温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

野沢温泉 新田の湯

2013年03月15日 | 長野県
 
野沢温泉の「新田の湯」は、白い壁や玄関を覆う破風などこざっぱりした和風のファサードが落ち着きのある雰囲気を醸しだしている2階建ての共同浴場。



温泉と生活が密着してる野沢らしく、湯屋には洗濯湯が併設されています。



館内に掲示されている木板の分析表は昭和47年のもの。



浴室はタイル貼りで実用本位の雰囲気。浴槽は4~5人サイズで、光沢を放つ黒い御影石の縁が室内の色調にアクセントをもたらしています。
洗い場には湯と水のカランが6セット設置されており、お湯のカランは昭和の銭湯によくある押しバネ式ですが、水道の方はごくごく一般的なハンドルを開閉させるタイプが取り付けられていました。



獅子の湯口からドボドボと間断なくアツアツのお湯が投入されており、その獅子には硫酸塩の白い析出がこびりついていました。口から吐き出されたお湯は一旦直下の筒に注がれ、筒内で水道の冷水を混じりあってから浴槽へと流れています。こちらに引かれているお湯は茹釜と下釜の混合泉でして、見た目は無色透明ですが、薄っすらと白く靄がかかっているようにも見えました(多客時だったのでお湯が汚れていたのかもしれません)。お湯を口に含むと石膏味が感じられ、湯口に鼻を近づけたらゴムを軽く燃やしたような匂いとともに所謂硫化水素の匂いが弱いながらも嗅ぎ取れました。

今回の訪問時には上述のように加水されていたため、湯船の湯加減は43℃前後で落ち着いており、おかげで私としては問題なく湯浴みできたのですが、後からやってきたスキー客のおじさんグループは異口同音に「熱い熱い」と嘆いて、問答無用に水道の蛇口を全開にし、ろくすっぽ掛け湯もしないで足を入れようとしていました。人によってお風呂の適温が違うことを改めて実感するとともに、いろんな外来客がやってくるこのお風呂を維持管理する湯仲間の方のご苦労は相当なものだろうと想像に難くありません。


茹釜・下釜混合
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉 81.9℃ pH8.9 溶存物質1029.3mg/kg 成分総計1029.4mg/kg
Na+:198.4mg(65.88mval%), Ca++:84.9mg(32.37mval%),
Cl-:80.2mg(16.82mval%), HS-:8.6mg(1.93mval%), SO4--:490.8mg(76.04mval%),
H2SiO3:126.7mg, H2S:0.1mg,
源泉温度が高いため加水

JR飯山線・戸狩野沢温泉駅よりのざわ温泉交通の野沢温泉行路線バスで野沢温泉・新田下車
長野県下高井郡野沢温泉村
野沢温泉観光協会ホームページ
(バスの時刻表も観光協会のHPを参照のこと)

4月~11月→5:00~23:00、12月~3月→6:00~23:00
寸志
貴重品用ロッカーあり(100円リターン式)、他備品類なし

私の好み:★★
コメント
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