オクテック ガレージ ブログ OKU-TEC garage

大した人生ではないけれど,それでも読み返せば思い出されるあのときのこと.消えないように,そして生きた証になるように

身勝手でヒナドリが住むバイク屋のエアコンの修理のお話

2011-07-24 03:50:14 | 整備・作業
行きつけのバイク屋さんから店のエアコンの調子が悪いので一度見に来てほしいと電話があった.
聞けば運転を停止させても室外機だけがいつまでも運転し続けるという.

様子を見にいくと,なるほど運転ボタンを停止にしても室外機が回り続けている.
止めるにはブレーカーを落すしかなく,なかなか身勝手な室外機である.


翌日,メーカーのサービスに電話を掛けてみる.

電話に出た女性オペレーターに
「すみません.業務用エアコンのRAV-451CJですが,電源をOFFにしても室外機が回り続けて
しまうのですが何からチェックしたら良いか教えていただけませんでしょうか」

女性は内容を聞きて担当者に伝えている様子.

「お待たせしました.電源がOFFの状態で制御信号の2番と3番に200ボルトが来ていれば
室内機の基盤がおかしく,200ボルトが来ていないなら室外機のマグネットスイッチが
悪いと思われます.」

技術のことを知らないオペレーターの方から聞かされる技術的な話は,聞いていてもどうも
ピンとこない.

不具合箇所を基盤単位ではなく部品単位で調べたいので尋ねてみた.
「何かインターロックがあって室外機だけが回り続ける設定とかは無いですか?」

オペレーターの方は不慣れな技術的な事を一生懸命担当に人に伝えてくれている.
その人が電話に出てくれればと思いつつ,交わす会話から言われたことでどんな症状に
陥っているのかを読み取りたがったが,やはり無理だった.

点検した上で再度電話をして回路図と部品図を送ってもらう.




古いエアコンなので電子回路がないのが幸いする.

2番と3番に200ボルトが掛かる・掛からないというのは・・・・
よく考えると単純なこと.
マグネットスイッチの接点が固着していないかということであった.

不具合が判明したのでマグネットスイッチを手配する.

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またバイク屋の店長さんからメールが来た.

「室外機から小鳥の鳴き声のような異音がするんやけど,多分ファンモーターのベアリングが
原因やと思うねん.一度見に来て~」

様子を見に行くと,確かにヒナドリが何匹もいるかのように騒がしい.
分解するとベアリングがいかれていた.




今度はベアリングの手配である.

ヒナドリが大群になって来たとメールが来たので,届いたベアリングとマグネットスイッチを持って
急いで交換に向かう.

店長と二人して室外機をばらす.




バイク屋さんなのでベアリングの交換はお手の物.お任せして横で御手並み拝見.

バイク用のベアリングプーラーなので大きくて作業がやりにくそう.
自分が作業していないので気も楽,横からツッコミを入れたりして楽しいひと時を過ごす.




新しいベアリングはお店のバックヤードにある油圧プレスを使って圧入する.
(欲しいなあ,こんな油圧プレス)




普段見ることの無いここのバックヤード.
武闘派の店長なのでベンチプレスなんてのも置いてある.
足元には懐かしき「ブルーワーカー」が転がっていた.




ベアリングとマグネットスイッチを交換したエアコンはヒナドリも巣立っていき,身勝手な室外機は
よく言うことヤツに変わってくれました.


私のガレージにエアコンが無いことを知った店長さんが,親切にスポットエアコンを貸してくださった.




この夏は少し快適に作業が出来そう.

ウフフ・・・