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千葉の建築&タイル巡り【桜湯&大屋旅館他】

2025-01-04 | 建築巡り・街歩き【その他】
東京から千葉へやって来た。
この日は大屋旅館へ宿泊予定だったが、その前に千葉の近代建築を巡ることに。
まずやってきた千葉市美術館。
何階建てなのか?ものすごい威圧感のある建物に圧倒される。
こちらは、1995年大谷幸夫設計のもので、旧川崎銀行千葉支店の建物を包み込む形、鞘堂方式で建てられたものとのこと。


正面から。
この日はなんと臨時休館日で、中へは入ることができず、無念だった。


イオニア式柱のある入口は、包み込まれている旧川崎銀行千葉支店のエントランス部分のよう。


駅へ向かう途中に出会ったタイル貼りのマンションエントランス。



こちらもエントランスにあったモザイクタイル画


日本キリスト教団千葉教会。
1895年、ドイツ人建築家リヒャルト・ゼール設計により建築。
下見板貼りのかわいい教会だった。





千葉駅トイレのボーダータイル。
ここから大多喜へ向かうためにまずは茂原へ。


茂原で、タイル的にもおすすめと伺っていた桜湯へ入って行くことにした。


のれんをくぐると、女湯と男湯の扉の間の壁面にマジョリカタイルがびっしりと貼られていた。
その上に無造作に貼られた料金表。


タイルは、きれいな状態で残されていて感激~


女湯の扉を開けると、床面にもタイルが貼られてた。
一部、踏まれて絵が消えかかっていたが・・
本業タイルかな?あまり見覚えのない文様。


入った時、先客がちょうど出られたところで、
浴室内も写真撮影許可頂けた。


灯台のある海を描いた絵が描かれている部分は、タイルではなかったが


浴槽の上部には、雷文のマジョリカタイルが二列に渡って巡らされていた。


洗い場横には、こんな浦島太郎を模したような絵も。
写真を撮らせて頂いた後は、ゆっくりお湯に浸かった。
お風呂に浸かった後は、ちょうど近くのバス停から大多喜行きの最終のバスに乗って大屋旅館へ。


バス停を降りて、真っ暗な道にやや不安を抱いたが、
明かりの漏れた大屋旅館がすぐ見つかった。


大屋旅館は、江戸時代から続く門前宿として、夷隅神社の参道脇に建つ。
現在の建物は明治期1885年に建てられたもので、その後大正、昭和と、
増築されているようだった。
引き戸を開けると、土間と帳場のある広い空間があり、女将さんに迎えて頂いた。



帳場横にはガラス扉に電話室と書かれた部屋も残されていた。



お部屋に案内してもらう途中に、浴室のあるスペースを通った。
白い壁とタイルに、水色の木製の窓枠と、この空間だけが洋風空間に。
大正時代に建て増しされた部分とのこと。
(ここから翌朝の写真も混じる)



洗面シンクは、タイル貼りで、ハーフサイズのマジョリカタイルがボーダー状に貼られている。
シンクの水切り棒は、木製?!


シンクの形も裾窄まりになっていてかっこいい。


蛇口上の「水」「湯」の表示も陶製だ~
湯の蛇口の根本の渦を巻くようなシミもなんだかアートのよう。


こちらは浴室内。広々として快適そうだったが、
この日は、すでに銭湯の桜湯に入ってきたので、こちらの浴室は使用せず。


浴室内の照明も素敵。
洋風の漆喰装飾が見られる。



朝の浴室。
坪庭の緑が目に入り窓からの朝の光がやさしい。


少し小さ目の家族風呂も見せて頂けた。
こちらは、真っ白なタイルに覆われている。


床は蜀江文型のタイル。
それにしても、汚れの目立ちそうな真っ白なタイルなのに、
きれいに維持されてるなあ。



天井の漆喰装飾、こちらも大浴室と同じデザインのもののよう。


そしてお部屋へ。
掘りごたつがうれしい~


一息ついたら、早速旅館内のタイル探索へ。
扉開ける前は、普通のトイレかと思いきや開けてびっくり。
腰壁にマジョリカタイルがずらり。



もう一つのトイレも、こちらは連続模様ではなく、あえて別のタイルが交互に入れられている。エメラルドグリーン部分の釉薬の透明感が最高。


そして、こちらは、少し広めの男子トイレ。
この日は、私以外誰も泊まってなかったので、ガラッと開けると、
床一面のタイルが!
床全体の白いタイルの縁を囲むように緑のラインのマジョリカタイルが並ぶ。
便器の周囲は、透明感のあるグリーンのタイル、青磁色の陶器のスリッパも
揃ってる。見事な保存状態に驚愕。


並べると連続模様になるマジョリカタイル。
緑一色だけど、シンプルで美しいデザイン。



翌朝、更にお部屋を案内して頂けた。
玄関のある棟は、明治時代と最も古い棟。


階段を上がると、玄関の真上の部屋は、広々として装飾も豪華。
こちらは人気のお部屋だそうで、指定される方も多いのだとか。





雨戸を開けてくださったが、解放感いっぱい。
低すぎる手摺が怖いくらい。









こちらから増築された棟へ。


廊下のデッドスペースにこんな洗面台。


こちらのお部屋、窓の下部は無双窓になっていて、風通しもよさそう。





三間続きの大広間も見せて頂けた。
欄間や組子細工が凝っていた。













館内ツアーを一通り楽しませて頂いた後は、朝の散策へ繰り出した。

つづく・・



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