パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

菊の花の話

2024年11月18日 | 衣・食・住
11月18日(月)晴れ
♪ひとつふたつみっつよついつつ
 咲いた咲いた菊の花
 赤白黄色せんせにあげよ♪
30年近く前、我が娘が保育園で習ってきて歌っていた「きくのはな」
まだまだ言葉足らず舌足らずな2歳児が可愛かったが、地味な歌だなあ菊だけに、と思った記憶。

先日、元同僚M嬢とランチした。
彼女は最近お母様を亡くされた。
3兄妹の末っ子だが、お兄様は闘病中、お姉様は県外在住という事で、お母様の事などずっと彼女がお世話していた。
お母様の四十九日の時、諸々の段取りはM嬢がやったらしいのだが、何かせねばと兄嫁も思ったのか、お墓の花はあたしが供えておくという事だった。
猛暑の8月だったので、前日に供えると聞いて少し不安は残ったが、お任せした。
当日、ギンギラギンに太陽が照りつける中、しずしずとお墓に向かう親族一同とお坊様。
お墓が近づくに連れM嬢は目を見張ったと言う。
お墓に供えられている花が見事に首を折られたかのように萎れている。
駆け寄って、さっとそれを抜いて、何事も無かったかのように法要したらしいのだが・・・
ワタクシ「え?何の花だったの?お義姉さん、前の日に供えたんじゃなかったの?」
M嬢「気が動転してて、何の花かは覚えてないんですけど、菊とかじゃなくてコジャレタ花だったんですよ〜繊細な、すぐ枯れそうな!!!
後ろから義姉の『昨日、供えたんですっっ』って悲鳴のような声が聞こえてきましたから、前日は前日だと思うんですけどね、菊にして欲しかったですよ」
彼女が何度も首をガクンと折っては、枯れた花の真似をするのが可笑しくてゲラゲラ笑ったが、何かと法事には珍事がつきものよ。
お義姉さんの動揺も手に取るようにわかるし、親戚達の訝しげな表情も目に浮かぶし、M嬢には同情しかない。
でも笑った。

先日、娘と出かけた先で喉乾いたねえとカフェを探すも無く、テイクアウトできそうなオシャレっぽい小さなお店が目につく。
のぞいてみると・・・おしゃれな花屋さんが、コーヒーもやってますという風情。
娘的には、お花がメインっぽいからコーヒー(350円程度)だけ頼むのは気の毒。
「何かお花を買う?」と小声で聞く。
おしゃれな花屋さんで、ガラスの入れ物に背の高い花、珍しい花、珍しくない花等々がおしゃれに差し込んである。
スモークナンチャラという草150円
一瞬かわいいと思うも、うちの庭に生えてる草と似ている。
ゴージャスなアーティチョーク系の(多分違う)物も450円くらい。
結局アイスコーヒーとベリーソーダを買って出た。
娘「お花、気に入らなかった?ママ、無の表情だったよ」

ワタクシ、店内での短時間でものすごく色々考えた。
この花屋さんは一体ターゲットはどの層なのか。
場所は一応繁華街まで歩いて行ける範囲ではあるが、どちらかというと官公庁の建物の方が多い場所。
お花、一本からいかがですか?という感じで、ワンルームマンションに住む、小洒落たOLに受けるかもしれぬ。
各部屋に、それぞれ合った花を1本ずつ活けるの、というおしゃれマダム御用達かもしれぬ。
田舎から都会に出てきた子が「あゝこれ、猫じゃらしに似てる。実家近くの原っぱに生えてた。懐かしい・・・」と買うかも。
そして、ワタクシはどの層にも属さないなあと思いながらふと目にしたのが大輪の菊。
オシャレにガラス瓶に入ってるから一瞬わからなかったが、紛れもなく菊。
いや、違う、ガラス瓶に入っているからわからなかったわけではなく、葉を全部ちぎられていたからわからなかったのだ。
すーーっとした茎の先に大きな綺麗な菊の花。
一見かっこいいですよ、でも、違和感。
理由があるのか?犬の尻尾切りみたいに?(いや、あれも違和感しかないけども)
この菊を見た時点で、ワタクシの、この花屋さん(だかコーヒー屋さんだか)への不信感マックス。
花を扱う以上は、花への愛を感じたい。
どんな気持ちで、菊の葉をちぎったのか?
そんな諸々の気持ちを顔に出すまいとしての「無」の表情だった。

菊の花は、イコールお仏壇、お墓の花というイメージで、好きかと問われる事さえない花。
でも、心のどこかで、日本の花という意識はある。
綺麗だけど、部屋には飾らない。
でも、お墓に、仏壇に欠かせない。
だから、庭にも植えとかなきゃね、老母と菊の苗を買うようにもなった。
そしてその意識を覆されたのも、つい先日。
今日の一枚は、先日朝食を食べに行った、鹿児島屈指のホテル「城山ホテル」のロビーに活けてあった花。
全部菊。
洋風っぽいけど、菊。
剣山に刺さってて、床の間に飾ってあって、というならわかるけど、
こういうのもアリなんだ、と衝撃を受けたのであった。

という事で、仏壇用の小菊を廊下の一輪挿しに飾る気になったゲンキンなワタクシ。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« FLEMO バスパウダー | トップ | Medi5C【薬用】オイルinバス... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (chanmiya)
2024-11-19 19:44:55
nさんへ

素敵な菊のお写真に、またまたまた…なお話を一つ…。

明日、例の…(何の例!?)
【無縁坂】の側の神社の菊まつり』に出掛けて…合格祈願の予定なのでした。

…可愛い菊の花と、懐かしい歌。

本当に~ご縁?続きで、嬉しくなってしまいます。

あれから、お嬢様出囃子ソング~悪女になるなら月夜はおよしよ~♪がイヤーワーム状態なと頃へまた、菊繋がりなんて…。

実は…人生最後の還暦記念の国家試験へ挑戦の為の合格祈願なんです。

我が協会が、毎年千本菊を菊まつりに出展するので、それも見に、無縁坂も上がりに、更に、どうせなら大安吉日に合格祈願へ行こうと思い直したところでした。

それにしても…法事にはエピソードがつきものですね。
クスッとこちらも笑えました。

でな、明日にリスケした無縁坂も行って参ります!
返信する
chanmiyaちゃんへ (n)
2024-11-20 14:55:36
還暦記念国家試験の合格を、遠く南の地からも祈っております。
頑張れ〜〜〜
本当に素晴らしい挑戦だわ。
見習いたいっ。
返信する

コメントを投稿

衣・食・住」カテゴリの最新記事