経済なんでも研究会

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バブル・モードに戻った NY市場

2021-06-01 06:49:59 | 株価
◇ 悪い材料はすべて無視 = ダウ平均株価は先週末、3万4500ドルを回復した。史上最高値まで、あと250ドルに迫っている。市場はコロナ鎮圧後の景気回復期待に沸き立っており、利益確定売りをこなしながら、近く最高値を更新することは確実だろう。そうした市場に飛び交う“買いの理由”を分析してみると、非常に興味深いことが判る。

まず4月の雇用統計で非農業雇用者の増加数が予想を下回ったとき、市場はFRBによる緩和政策の終了時期が遠のいたと好感、株価は上昇した。なるほどと思ったのも束の間。こんどは失業保険の受給者が減ると、これは景気回復の証拠とみて株価は上がる。どう考えても、矛盾した論理だろう。要するに“いいとこ取り”である。

さらに市場には「景気が回復してもインフレにはならない」という考え方が拡散。それどころか「FRBが緩和政策を縮小しても、株価は下がらない」という超強気の見方まで流れ始めた。市場に存在した警戒感まで、積極的に否定してしまう。要するに“怖いモノなし”である。これがバブル・モードに浸り切った市場の、典型的な雰囲気だと言えるだろう。

もちろん、こうしたバブル・モードに警鐘を鳴らす専門家も多い。しかし投資資金の余力は膨大で、株価が少し下がると買い戻される。この安心感が続く限り、バブルは破れないという考え方も強固になっている。FRBはいずれ緩和政策から転換せざるをえない。そのとき本当に株価は下がらないのか。初めての経験だけに、誰にも判らないというのが真実だろう。

       ≪31日の日経平均 = 下げ -289.33円≫

       ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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