坂越から、赤穂市立民俗資料館へやってきた。ずいぶん以前に家族で鹿久居島へ訪れた時に、立ち寄った記憶があり、久々の再訪。
建物は明治41年に建てられた現在する日本最古の塩務局庁舎。
パステルカラーの下見板貼りの外壁、
中央が膨らんだエンタシスの柱や、扉の格子が美しい。
エントランスの天井は、吹き抜けで回廊が巡らされ、明かり取りの窓からは
光が取り込まれ、明るい天井に。
1階の元事務室は展示室になっている。
この日は、民俗資料の他、兜の展示も。
ハンマービーム(片持梁)が施された2階の天井。
展示室には赤穂で使われていた日常生活用具などが所狭しと展示され
レトロな看板や
昭和レトロな電化製品なども。
廊下に沿って、旧会議室、旧宿直室、旧厨房などが並び、
各部屋は、展示室として活用されている。
廊下にかけられた古時計。
渡り廊下の先は、赤煉瓦造りの旧文書庫。
資料館を出た後は、移動して少し周辺を歩く。
明治から大正時代に建てられた元呉服屋さんを改装した旅館、加里屋旅館Q。
旅館に併設されてるカフェが、3種のお菓子とドリンクのセットがワンコインと、超お得そうだったので、入ってみたかったが、、
この後、パンケーキを食べる予定だったので断念。
旅館並びの虫小窓がついた歯科医院。
おびただしい量の看板に埋め尽くされていたのは、赤穂玩具博物館。
レトロなホーロー看板がずらりと並ぶ。
入口が分からないほどに埋め尽くされていたが、ドアが見つかったので、声をかけてみるが返事はない。
入口には、カーブを描くモザイクタイルのショーケースが。
平日は、午後3時からのようで、まだ開店前だった。
表だけでなく、塀も看板で埋め尽くされてた。
他にも規模の大きな町屋がちらほら。
通りがかりに、赤穂段通の工房に見学可能との看板が出ていたので入ってみた。
赤穂で段通が作られていたとは、知らなかったが、
かつては塩田の女性たちの副業として造られていたのだそう。
「赤穂段通を伝承する会」の研修生の方が、丁寧に案内してくださった。
赤穂段通(中央)は日本三大段通と言われる、鍋島段通(右)、堺段通(左)のうちのひとつ。
その中でも赤穂段通では、織った後、表面を切り揃え、隣の色との境は、V字になるように、丁寧な仕上げがされるという。
掛けられた段通の表面を見比べてみると、なるほど、美しさが全然違う。
実際に織られているところも見せて頂いた。
サイズは畳に敷くことを想定しているので、一畳サイズのものが造られていて、織ってはハサミで表面を整え、、といった感じで、
とても手間暇かかるようで、一畳を一枚織り上げるには、一年がかりだそう。
研修生の方は2,3年かかると言われてた。
又使用例としては、京都の祇園祭時に、屏風の下に敷かれているのが赤穂段通だそう。
手間がかかるのでお値段は張り、なかなか需要と供給のバランスも難しく、
廃れつつある伝統技術であるが、なんとか途絶えないようにと
「赤穂段通を伝承する会」では苦心して技術を受け継いでいっておられる。
まずは知ってもらうことからと、いろいろとお話を聞かせて頂けた。
その後も周辺を少し歩く。
純喫茶風の建物。
閉まってた。
水玉面格子の家。
2階のベランダいっぱいに面格子がつけられていた。
新しいお家のよう。
楕円形の窓とタイルのあるスナック。
この後、車を走らせてやってきたのは、旦那が自転車友に教えてもらったというパンケーキのお店「壱枚乃絵 海辺のテラスカフェ」
海辺の絶景を眺めながらパンケーキが頂けるカフェなのだ。
平日だったこの日もテラス席は満席だったが、少し待つと案内して頂けた。
海よりも数段高いところにあるが、
ブルーのタイルが貼られたテラスには水が貼られてて、海との一体感が感じられる。
季節限定のいちごのパンケーキを。
いちごも盛り沢山で、パンケーキもふわふわで美味だった。