高橋知由『カメラの前で演じること』(左右社)もキンドル版が出ていたので購入した。

1時過ぎに昼食を食べに出る。梅雨入りしたばかりだが、晴れている。よくあることである。

池上の「ハナコーヒー」に行こう。

あれっ? いつもの立看が出ていない。でも、「OPEN」の電光表示は点いている。

先客は2組ほどいたけれど、お気に入りの席は空いていた。注文を済ませて、購入したばかりの『ユリイカ』の中から大学の同僚の長谷正人さんが書いた「「社会実験」としての映画ー『ハッピーアワー』について考える」を読む。

トマトとチキンのあっさりカレー。セットのドリンクはアイス珈琲。

「サラダとかき混ぜて食べてみてください」とマダムに言われたのでそうやって食べた。なるほど、分離して食べるより、その方が食べやすい。

デザートにアメリカンチョコレートケーキを注文して、滝口竜介と三浦哲哉の対談「『ハッピーアワー』/論の奇妙な冒険」を読む。

池上駅前のロータリーから上池上循環(内回り)に乗って山王二丁目まで行くことにする。外回りのバスも停まっていたので、運転手さんに山王二丁目には外回りと内回りではどちらが早く着きますかと尋ねたら、ちょっと考えてから、内回りですねと答えられた。ちょっと考えたということは、大きな差ではないのだろう。とすれば、先発の方に乗ってもよかったかなと、外回りのバスが発車して、内回りのバスを待っているときに思った。

バスはのんびりしていてよい。こののんびりさは、電車よりも速度が遅いこと、電車よりも街の中を走っている感じがすること、そして電車よりも座っていて車体の揺れを体に感じること(車体と身体の一体感)にあるだろう。考えれば、たぶんほかにも理由が見つかるだろう。電車やタクシーよりも料金が安いこととか、乗客たちがみんな進行方向を向いて座っていることとか、「次降ります」と自分でボタンを押すこととか、ほらね、まだまだありそうだ。そして、忘れてはならないのは、そもそも「私は急いでいない」という心理的条件が大きいだろうという点だ。

目的地の近くまで行ってくれる点もよい。

目的地とは「ベイクマン」。家を出るときに食パンを二斤取り置きをお願いしておいたのだ。山王二丁目のバス停を降りて30秒のところにある。JR大森駅から歩いたら10分はかかる。

近所にある「sannno2198」に寄っていこうかちょっと考えたが、さきほど「ハナコーヒー」でアイス珈琲とアメリカンチョコレートケーキを食べたばかりなので、またにしよう。

大森駅に行く途中にある「ちえちゃん食堂」、定食が復活する気配はない。

サンプルやメニュー並んでいたショーケースは出窓のようになって植木鉢が置かれている。

蒲田に戻って来て、下の写真は、自宅の近くの「蒲田カフェ」。自宅から一番近いカフェではあるが、その割にあまり利用しないのは、ここは私にとっては「もの思いカフェ」つまり本を読んだり書き物をするカフェに分類されるからである(「テラスドルチェ」や「きりん珈琲」や「ノチハレ珈琲店」みたいに)。「もの思いカフェ」に行くときは散歩を兼ねているので、ある程度自宅から離れている方がよいのである。

私が帰宅してリビングで扇風機にあたっているとほどなくして妻もジムから帰って来て、「暑い、暑い」と言ってクーラーを入れようとしたので、すぐにクーラーを入れないで、少しの時間、扇風機の風で涼んでみることを勧める。

私はクーラーが苦手で、多少の暑さではクーラーは入れない(書斎では)。しかし、リビングは共有空間なので、しばしば扇風機VSクーラー論争が起こる。今回は妻が譲歩したが、真夏日が続くようだとクーラーを入れざるを得なくなるだろう。あとは電気代がどうなるかで妻の判断が変わるかもしれない。

『現代思想』6月号(特集:〈友情〉の現在)と『ユリイカ』6月号(特集:わたしたちの散歩)を購入。キンドル版でなければ購入しなかったであろう(活字が小さいから)。キンドル・スクライブを使うようになって再び小遣いの支出に占める書籍代の割合が上がってきた。

オンデマンド授業の準備。

演習のレポートを読む。

7時に予約を入れておいた「マーボ屋」に妻と行く。満席の盛況。

サラダ。

鶏肉とカシューナッツの甘辛炒め。これはよく注文した。

麻婆豆腐。これはお店の看板メニュー。

これが今月末で閉店となる「マーボ屋」で食べる最後の晩餐になるかもしれない。しかし、もう一度来る可能性はあるので、「ごちそうさま」とだけ言って店を出た。

『サンデー・ソングブック』をタイムフリーで聴きながら雑用を片付ける。

風呂から出て、アイスクリームを食べなら、『アンメット』最終話をリアルタイムで観る(もちろん妻の要望)。

結末についての予想は私と妻では正反対であった。前半は私の予想通りに進行した。

しかし、後半は妻の予想通りになった。(具体的なことは書かないことにしますが)

レビューシートのチェック。

チャイを抱っこして近所を散歩。ガマガエルを三匹も見かけた。最初の一匹はチャイが道端の一点を凝視していたので気が付き、その後、注意深く道端を見るようになっていることに気づいたのだが、もしかしたらガマガエルの交尾の季節なのかもしれない。夜道に出てくると車に轢かれる危険がある。彼らも命がけなのだろう。

今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


6月23日(日) 雨のち曇り

2024-06-24 11:47:14 | Weblog

8時、起床。

チーズトースト、牛乳、珈琲のシンプルな朝食。

昨日から自宅の側の電線にカラスが止まって鳴いている。子供のカラスが、怪我をしているようには見えないが、地表に近い場所にいて、飛び立てずにいるのだ。何年か前にも似たようなことがあった。巣立ちのための飛行訓練中に疲れて「もう飛びたくない」と言っているような感じ。電線に止った親ガラスは「飛び立ちなさい」と鳴いている。そばを人が通ると威嚇するような素ぶりを見せる。ずっと見ていたわけではないが、食べ物も運んでいるのかもしれない。夕方になって親ガラスは巣に戻っていったようで(他の子ガラスもいるのだろう)、今朝、またやってきて鳴いている。もし飛べるのであれば(気持ちの問題であれば)、親に心配をかけるのもほどほどにして、そろそろ飛び立った方がよいのではなかろうか。

昨日のブログを書いてアップする。

11時半頃、家を出て、鹿島田駅に向かう。

12時に卒業生のホナミさん(論系ゼミ3期生)と待ち合わせ「パン日和あをや」へ向かう。前回、彼女と会ったのは昨年の11月だから、7か月ぶりである。本当は新緑の頃にお会いする約束をしていたのだが、彼女のお仕事の都合で一カ月ほど延びて、梅雨カフェとなった。この数カ月、あちこち出張などが入って、かなりお忙しかったらしい。

二階の和室を予約しておいた。まずは乾杯。私はアップルタイザー、彼女はサイダーティー(6月のドリンク)。

パプリカのポタージュスープと「パンが楽しいお皿」を注文する。前に「パンを楽しむお皿」というのを注文したことがある。それはいろいろな種類のパンを楽しむお皿だったが、こちらはパンにいろいろなものをのせて(つけて)楽しむ皿である。ヘルシーだけれど質素ではない、賑やかな食卓である。

食事が一段落したところで、一階のテーブル席にいるヨシノリさん、ナナさん夫妻に声をかける。二人はわれわれが店に入ったときに先客としていて、二階席に行きたかったのだが、予約が入っていると知って、「もしかして大久保先生がいらっしゃるのかしら」と思っていたそうである。ヨシノリさんは早稲田の文学部の卒業生で、在学中は面識はなかったのだが、当時から私のブログの読者で、その影響でナナさんもブログの読者となり、二人でブログに登場するお店に行くようになり、これまで「スリック」や「きりん珈琲」で遭遇したことがあったが、「あをや」では初めてである。お久しぶりですね。

二階に上がっていただく。私のブログで写真では見ていたが、実物の見るのは初めてで、興味深げに室内を見まわしておられた。(二階にはちゃぶ台が2つあるが、一組入ると貸し切りになるのである)

ヨシノリさんは地方公務員をされているが、社会人入試で大学院に入り、行政学を勉強し、最近、博士論文を書き上げたそうである。それは頑張りましたね。

二人はこの後、川崎大師に行き、夕方から「マーボ屋」で食事をする(予約済)そうである。「マーボ屋」が今月末で閉店することは私のブログでご存知で、食べ納めということである。

またどこかでお会いしましょう。

二人を見送った後、われわれはほうじ茶ミルクティーとチョコクロワッサンでランチの締めとする。

二人はホナミさんのことをご存知だった。カフェで遭遇したことはないが、ブログによく登場されるからとのこと。そうね、年に二、三度は登場してますよね。

私はたまにカフェで「大久保先生でいらっしゃいますか?」とブログの(面識のない)読者の方から声をかけれれることがあるのだが、ホナミさんもそのうち「大久保先生のブログに登場されるホナミさんですか?」と声を掛けられるかもしれませんね(笑)。

店を出るときご主人に写真を撮っていただいた。

矢向駅に向かう道を歩く。

ホナミさんは川口春奈に雰囲気が似ているが、彼女の主演する『9ボーダー』を毎週楽しみに観ていて、まだ最終回は観ていないそうなので、私の感想は封印しておくことにした(笑)。

3時に予約を入れておいた「ティールーム101」に行く。

彼女とは「スリック」の閉店の日(2022年2月26日)に一緒に来ている。「ティールーム101」は昨秋に続いて二度目の訪問である。

マダムの愛犬だったラズリーのフィギアが1つ増えていた(右側)。ちょうどお店に先客でいらした常連の方が作ったものである。「ラズリー1号」「ラズリー2号」と呼ぶらしい。

先にシフォンケーキを選び、紅茶はマダムにお任せで、私はロード・ベルガモット(スティーブン:スミス)、ホナミさんはポートランド・ブレックファースト(同)だったかしら。

私がチョイスしたのはクリームチーズとパイナップルのシフォン。

ホナミさんがチョイスしたのは桃とカルピスのシフォン。

今日はご主人と息子さんは羽田空港に飛行機を見に来ているそうである(南大沢のご自宅から車で)。タイミングが合えば、蒲田で合流して帰れそうである。連絡をして4時過ぎに蒲田駅東口のロータリーで待ち合わせることになった。私は彼女が車に乗るのを見届けた。私は手を振り、彼女と旦那さんと息子さんも私に手を振った。

帰宅すると、子カラスの姿はもうなかった。親カラスと一緒に無事ねぐらに帰っていったことだろう。

ホナミさんからお土産にいただいたお菓子を妻と食べる。

今日撮った写真の整理。

レビューシートのチェック。

夕食はととろ芋、焼き鮭、がんもどきとワカメの煮物、茄子の味噌汁、ごはん。

ヨシノリさんとナナさんは「マーボ屋」で何を召し上がったのかしら。ナナさんはマーボ豆腐がお気に入りのようだったからはそれは外せないだろう。

デザートは小玉スイカ。

食事をしながら『ハッピーアワー』の続きを観る。5時間半の長尺なのだが、倍速で視聴しようという気は微塵もない。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

『ハッピーアワー』を最後まで観る。実に面白かった。「ハッピー」という言葉とは裏腹にずっと持続している不穏な空気から目をそらすことができなかった。

1時、就寝。


6月22日(土) 晴れ

2024-06-23 11:15:14 | Weblog

8時45分、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ハムステーキ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

朝刊に伊藤匠新叡王の記者会見の様子が報じられていた。色紙に「孤高」と揮毫した。「しっかりと信念をもって、ぶれずに高みを目指していく」とのこと。たんに他者と距離を置く、他者と交わらないという平面的な孤独ではなく、より高い平面(次元)を目指すという立体的な構造を持った孤独、それが「孤高」である。

ドナルド・サザーランドの訃報記事が載っていた。88歳。ロバート・レッドフォードの初監督作『普通の人々』(1981)に一家の父親役で出ていた姿が印象に残っている。個性的な容貌は息子のキーファー・サザーランドに受け継がれ、何の予備知識もなく彼を初めて見たとき、「あっ、サザーランドの息子だ」と思った。ご冥福をお祈りします。

昨日のブログを書いてアップする。

2時頃、昼食を食べに出る。掲示板を縁取るように貼られた幼女の写真。これがいま話題の選挙ポスターか(写真には何パターンかあるらしい)。

多摩川線に乗って、

お隣の矢口渡で降りる。

「燈日」へ行く。ここに来るときははたして空席があるかどうかが入口の前に車でわからないのだが、今日はちょうど客が出てくるところだったので、空席があることは間違いない。

今日の定食はどれも好きなメニューである。お店の方(お父さん)にこのメニューはいつまで続きますかと尋ねたら、「今月いっぱいは続きます」とのことだった。あと一週間である。来週は来られるるかどうかわからないので、アジフライと肉団子の甘酢あん両方を注文することにした。ごはんと味噌汁と小鉢(2つ)はワンセットで、主菜を2つにしてほしいという注文である。値段はおまかせしますと言い添えた。お父さんが娘さん(こちらが店主)に相談している。もしかして前例のない注文だったのだろうか。「たかはし」などではたまに刺身定食に肉豆腐を単品で付けるという注文をしているので、ここでもそういう注文の仕方もありかと思っていたのだが、「わがままな注文」だったのかもしれない。カフェの定食には単品という概念がないようである。お父さんが私のテーブルまでやってきて、「ご注文承りますが、値段は定食2人分ということでよろしいでしょうか」と言った。そうか、割引にはならないのか。値段はおまかせしますと言った手前、値引き交渉は見苦しいので、はい、わかりましたと答える。

待つことしばし、注文したものが運ばれてきた。形の上では、肉団子の甘酢あん定食+アジフライである。

肉団子の甘酢あん。甘酢がごはんが進む君なのである。

アジフライ。ふっくら、サクッと揚がっている。ソースをかけて。

食後にアイスカフェラテ。

支払いのとき店長(娘さん)にこういうオーダーをした客は初めてですかと聞くと、ちょっと考えて、「以前にお一人いらっしゃいました」とのこと。開店以来4年半で二人ですかと確認すると、ニコッとされた。笑ってくれたのでよかった。ごちそうさまでした。とても美味しかったです。

店を出て歩き始めると、お父さんが追いかけてきて、「タブレットをお忘れです!」と言った。あらま。

蒲田に戻って、女塚神社に寄っていく。夏越しの人形(ひとがた)を奉納するためである。紙の人形に名前と年齢を書いて納め、お祓いをしてもらうのである。

境内には猫が三匹いる。

女塚神社の隣は相生小学校で、投票所になっている。ここの掲示板には例のポスターはまだ貼られていない。

小学校から自宅までの道は遠い日の通学路である。

おそらくこのブロック塀は私が小学生だった頃のものが残っているのではないかしら。いわば沿道最古の地層である。鉄の枠は倒壊防止のため後から作られたものだろう。

帰宅して、『ハッピーアワー』の続きを観るつもりだったが、気が変わって『サンセット・パーク』を読む。もう少しで終わりそうなので。

夕食は豚肉と玉ねぎとエリンギのオイスターソース炒め、春巻き、玉子とワカメのスープ、ごはん。

デザートは小玉スイカ。今シーズン初である。けっこう甘い。

食事をしなながら『9ボーダー』最終話(録画)を観る。なんなの、この終わり方は。最終回というのは誤解で、来週が最終回なのかと確認してしまった。「余韻を残す」ことを意図した演出だったのかもしれないが(好意的にみれば)、たんに「中途半端」という印象。

風呂から出て、『サンセット・パーク』を読み終わる。登場人物それぞれの希望が最後に頓挫するというほろ苦い終わり方。しかし、それは奈落の底に転落するようなものではなく、いずれ希望は復活するだろうという予感を読者は感じながら本を閉じることになる。

『ハッピーアワー』の続きを30分ほど観る。

1時、就寝。


6月21日(金) 雨のち晴れ

2024-06-22 13:31:07 | Weblog

8時、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ハムステーキ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

本日の朝ドラ。寅子の母が亡くなったので、『あさイチ』のプレミアムトークのゲストは石田ゆり子という流れかと思ったら、宮沢りえだったので驚いた。

朝刊に「藤井八冠陥落」の記事。そもそもタイトル戦が多すぎると常々思っている私のような昔からの将棋ファンには、八大タイトルのうち一番格の低い(歴史の浅い)「叡王」は手放した方が藤井にとっては過密な対局スケジュールがいくらか緩和されてコンディション作りにはプラスに働くだろうくらいに受け止めているのだが、メディア的には「八冠」というブランドの価値は高く、その「陥落」は負の経済効果を生むだろう。

昨日のブログを書いてアップする。

雨の中、昼過ぎに家を出る。「一二三堂」で『NHK俳句』7月号とリーディンググラス(倍率2.0のもの)を購入する。

昇降機しずかに雷(らい)の夜(よ)を昇る 西東三鬼

 「エレベーター」が日本語では「昇降機」ということを知らない世代が増えているだろう。この昇降機には何人の人が乗っているのだろう。一人か、二人か。もしかすると誰も乗っていないのかもしれない。人数によって句の意味合いはだいぶ異なるが、いずれにしろそこには会話は存在しないのだろう。

翅(はね)わっててんたう虫の飛びいづる 高野素十

 誰もが目にしたことのある光景。しかし「翅わって」と表現したことで見事な写生句になった。平凡なものを非凡なまなざしで観るということ。

電車に乗って、端の席が空いているときはそこに座るというのは多くの人の習慣である。とりわけ雨の降っている日には傘を掛けておけるので端の席のありがたみが増す。

早稲田に着いて、昼食を「たかはし」で食べようと思ったら「臨時休業」だった。刺身定食にしようか、焼き魚(甘塩紅鮭)定食にしようか、はたまた肉豆腐定食にしようか、地下鉄の中から考えていたので、拍子抜けする。

気を取り直して「タビビトの木」に行く。

空いていた。お気に入りの奥の壁際の二人用の席に座る。

カオマンガイセット(850円)を注文する。昨今、飲み物が付いてこの値段はお得感がある。

辛めのソースと甘め(辛さ控えめ)のソース、二種類出てくるが、今日は後者の気分。

飲み物はカフェラテをチョイス。

今日はゼミは「中休み」で、教員ロビーの奥の印刷室に籠って、来週の大学院の演習で使う資料の作成。

3限の演習を終えられた安藤先生が研究にやって来られた。お疲れ様です。

手術を終えたばかりの外科医のような印象(笑)。『アンメット』を観ているせいかな(笑)。


(写真はネットから拝借)

神楽坂の「トンボロ」へ行く。安藤さんはお一人で、あるいはご友人と何度か店の前まで来たことはあるが、週末だったせいだろう、満席で入れなかったそうだ。

今日は先客はいなかった。

5席のカウンターの端(窓際側)の席に座る。

目の前にはオードリーの写真。私より年配のマスターがファンなのだろう。CDプレーヤーからボブ・デュランの『時代は変わる』が流れている。

何を注文しましょうか。安藤さんは熟考された。考えている間に時代が変わってしまうのではないかと思うくらい考えられた(笑)。実際、CDは次の曲に移っていた。

私はプリンとBブレンド(深煎り)。

安藤さんはチーズケーキとBブレンド。

満足のご様子だった。

店には1時間ほど滞在した。外に出ると、雨はだいぶ小降りになっていた。千葉の方までお帰りになる安藤さんと同じ東西線に乗り、私は大手町で降りた。春学期の授業はあと4回、どうぞよろしくお願いします。

蒲田に着き、帰宅途中の商店街に猫カフェがある。入ったことはなく、家で猫を飼っている私は今後も入ることはないだろうが、先日の演習で動物カフェのフィールドワークの報告があったので、気になって足を止めた。料金は最初の30分で1000円(ドリンク込み)で、10分ごとに200円の追加料金というシステムのようである。ということは1時間滞在すると1600円か。普通のカフェでカフェごはんするときよりも高い。30分(最小単位)で出る客が多いだろうな(フィールドワークの報告でもそうだった)。30分1000円の癒し。整骨院のマッサージ(保険適用)とほぼ同じくらいだ。現代人の心身の凝りをほぐすにはそれくらいが相場ということだ。

動物カフェは商品(サービス)とお金が交換される市場に存在しているが、飼い猫・飼い犬は家庭(共同体)の一員である。彼らが与えてくれる癒しは無償で、代わりに彼らは住居と食事を与えられている。相互扶助的な世界に彼らは生きている。

「私がしていることはシャドウ・ワークなのですね」

夕食はパエリア。三度目の挑戦にして満足の行くものが出来上がったようである。

お焦げもいいあんばいだ。

デザートはサクランボ。

録画してあるドラマがなかったので(次々に最終回を迎えた)、濱口竜介監督の『ハッピーアワー』(2015)を観ることにする。5時間半の映画だが、オムニバス作品だと聞いていたので、適当なところで分割して観ればいいだろうと思って観始めたのだが、オムニバスというのは私の誤解で、37歳の4人の女性(友人たち)が主役の、一人一人の物語が密接に結びついた一種の群像劇であった。面白くてどこで中断してよいか難しいのだが、さすがに5時間半見続けることは無理なので、一人の離婚裁判の場面が終わって(『アンチヒーロー』の法廷場面以上に会話劇として完成度が高かった)、4人が有馬温泉に出かけるところまで観た。明日、続きを観よう。

レビューシートのチェック。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

夏至の今日、東京は梅雨入りをした。

1時半、就寝。


6月20日(木) 晴れ

2024-06-21 11:35:18 | Weblog

8時15分、起床。

トースターのスイッチを入れるのを忘れ、焼き上げるのを待っていると目玉焼き、ハムステーキ、珈琲が冷めてしまうので、先に食べ始める。

遅ればせのチーズトースト。

今日は叡王戦第5局(最終局)の日。振り駒で藤井が先手。角換わりから後手が右玉、先手が穴熊の構え。両者共に研究範囲なのだろう長考に沈むこともなく手が進み、局面は後手が5九角と打ったところ。4八角成、あるいは3六歩、同飛、2七角成を狙った手である。ここで藤井は長考して5六角と打つ。

以下、手が進んで、昼食休憩前の盤面(藤井の手番)。形勢は互角。

昨日は会議日だったが、今日は授業日で、3限、4限、5限と授業がある。

3限は大学院の演習。ロスジェネ世代のライフストーリーについて。

4限は修論の指導(指導を始める前におにぎりの昼食)。

指導を終えて、ネットで対局の進行を確認する。先手玉は堅いが狭い場所にいる。後手の玉は薄いが広い場所にいる。AIの形成判断は先手の優勢。

しかし、後手も粘り強い指し手を続け、反撃の手(7六歩や8六歩)が入った。数値的には先手優勢の局面が続くものの、藤井が長考を繰り返し、持ち時間の差がなくなった。「これは後手もやれるぞと思っているのではないでしょうか」と解説の棋士が言っていた。

5限は演習。たぶん研究室に戻ってくる頃には決着がついていることだろう。

今日は個人発表が1本、グループ発表が1本。

 「エレベーターでどのような社交が起こりうるのか」

 「動物カフェでの社交」

ここでいう「社交」とは「会話」の意味である。エレベーターとうい密室でたまたま一緒になった他人同士の間にどういう会話が生じるか、また、動物カフェでたまたま居合わせた客同士の間に(あるいは店員と客との間に)動物を媒介としてどういう会話が生じるかをフィールドワークした報告である。

授業を終えて、研究室に戻り、ネットTVを観ると、伊藤が局後のインタビューに答えていた。画面には「伊藤匠七段勝利 初タイトル獲得 新たな叡王が誕生!」のテロップが出ていた。そうか、藤井が負けたのか。

藤井は、タイトル戦での初めての敗戦(これまで22連覇)について聞かれて、「時間の問題だと思っていたので、これからまた頑張りたい」と答えた。その答えを聞いて、絶対王者藤井も「負ける日がくること」を常に考えながら指し続けてきたのだということを知った。全タイトル独占の先輩・羽生善治の場合、全タイトル(当時は7冠)保持期間は168日だったが、藤井の場合は254日だった。藤井が再び八冠に返り咲くには最短でも1年かかる。つまり、他の7冠をすべて防衛し、次期叡王戦の挑戦者になり、伊藤との5番勝負に勝たなくてはならないのだ。7冠防衛の確率は高いと思うが(過密スケジュールが一番の敵である)、叡王戦は予選・本戦ともトーナメント戦なので、一回も負けることができない。ここが難関かと思う。

夕食は「ごんべえ」で。

いつもの釜揚げうどん。しかし、「藤井ショック」からか、たぶんそうだろう、いつものように味わって食べることができなかった。

8時半、帰宅。

珈琲を淹れて、『バーテンダー』最終話(録画)を観る。観ているアニメ作品はこれ一本だが、後味のよい作品である。

レビューシートのチェック。

ユーチューブで第5局の棋譜を確認する。見ごたえのある終盤だった。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。