経済なんでも研究会

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金・銀・銅メダルの素材 集まる (下)

2019-03-23 08:25:36 | 資源
◇ 都市鉱山の開発をどう続けるか = 日本の都市鉱山は、世界最大だと言われる。その推定値は金が6800トン、銀が6万トン、銅が3800万トン。これだけあれば、世界全体の3年分の需要を満たせるというから相当な量だ。本物の鉱山の埋蔵量と比べても、金は16%、銀は22%に匹敵する。しかも本物の鉱山と違って、都市鉱山は年が経つにつれて埋蔵量が増えて行くのだから凄い。

廃棄家電から貴金属や重金属を取り出す技術も、急速に進歩している。だが不要になった家電が大量に集められなければ、金属は取り出せない。いま最もネックになっているのが、この回収問題である。たとえばオリンピックのメダル用に集められた家電は、総計4万8000トンだった。ところが日本で廃棄される家電の総量は、年間65万トンにのぼると推計されている。

つまりメダル製造のためのキャンペーンを展開しても、推定廃棄量の10分の1も集まらなかったことになる。仮に廃棄家電をすべて回収できたとすると、28万トンの金属が抽出され、その価格は844億円になるという試算もあるくらいだ。オリンピック用の収集キャンペーンが終了すると、廃棄家電の回収は下火になってしまうのではないか。

オリンピック用の収集キャンペーンでは、自治体や学校、家電販売店などが回収用の箱を置いたり、ポスターを張るなど積極的に協力した。その組織を消滅させてしまうのは、もったいない。たとえば家電回収の目的を「病院や学校の完全耐震化」に切り替えて、収集活動を続けたらどうか。その音頭取りは、政府がやるしかない。

       ≪22日の日経平均 = 上げ +18.42円≫

       【今週の日経平均予想 = 1勝3敗】   

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