WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

バーテンダースクール

2005-03-17 | 酒は心
私は、とあるバーテンダースクールを卒業してます♪
私が通っていたのは、夜間だったので、サラリーマンの人が多かった。昼間は、実際に夜、営業してる方がお勉強に来るというのが多く、夜は、ビジネスで外国人とお酒の話をするからとか、自分自身がやはり酒が大好きな、私のような動機の人もいました。
世界の酒の歴史と製造工程を学び、カクテルを作る実習をやります。カクテルの実習は、1回2種類。つまり、2杯ひっかけて帰れるわけです(^_^;)
スクールの受講生の仲間と、講議が終わったあと、渋谷のバーでもう2、3杯飲んで帰るのが決まりになっていました。
それも、「バーの中のバー」っていうようなお店をあちこち探して、お勉強がてら行くって感じ。
いつまでもうだうだ飲まず、さっと飲んで軽くおしゃべりをして、引き際爽やかに去っていく… 私は飲みはじめるとうだうだなるタイプなので、「これがビジネスマンの正統な飲み方か…かっこいい…」と思ったものでした。

そうそう、そしてそのバー通いの時代に、渋谷のとあるお店で出会った、忘れられないスコッチがあります。
「ストラスアイラ」の私の生まれた年のもの。
殆どバレバレなのに、決して歳は自分からは暴露しないところが、ヤなヤツですね~
(^_^;)
これは、当時お気に入りでよく通っていたバーのマスターが、特別に原価でお分けしますから、ぜひぜひ飲んでみて下さいといって、薦めて下さったものです。
ほんとに彼は私にこれを飲ませたかったんだと思います。
一口飲んで、ほんとに涙が出るほど感動しました。
「ストロング」…こんな表現があるかわからないけど、ただ強いっていう意味じゃなく、なんか、味や香りがぐぐっと凝縮されている感じ。なので、口に含んでも、胃の中に入っても、ぶわぁ~っ!と想像以上に、封印が溶けたように、世界が広がっていく感じ。
「華やか」…これも、うまく言えないけれど、ふわっと、羽のように、うすい花びらのように軽い華やかさもあるのですが、そのSTRATHISLAは、花に例えるなら、深紅の大輪の薔薇、とか、尺玉の超特大花火…。でも派手でなく、深みと品のある華やかさです。
身体の中から世界が広がってくるのです。こんな液体が私が生きたのと同じ時間を過ごしてきて、今出会って一体化しているんだと思うと、感動はさらに増幅するってもんです。

その時、どんな感想をマスターに言ったのか忘れましたが、↑こんな感じで私はいつも、バーテンダーに薦めてくれた酒の感想を感じたとおりに伝えます。そうすると、バーテンダーさんも、満足してくれたり、もちろん、自分が思ってたのとちょっと違うって時もあります。それも素直に伝えます。そんなやりとりの中で、「お客とバーテンダー」としての特別な関係ができあがっていく…ってのも楽しい。恋愛系に逸脱したりは決してしないのです!
一時、私もせっかくスクールで勉強したことだし、バーテンダーの仕事をやってみたいと思ったことがありました。その時、STRATHISLAを飲ましてくれたマスターは、「お止めになったほうがいいですよ。カウンターの中と外では世界が違いますから。」
とおっしゃいました。これは心に響く一言でした。
私は、いつまでも良い客でいたほうがいい… 彼にはそれが見えたのでしょう。


ところで、バーテンダースクールの椙山先生が、講義中、ある女の子に質問しました。
「パルフェ・タムール(リキュールの名前)とはどういう意味だったかな?」
「えーっと、、、永遠の愛」
「残念。完全な愛だ。永遠の愛はダメだ、飽きるから…。 完全な愛。コレこそがいいんだよ」
バイオレット・フィズなどに使われる紫のリキュールです。
私はこの椙山先生の言葉もなかなか奥深くて好きです


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Comments (5)
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