m's diary

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名古屋日帰り【パスカル青山&瑞泉寺の敷瓦】

2025-01-23 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】
先週末は、タイルが見たいと思いつつなかなか行けてなかった名古屋市役所本庁舎の見学ツアーに当選し、名古屋日帰り。
どうせなら、丸一日動きたく、夜行バスでの車中泊2泊、現地0泊の強行軍を決行。
いつも思うが夜行バスというのは、なんと時間を有効に使うことができる乗り物なのだろう。寝てる間に移動できる上に、朝一から活動できるなんて・・




6時前に名古屋に到着。
1時予約の名古屋市庁舎の時間まで、たっぷり時間があるので3つの予定を詰め込んでいた。
まずやって来たのは、鳴海にある喫茶店「パスカル青山」。
今年、閉店するというのを聞き、行っておきたいと・・更にお店は7時開店と好都合。
外観から緑のテント使いがとても素敵。


「いらっしゃいませ」のマットに導かれて店内へ。
入口床のタイルが渦のような、波のような感じで可愛い。



入口横の、元ショーウィンドウらしきところの丸モザイクタイル。


店内に入ると、アーチの柱の間から目に飛び込んでくる太陽をモチーフにしたクッション壁。



うおおぉ、素敵だ。
店内の緑のソファとこの太陽の色合いが最高にマッチしている。



ママさんのご主人がデザインされたというお店は、隅々までその素敵なセンスが宿っていて、
ママさんは、ご主人が作ってくれたからこそ今までこの喫茶店を守ってくることができたと言われていた。
残念ながら今年いっぱいで閉店されるとのこと。



店内をゆるく区切るようなこのアーチが良い仕事してる。


ママさんは、お客さんがあまりいないうちに、写真を撮ってあげる。と言ってくださり、
ここに、座って!と言われるがままに何パターンか写真を撮ってくださった。
週末になると、ブログなどをされてるお客さんが多く来店されるそうで、
そんな私のような一見客に対しても細やかな気配りがうれしい。



照明もいいなあ。



どこを撮っても絵になる店内。




中央のシャンデリア。



カウンター上に下がる照明。






太陽と向かいのクッション壁には、ブローチのような装飾が埋め込まれてる。


ほとんどの飾りは、中央のキラキラしたガラスが取れていたけど、
唯一残っていたもの。こちらもさりげなくソファの色と同じグリーンだった。



モーニングは、どのドリンクでも選択可で、ドリンク代で、トーストとゆで卵がついてくる。
バナナジュースと小倉トーストにした。
パンは厚切りで、食べ応え十分。
自家製バナナジュースも美味しかった。


お手洗いの扉。


お手洗いに貼られていたタイルもかわいい。

お近くでお店をされている常連さんとのお話にも加わらせて頂いて、
短い時間の滞在だったが、あたたかい気持ちになって、お店を後にした。




パスカル青山から歩くこと約20分。
次なる目的地、瑞泉寺へやって来た。
こちらで、今回偶然にも名古屋市庁舎の見学が一緒だと判明したLindenさんと合流。


こちら、瑞泉寺は、1396年に建立された曹洞宗のお寺で、
1867年に建てられた坐禅堂の中には、敷瓦が敷かれているという。
モザミューの「敷瓦の世界」展でも紹介されていたスポット。
通常非公開のようだが、事前にお断りを入れて拝見させて頂けた。




本堂の左にあった坐禅堂。


中へ入ると、ベッドのような畳敷きの坐禅スペースの前には、ずらりと敷かれた敷瓦。
通常の向きから45度角度を付けて貼り合わせる、四半張りで貼られたもの。


これだけの広々とした床一面に貼られた敷瓦は、初めて見たかも。
織部、黄瀬戸、飴、鉄赤(赤天目?)チタンと五種類くらいの釉薬が使われているようだけど、渋い色味ながら、所々に入れられたチタンの白が効いていて
華やか。



27cm四方の敷瓦は、やや膨らんだものや、反ったものなどが入り混じり、
一つとして同じものはない手作りの風合いが良い。



坐禅スペースは、一人畳一畳あるようで、それぞれ物入もついていて、
ここで寝泊まりできるようになってたのだろうか。
今は、こちらの坐禅堂は使用されていないとのこと。















四半張りなので、端は必ず三角形の形状の敷瓦が必要。
端だけでなく、所々、三角形の敷瓦が貼られてた。


中には、無釉のものも2、3枚あった。
美しい敷瓦の洪水?!を浴び、エネルギーをチャージした後は、東山動植物園へ向かった。


東山動物園駅構内には、以前、多治見の丸万商会さんで見せてもらった可愛いお花と葉っぱのタイルが広範囲に貼られてた。





動物園駅なので、動物のタイルを期待したいが、
この安っぽい合成感ありありな写真がちょっと残念・・



ただ、駅を出たところで、コアラの親子のモザイクタイルに出会った。


そして東山動物園内には、クマの親子の陶壁画。
背景は小口タイルが並べられ、クマの親子は、焼き締めのタイルのパーツでできているようだ。



引っ掻いたような模様で毛並みが表されている。
釉薬が掛かってないので、やや汚れが目立ってた。



背景の小口タイル。


そして、しろくまの陶壁画も!
周りのモルタル造形?で表された氷山と一体化していて、
すごくいい感じ。



シロクマは、白からベージュのグラデーションで釉薬がかかっていて、
周囲の氷山も雰囲気出てる。



上部の背景が一番タイルらしい?タイル。
数種類のラインの入った型押し模様の、厚みが様々なタイル。



こんな動物のレリーフの入った陶製の噴水もあった。



ぽかぽかした日差しに、日なたぼっこするアシカたち
この後、東山動物園の目玉のコアラは見ておくつもりだったのに、うっかり失念;


そして植物園へやって来た。
重要文化財の東山植物園温室前館は、1936年竣工の現存する日本最古の公共温室。
イギリスの王立植物園キューガーデン「バームハウス」がモデルになったといわれ、「東洋一の水晶宮」と呼ばれていたという。


鉄とガラスでできた美しい温室は、ほんとにガラスの宮殿のようだなあ。


温室の入口は、モザイクタイルが敷き詰められていて、


一歩中へ入ると、温室内の床面はクリンカータイル貼り。
湿気と水気が多い温室なので、滑り止め付きクリンカータイルは必須。
チョコレート風デザインのこのクリンカータイルは、Lindenさん調べにより、
伊奈製陶のものだとか。



温室の鉄骨の柱などの錆びや耐震不足の部分は、
1937年の開園当時の姿に補修されたそう。






あたたかな温室で、ブーゲンビリアの花が咲き乱れる。




そして、こんな可愛いモザイクタイル壁も。
色といい、お花の感じも素朴でレトロ。







奥のサボテン室


サボテン室に転がってたオブジェのようなマカロニ状の陶器、
Lindenさん調べにより、常滑造形集団が制作した期間限定のアートの残骸だとのことで、写真を見せて頂いたが、確かにこのニョロニョロが大量に使われていた。
植物園の裏山にもっとあるはずだ、と力説されていたが・・


前室に戻ってきて、東花卉室。
こちらは、池をあしらった庭園風の造りになっていて、



こんなマントルピースのような花台があったり、


居間を兼ねた温室のようなつくりに。


クワトロフォイル型のモザイクタイル貼りの小さな池のようなスペースも。
水は張られてなかったが。


これは、ベルガモットらしい。紅茶のアール・グレイの香付けの、、
初めて見た。


温室を出て、出口へ向かう。
この石のプランターは、脚にはライオンのような動物、プランター表面には、
人と動物の姿のレリーフが刻まれてた。
開園当時のものだろうか?!二つ並んでた。



合掌造りの家を見て、植物園から撤退。


















お昼は、こちら星が丘製麺所へ。


おしゃれなきしめん屋さんで、ビャンビャン麵か?というほどの太い
きしめんが出てきた。
すだちうどんがさっぱりと美味しかった。

この後は、名古屋市役所本庁舎の見学ツアーへ向かった。



コメント
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