温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

八甲田山中 某源泉地帯のこぼれ湯

2014年08月11日 | 青森県

八甲田山中の某所へやってきました。上画像を見てピンと来る方もいらっしゃるかと思います。野湯ファンの方にはお馴染みの場所であり、この手の温泉にしてはかなりイージーに行ける場所でもありますが、青森県での拠点を津軽地方の西北五地区に置く私にとって、八甲田エリア自体がかなり遠い場合ですから、存在を知りつつも今まで訪問を後回しにしておりました。でも先日、八甲田温泉「ぬぐだまりの里」にオープンした新浴室を利用する際、車で城ヶ倉大橋を渡っている時にふとこの源泉のことを思い出し、ついでにこちらへも立ち寄ってみることにしたのです。


 
木造の小屋は付近のホテルで使用される温泉の貯湯施設なのですが、小屋の脇では地中から温泉を汲み上げるポンプが駆動しており、そこから大量のお湯が溢れて温泉の池を成しているのであります。湧出量に対するホテル側の需要が少ないため、大部分はこうして放出されているのです。あぁ勿体無い。池の底は青白く染まっており、その色合いは神秘的。大量のお湯が溜まっている池ですから、その場で入浴したい衝動に駆られますが、池の温度は62.8℃という高温ですから、とてもじゃないけど、ここでの湯浴みは不可能ですね。お湯を口に含むと強烈な酸味と渋み、えぐみ、そしてアルミ箔を歯で齧った時のような不快感が口腔内で暴れ回り、その刺激のために顔が皺クチャになってしまいました。明らかな酸性明礬泉です。


 
池のお湯はやがて湯の沢を形成しながら傍を流れる渓流に合流します。礫がゴロゴロしている川原には「pH計変換器収納箱」なるものが埋め込まれていました。


 
渓流との合流地点で温度を測ってみると、37.6℃という夏の野湯にもってこいな温度になっていましたので…



川原の石を積んで湯の沢を堰き止めて適度な湯だまりを作り、入浴してみました。適当に作った湯溜まりですので、深さが足らずにほとんど寝湯状態となってしまい、上画像を見る限りあまり気持ち良さそうではありませんが、せせらぎを耳にしながらの野湯は結構爽快でして、湯加減もちょうど良く、虫も少なかったので、意外にも清々しいひと時を過ごせました。


酸性・含鉄(Ⅱ・Ⅲ)-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉

場所の特定は控えさせていただきます。

コメント
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