10月10日(水)晴れ
友人A夫人に乳癌が見つかり、抗がん剤治療が始まった。
会いに行く。
ワタクシの通い慣れた病院とはいえ、最近リニューアルされて綺麗になり、迷路のようだ。
初めて、抗がん剤治療室へ入る。
カーテンで仕切られた中にA夫人。
ベッドかと思いきや、高級マッサージチェアのような椅子に座り、点滴している。
元気そうだ。
A夫人「痩せると思ったのに全然痩せないのよぉ〜」とガハハと笑う。
強がりじゃなく、元気そうだ。
A夫人には、7歳年下の夫と、双子の息子がいる。
マイペースな夫とシニカルな息子Aと引きこもってる息子B。
もともと、ワタクシとは何もかも違ってて、同じなのは年と性別とバツイチという点だけ。
ちびなワタクシ、彼女は170cmという長身(ダイエットに成功して紫吹淳さんにそっくりになった!)
色々なものの考え方、子供の育て方、死生観、全て違う。
ワタクシ、子供の頃から今の今まで一貫して「死ぬ」のがこわい。
死にたくない。
とはいえ、さすがにこの歳になったら「死ぬ」ことは受け入れるが、なるべく長生きしたい。
というような話を以前彼女とした時、すごく驚いた顔した。
彼女いわく、「Aは長生きしないでくれ、65歳くらいでみんな死ねばいいんだって言うのよ。」
そして彼女自身も「もし、母が倒れたら、すぐ救急車呼ばないで、絶命したとわかったら呼んでねって言ってる。」
信じられん!うちなんて、もし倒れたら何が何でも凄腕ドクターのいる病院へ運んでくれ。間違っても近所のR病院はダメ!とか夫婦で言ってる。
そんな彼女や家族が、「死」がちらつく病気「癌」をどのように受け止めているのか。
n「健康診断で引っかかってわかったの?」
A夫人「なんとなく「癌だな〜」って思って大学病院に行ったらビンゴ!でも受験やらちょっとバタバタしてて・・・」
ちょっと待って!受験って!いつの話?いつ病院行っていつ癌ってわかったのよ!?
聞くに、去年癌ってわかったんだけどちょっとほったらかしてたら、大学病院へ行きにくくなっちゃってね〜
で、nさんのお見舞いに来たことのあるこの病院に来たんだけど、
すぐバレちゃって、今更マンモなんて悠長なこと言ってる場合じゃないですっ!
行きにくいんだったら、こちらで大学病院へは連絡して検査結果取り寄せますっ!って。
で、すぐ抗がん剤治療始めましょうって言われたから、うわぁ〜髪の毛が抜けると家族にバレるなあと思って先生に「家族には言った方がいいですよね〜」って言ったら
「まだ言ってないんですかっ!!!」って驚かれて「すぐ話してください!そして、ご家族にもお話をしたいから連れて来てください!」
・・・う〜む、やはり、ワタクシとは違い過ぎる。
ドクターの驚きっぷりを聞いてても、やはりワタクシがノーマルで、彼女がアブノーマルよね〜
そんな話を抗がん剤の点滴打ちながらコソコソとして、点滴終了〜
で、ご飯食べに行こう〜と病室を出ようとしたら看護士さんが「Aさん!血圧測りましょう!」
聞くと、点滴前に測った血圧が高かったらしい。
だから、もう一度測りましょうということだったらしいがA夫人ったら断ってさっさと出てくる。
n「測ってきなよ!」
A夫人「測ったからって『やっぱり高いですね〜』で終わるんだよ。薬が出るわけでもないし。」
もし、これがワタクシだったら、自ら「血圧高かったですよね〜も一度測った方が良くないですか?
先生に相談した方が良くないですか?ほっといて大丈夫でしょうか?」と看護士さんに詰め寄るだろう。
違いすぎる。
夫はしきりに「君のK田Dr.を紹介したら?」と言う。
ワタクシの手術をしてくれたK田Drは、日本一素晴らしいDr.だと思っている。
彼のおかげでワタクシは癌からはもちろん精神的にも救われてきた。
癌という病気は長い闘いになる。
だから、ドクターとの相性はとても大事なことだ、とワタクシは思う。
しかし、彼女はあまりドクターとかに左右されない。
よって、腕さえ悪くなかったら、どのドクターでも良いのかもしれない。
彼女はワタクシと違い、それが良いか悪いかはさておき、独自のスタイルがある。
もし、彼女がワタクシのようにメソメソして、何が何でも死にたくないの、生きる為だったら千葉だろうがどこだろうが行くわというなら、ワタクシもK田Dr.に何が何でも頼み込む。
しかし、そうではなく、どちらかというとお医者様看護士様の言う事を聞かない、ちょっと困った患者に近い彼女を、頼み込む気は無い。
つか、彼女自身がそれを望んでいないのだから。
さくらももこ氏が亡くなり、樹木希林氏が亡くなり、その度に乳癌という言葉を耳にする。
自分が手術をした頃だったら、それだけでまたメソメソしてたと思うが、今は少し落ち着いたし、
さらには、乳癌で良かった気すらしている。
治療法が多いということもあるし、生存率の高さのデータにも気持ちが救われる。
昨日は、A夫人の抗がん剤治療3クール目開始。付き添う。
点滴がなかなか入らず痛そう。若い女医さんが三度失敗した後「代わりますね」
今度は若い男のお医者さんがやってきて、やっと入った。
で、こそこそとお喋りして二時間過ごす。
点滴が終わる頃、A夫人のママ友で、ワタクシも何度かお会いしたことあるSさんも合流して病院内のレストランでランチ。
トンカツ定食をガツガツ食べる姿に安心する。
ワタクシはお蕎麦と親子丼のセットにしたらお子様ランチのように小さい。
文句言ってたらA夫人がトンカツ一切れくれた。
色々と医療の世界の目覚ましい発展を見聞きしては世の天才たちに感謝する日々だ。
なるべくお医者様の言う事は良く聞くようにさせますから、なにとぞなにとぞ早くA夫人の病巣が小さくなって手術できますように。
友人A夫人に乳癌が見つかり、抗がん剤治療が始まった。
会いに行く。
ワタクシの通い慣れた病院とはいえ、最近リニューアルされて綺麗になり、迷路のようだ。
初めて、抗がん剤治療室へ入る。
カーテンで仕切られた中にA夫人。
ベッドかと思いきや、高級マッサージチェアのような椅子に座り、点滴している。
元気そうだ。
A夫人「痩せると思ったのに全然痩せないのよぉ〜」とガハハと笑う。
強がりじゃなく、元気そうだ。
A夫人には、7歳年下の夫と、双子の息子がいる。
マイペースな夫とシニカルな息子Aと引きこもってる息子B。
もともと、ワタクシとは何もかも違ってて、同じなのは年と性別とバツイチという点だけ。
ちびなワタクシ、彼女は170cmという長身(ダイエットに成功して紫吹淳さんにそっくりになった!)
色々なものの考え方、子供の育て方、死生観、全て違う。
ワタクシ、子供の頃から今の今まで一貫して「死ぬ」のがこわい。
死にたくない。
とはいえ、さすがにこの歳になったら「死ぬ」ことは受け入れるが、なるべく長生きしたい。
というような話を以前彼女とした時、すごく驚いた顔した。
彼女いわく、「Aは長生きしないでくれ、65歳くらいでみんな死ねばいいんだって言うのよ。」
そして彼女自身も「もし、母が倒れたら、すぐ救急車呼ばないで、絶命したとわかったら呼んでねって言ってる。」
信じられん!うちなんて、もし倒れたら何が何でも凄腕ドクターのいる病院へ運んでくれ。間違っても近所のR病院はダメ!とか夫婦で言ってる。
そんな彼女や家族が、「死」がちらつく病気「癌」をどのように受け止めているのか。
n「健康診断で引っかかってわかったの?」
A夫人「なんとなく「癌だな〜」って思って大学病院に行ったらビンゴ!でも受験やらちょっとバタバタしてて・・・」
ちょっと待って!受験って!いつの話?いつ病院行っていつ癌ってわかったのよ!?
聞くに、去年癌ってわかったんだけどちょっとほったらかしてたら、大学病院へ行きにくくなっちゃってね〜
で、nさんのお見舞いに来たことのあるこの病院に来たんだけど、
すぐバレちゃって、今更マンモなんて悠長なこと言ってる場合じゃないですっ!
行きにくいんだったら、こちらで大学病院へは連絡して検査結果取り寄せますっ!って。
で、すぐ抗がん剤治療始めましょうって言われたから、うわぁ〜髪の毛が抜けると家族にバレるなあと思って先生に「家族には言った方がいいですよね〜」って言ったら
「まだ言ってないんですかっ!!!」って驚かれて「すぐ話してください!そして、ご家族にもお話をしたいから連れて来てください!」
・・・う〜む、やはり、ワタクシとは違い過ぎる。
ドクターの驚きっぷりを聞いてても、やはりワタクシがノーマルで、彼女がアブノーマルよね〜
そんな話を抗がん剤の点滴打ちながらコソコソとして、点滴終了〜
で、ご飯食べに行こう〜と病室を出ようとしたら看護士さんが「Aさん!血圧測りましょう!」
聞くと、点滴前に測った血圧が高かったらしい。
だから、もう一度測りましょうということだったらしいがA夫人ったら断ってさっさと出てくる。
n「測ってきなよ!」
A夫人「測ったからって『やっぱり高いですね〜』で終わるんだよ。薬が出るわけでもないし。」
もし、これがワタクシだったら、自ら「血圧高かったですよね〜も一度測った方が良くないですか?
先生に相談した方が良くないですか?ほっといて大丈夫でしょうか?」と看護士さんに詰め寄るだろう。
違いすぎる。
夫はしきりに「君のK田Dr.を紹介したら?」と言う。
ワタクシの手術をしてくれたK田Drは、日本一素晴らしいDr.だと思っている。
彼のおかげでワタクシは癌からはもちろん精神的にも救われてきた。
癌という病気は長い闘いになる。
だから、ドクターとの相性はとても大事なことだ、とワタクシは思う。
しかし、彼女はあまりドクターとかに左右されない。
よって、腕さえ悪くなかったら、どのドクターでも良いのかもしれない。
彼女はワタクシと違い、それが良いか悪いかはさておき、独自のスタイルがある。
もし、彼女がワタクシのようにメソメソして、何が何でも死にたくないの、生きる為だったら千葉だろうがどこだろうが行くわというなら、ワタクシもK田Dr.に何が何でも頼み込む。
しかし、そうではなく、どちらかというとお医者様看護士様の言う事を聞かない、ちょっと困った患者に近い彼女を、頼み込む気は無い。
つか、彼女自身がそれを望んでいないのだから。
さくらももこ氏が亡くなり、樹木希林氏が亡くなり、その度に乳癌という言葉を耳にする。
自分が手術をした頃だったら、それだけでまたメソメソしてたと思うが、今は少し落ち着いたし、
さらには、乳癌で良かった気すらしている。
治療法が多いということもあるし、生存率の高さのデータにも気持ちが救われる。
昨日は、A夫人の抗がん剤治療3クール目開始。付き添う。
点滴がなかなか入らず痛そう。若い女医さんが三度失敗した後「代わりますね」
今度は若い男のお医者さんがやってきて、やっと入った。
で、こそこそとお喋りして二時間過ごす。
点滴が終わる頃、A夫人のママ友で、ワタクシも何度かお会いしたことあるSさんも合流して病院内のレストランでランチ。
トンカツ定食をガツガツ食べる姿に安心する。
ワタクシはお蕎麦と親子丼のセットにしたらお子様ランチのように小さい。
文句言ってたらA夫人がトンカツ一切れくれた。
色々と医療の世界の目覚ましい発展を見聞きしては世の天才たちに感謝する日々だ。
なるべくお医者様の言う事は良く聞くようにさせますから、なにとぞなにとぞ早くA夫人の病巣が小さくなって手術できますように。
治療方針で折り合いが付かず
無難な薬で治療して一度退院。
通院中にカチカチと打ち込んでる文章が見えた
提案したが断られたと思いっきり書かれてた・・・
しばらくしてから再度調子が悪くなったので
医者が不利になる事をカルテに残さないんだったら
言われた通りにしようと気持ちが変わった。
きっとAさんも病気も死も怖く無いと行ったら嘘だと思う
スーパーポジティブなんだと思う。
私はどっちかと言うとnさんよりの考えだと思う
でも一緒にいたら微妙な違いがあって
言い争いはするだろう。
でも死ぬ前に治療という選択があるのであれば
私はそこにかける
死にそうなほど苦しかったら
そこで初めて苦しいと訴える気がする。
人は皆、生き方が違うのも病気になって
理解できました。
人は人、自分は自分それでいいと思う。
でも、彼女の死生観というか、病気への向き合い方には、あまりにも自分と違いすぎて。
初めのうちは戸惑ったりしましたが、今は、ただそばにいて、彼女の話を聞いたりするだけが、ワタクシにできることかなと思っているところです。