雪が時折降る厳しい~寒さの中、三田の近代建築巡りは続く・・
三田カトリック教会の後に訪れた旧九鬼家住宅。
旧九鬼家住宅は三田藩家老を代々勤めた九鬼家の住宅で明治初期に建てられた擬洋風建築。
全体的には和風の建物なのに、二階のベランダ部分だけが洋風のとても不思議な雰囲気の建物だ。
ボランティアガイドの方に内部を案内していただいた。
旧九鬼家の設計は当主であり鉄道技師でもあった隆範が手掛けたものでその設計図面も残っているのだそう。
二階は伝統的な大壁の漆喰造りで円柱や柱間のアーチも漆喰で塗り込められている。
手摺の細工は当時の大工さんが一本一本手彫りで仕上げたため、少しずつ形が違うとか。
庭にはうっすらと積もった雪。
一階の客間と向こうは仏間。
台所には煉瓦造りのかまどがある。
かまどの焚口の細工。
しまうのを忘れてたという季節外れのかき氷製造機がかわいかった・・
サイドには富士山や船、松などの渋い透かし模様が。
二階は公開日が決まってるとのことだったが、たまたま他にお客さんもおられなかったからか?少し見せていただくことができた。
洋風のベランダに囲まれた二階の東半分はこんな風な洋間になっている。
商談などの目的に使われた部屋だそう。
洋間ではあるけれど、床は畳敷きになっていたり、壁や天井は壁紙の代わりに日本的な襖紙が張られたりと和の要素も。
ベランダへ出る扉は洋風の鎧戸とガラスの開き戸の二重扉になっていて、
日本の大工さんがみよう見まねで作った鎧戸は羽板が左右ぴったり合ってないところもご愛嬌?で苦心の跡が見られた。
襖紙を張った壁紙。
ベランダ
十分見せて頂き、次へ向かう頃にはまたまた吹雪が舞い始めたのだった。