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香川うどん旅2025【藝術喫茶清水温泉&猪熊弦一郎現代美術館他】

2025-01-11 | 建築巡り・街歩き【その他】
久々のうどん旅、一昨年は自転車(ロードバイク)で回り、昨年のお正月休みにも家族で決行しようとしてたが、震災が起こって延期にすることになり、
ようやく今年、家族で決行してきた。
過去のうどん旅はこちら→
過去のうどん旅では、1軒目のうどん屋のオープン時間に合わせて家を出発してた。
今回、そこまでの気合はなかったのだけど、早朝に出かけるとなると、
息子がちゃんと起きてくれるのか?起きてくれなくて、昼出発とかになると、
プランは全ておじゃんになってしまうリスクある為、深夜、まだ息子が起きてるうちに出発することにした。



1月3日とまだお正月の三が日なので、推しのうどん屋は、閉まっているところが多く、とりあえずは、年末年始のうどん店営業情報から朝6時からオープンしてる「セルフ釜揚げうどん岡じま」へやってきた。
店名にも釜揚げとついてるくらいなので、釜揚げうどんを注文。
娘は寝ぼけまなこで1軒目はパス。


そして、うどん屋2軒目へ行く前に、
こちら多度津の藝術喫茶清水温泉へ。
大正末期創業の元銭湯をリノベーションした喫茶店で、なんと朝7時からモーニング営業しているのだ。
こちら、以前、並びの合田邸を見学した時に、ちょうど改装中だったところを見せて頂いていたが、完成してから初の来店。




暖簾をくぐると、男湯、女湯の文字の書かれた入口があって、
真ん中は、モザイクタイル貼りに。



中へ入ると、男女の仕切りは取り払われていて、広々空間。
番台やロッカーなど、お風呂屋さん時代のものは、できる限り残されているようだ。





漢数字が力強いロッカーの前のこちらも飲食スペースに。


私たちは、奥の席へと案内された。
こちらは元、女湯の浴室。
タイルの壁面には、カラフルなアートが描かれている。



浴槽の中に、テーブルが設置されて、冷たくないよう敷物がちゃんと敷かれている。



テーブルのセンターにも本業タイルがはめられていた。


1軒目、うどんを食べた3人は、モーニングコーヒーor紅茶を。


娘は、この風呂桶セットを注文したいと言ってたので、
風呂桶モーニングを注文。
銭湯ならでは、風呂桶にモーニングセットが入ってる・・
パン2枚は多いだろう、後のうどん巡りに差し支えるだろう、
ということで、みんなで少しずつ手伝う。


銭湯時代のタイルの痕跡を探す。
浴槽のモザイクタイルはそのまま。


こちらは、浴室の入口扉下に貼られていたモザイクタイル。


床の一部に貼られてたタイル。



玉石タイルも。




こちらは女湯と男湯で石鹸を貸し借りする時に受け渡しに使う穴、だそう。
今の銭湯には絶対ないな。



番台。


お手洗いに置かれてたかわいい鏡。





家族がコーヒー飲んで休憩してる間に、せっかくなので、多度津の有名近代建築2軒だけでも見に行ってこよう、と、腹ごなしに走る。






いい具合に風化した赤かべ薬局の金属製看板


朝日に照らされ、神々しく輝く山本医院が現れた。
トナカイ?も健在。


美しいレリーフ装飾。


山本医院の向かいには、旧楽天堂医院。
とても装飾豊かな建物で、ちょうどお向かい同士でこのような建物が
残っているなんて、ほんとに奇跡のような地帯だな。





面格子とタイル


やわらかな濃淡が美しいタイル。


陶製モザイクのカバーは、照明だろうか?
明かりはどこから?!


総本山少林寺。
多度津は、少林寺拳法発祥の地らしい。
柱と柱の間をふと見ると


変形?玉石タイルが貼られてた。


金毘羅街道沿いには、重厚な町屋が並ぶ。
こちらは元酒屋さんのよう。
つし二階の外壁には七宝繋ぎのなまこ壁が見られた。


こちら、合田邸の洋館部分。
現在は不定期的に公開されているようだ。
以前の見学→


戻ってきて、うどん巡りを続行。
ここで、次に予定していた好みのうどん店、「なかむらうどん」が
同じ中村でお店が違っていたことが判明。
急遽、「海侍」へやってきた。
ここも初めて。開店前には、既にお客さんがが並んでいて、我々も列に加わる。



お店のイチオシとあった、鶏わさび漬けぶっかけを注文。
鶏のボリュームが思ったよりあって、家族に手伝ってもらう。


「海侍」の店内。


その後やって来た3店目は、「よしや」ここも初。
開店してすぐだというのに、そこそこの列ができていた。
宮武系だというので、ゲソ天も注文してみたが、
あのしなしなの衣のついた宮武や山内で食べれる期待していたゲソ天とはちょっと違った・・

この後、自分的には本命の、「おか泉」にはなんとか行っておきたいけど、
お腹がいっぱいなので、腹ごなしに時間をつぶさなければいけない。
この辺りでというと、
私は、まだ入ったことがなかった猪熊弦一郎美術館へ行ってみたかったが、
もちろん家族は誰も美術館なんて行きたくないし、町歩きもしたくない。
家族が満足する時間をつぶす場所を頭フル回転?で考え、
最近会社でゴルフを始めた息子用に、ゴルフの打ちっ放しはどうか?と
勧め、googlemapで丸亀近くのゴルフ練習場をピックアップ、家族3人はそっちへ行くことに。


猪熊弦一郎現代美術館で車から降ろしてもらう。
丸亀駅の駅前広場前に建つこちらの美術館は、丸亀市ゆかりの画家、猪熊弦一郎、本人寄贈による作品を約2万点所蔵、
1991年、先日亡くなられた谷口吉生設計により建築された建物。


コンクリート打ち放しの大きな開口部のある大胆なエントランスには、猪熊弦一郎制作の陶壁画や、巨大なオブジェが置かれている。




エントランスホールへ入ると、吹き抜けの空間は広々としていて、
天窓から明るい光が入り、とても開放的。


1階は受付とミュージアムショップ。
展示室は、この階段を上がって2階から。



広々として、シンプルな展示空間。


展示壁面上の間接照明からほどよくやわらかな明かりが降り注ぐ。



色や雰囲気が心地よく感じる抽象画たち









作品以外にも、猪熊弦一郎が作家生活の中で、出会って集めたものの展示も楽しかった。
そばに置いて愛でてきたというさまざまな味わいのある小物たち。





同じ2階のもう一つの展示室と3階では、企画展が開催中。
今回企画展はパスした。



階段で3階へ。
透明のガラスの階段壁がシンプルで美しい。



エレベーターホールへの渡り廊下。



2階には、展示室だけでなくミュージアムホールや美術図書室、ワークショップなどができる造形スタジオなどもある。









こちらは、美術図書室。
奥の壁面が造り付けの書棚に。



ガラスブロックの窓から外の光が取り込まれ、仕切りのないゆったりとした
大きなテーブルに籐椅子が並ぶ閲覧席。


テーブルライトのデザインもシンプルで素敵だった。


そして外へ出て、外階段から2階へ。
外階段もゆったり贅沢に取られていて、建物のみどころの一つとなってるようだ。
上に見える渡り廊下は、先ほど中から撮ったエレベーターホールへの通路。



階段通路もアートの展示場に。


3階から2階を見下ろす。


3階のカフェ前の広場。
猪熊弦一郎現代美術館を堪能。

谷口吉生設計の建物では、以前広島のごみ処理場の中工場を見学したこと思い出した。→
こちらもごみ処理施設なのに、美術館のようにシンプルで美しかった。


この後、家族から連絡がくるまで、丸亀の町を散策。
とりあえず駅の裏にある、こちらのモザイクタイル貼りの建物を確認に行く。
ちゃんと残っていてよかった。


見事なマーブルタイル貼りの柱。
ダイヤ型のフレーム内に、違ったモザイクタイルが貼られているのも良い。


こちらはダイヤ型の中にダイヤ型の無釉タイル。


軒を見上げると、こちらは茶色のマーブルタイルがびっしり。
タイルも皆健在でよかった。


更に商店街の方へ歩いていくと、旧重元果物店の重厚な黒漆喰と黒いモザイクタイルが2階部分に貼られた建物。
1階のりんごのシャッターもモザイクタイルのようで楽しい。


近寄ると、こんな感じでシャッター部分に穴が開いていて後ろから別の色が出ているという凝った造りになっている。


屋根の棟の瓦も迫力あるなあ。


ここの元喫茶店の足元のモザイクタイルも好き。


微妙なグラデーションの色合いの亀甲型のタイル。


この出入口もかわいい。


以前、じっくり防空壕まで見せて頂いた元農機具や鍛治など鉄を扱う商店、現在まちの駅、秋寅の館もさすがにお正月休み。

この辺りで家族から連絡があり、遊び終えたとのこと。
その後、合流して、いざ「おか泉」へ。
しかし・・店の前を通ったら、ロープまで張られ、尋常じゃない列ができていた。無念だがこれは無理だなとあきらめることに。
なぜ、2軒目、3軒目をやめてこちらに直接来なかったのか、悔やまれる。
お正月のうどん屋状況を甘くみていた。

この後は、まだそれほどお腹は空いてなかったので、夜の骨付き鶏に掛けることにし、こんぴらさん詣でに向かった。
つづく・・

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