経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

“ねじ切れ議会”に変貌 : アメリカ

2019-03-20 08:08:43 | アメリカ
◇ 秋には国債の利払いも不可能に? = アメリカでは昨年秋の中間選挙で、野党の民主党が下院の過半数を獲得した。この結果、上院は与党の共和党が多数を制しているものの、下院は民主党が主導権を握る。この状態を人呼んで“ねじれ議会”と言う。トランプ大統領としては、きわめて勝手の悪い政治体制になったわけだ。と思っていたら、こんどは上院の与党議員までが造反。“ねじれ”どころではなく、言うなれば“ねじ切れ議会”が出現してしまった。

コトの発端は、あのメキシコ国境のカベ建設。トランプ大統領が要求したカベ建設予算を、下院が認めなかった。するとトランプ大統領は非常事態宣言を発動、大統領の権限で予算を流用しようとした。これには下院が反発、非常事態宣言を無効にする決議案を可決。先週14日には上院でも採決が行われた。上院は言うまでもなく、共和党が過半数を握っている。

ところが驚いたことに、上院もこの決議案を可決した。共和党議員のうち12名が、トランプ大統領に対して公然と造反したからである。大統領は直ちに拒否権を使って、この決議を無効にした。トランプ大統領の非常事態宣言については、カリフォルニアなど16州が憲法違反だと裁判所に訴えており、問題は司法の手に委ねられる。

しかし、この造反によって、大統領と上下両院との関係は決裂状態に陥ったとみられている。このため3月2日に期限がきた政府債務の上限についても、議会が引き上げに動く可能性はなくなった。財務省が4000億ドル程度の資金を掻き集めているので、秋ごろまでは何とかなりそうだ。だが秋になっても上限の引き上げが実現しないと、トランプ政権は国債の発行も利払いも出来なくなってしまう。それまでに“ねじ切り議会”の解消に成功するかどうか。

       ≪19日の日経平均 = 下げ -17.65円≫

       ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var r=Math.ceil((new Date()*1)*Math.random());var j=d.createElement("script");j.id=i;j.async=true;j.src="//w.zenback.jp/v1/?base_uri=http%3A//blog.goo.ne.jp/prince1933&nsid=145264987596674218%3A%3A145266740748618910&rand="+r;d.body.appendChild(j);}}(document,"zenback-widget-js");</script>