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九州やきもの旅&広島の旅2025【波佐見の町並み】

2025-03-10 | 九州のやきもの&広島の旅2025

有田から乗合いタクシーに乗って波佐見のやきもの公園へやって来た。
こちらの観光交流センターでレンタサイクルを貸してもらえるので
自転車を借りて動くことに。



食器モザイクのアーチに迎えられる。


波模様の真っ白な円形タイルが壁面を覆う。


やきもの公園では、長~い陶壁が存在感を放っていた。


鮮やかな朱色やブルーに金彩がふんだんに使用された陶板が、
組み合わされて錦のように壁面を彩っている。





陶板は、よく見ると、絵付けがされていたり印花で模様がつけられていたりと
細かな模様が入っていて、見入ってしまう。



ブルーの釉薬もきれい。


最後は、茶系のアースカラーへ。
練り上げでマーブル模様が現れている陶板もあったり、
バリエーションに富んだ陶壁が楽しかった。





一画には、世界の窯広場があって、世界の代表的な窯が復元されいている。
案内板が全てやきものでできているやきものの町あるある。



こちら、ボトルオーブンと呼ばれる、イギリスのやきものの産地、
ストーク・オン・トレントで18世紀半ばに使われていた石炭窯だそう。


中国の「磚」の窯もあった。


上からみたところ。


東屋的なところに使われていたタイルは、波模様の白い円形タイルのブルーバージョン。透明感があってとてもきれいな釉薬。


波模様の凹凸が釉薬の濃淡を美しく出している。


マットな釉薬がかかった、印花で模様をつけた柱も。


裏に回ると、白い波模様タイルに陶製ベンチ。



ぽつぽつとレイアウトされた別のカラーのタイルが映える。


公衆トイレもタイル貼りで、まるでトンネル窯のようなユニークな形。





天井の曲面部分は、幅の細いタイルが並ぶ。






やきもの公園のそばに建つ波佐見陶磁会館も良い感じ。


入口周りはタイル貼り


角丸の窓に角丸庇。


澄んだ釉薬が美しい引手。


自転車で、まずは窯元が点在する中尾山へ向かうことに。
途中で出くわしたタイル壁。
大阪や京都でも見かけたことのあるデザインだな。





途中に、こちらも立ち寄ろうと思っていた白山陶器のショップ。


お店に入る前に様々なタイルに釘付けになってしまった。
こちらは、ハマ(やきものを窯で焼成時、付着しないようにひとつづつ作品の下に敷くもの)をイメージしたタイルなのかな?!
印花で様々な模様が入っている。
瑠璃釉が美しい。


波模様の入ったレリーフタイル、大小、厚みも様々で、こうして並べるとアートだなあ。


ここで、やきもの公園にふんだんに使われていた波模様の円形タイルは、
白山陶器製だったことに気づく。


最も可愛いな、と思ったのがこちらのタイル。
花のような、雪の結晶のような図案が印花で表されている。


温かみのあるマットな釉薬もいい。


ショップ入口には、食器を使ったモザイク壁が。
様々な形のお皿やカップなど、


器の断面を見せた貼り方もおもしろい。
何かの発掘現場みたい、、


更にこんな丸いタイルも。
こちらもハマをモチーフとしたものか?!


ショップ内は撮影禁止なので、一通り見てから、
更に中尾山を目指して自転車をこぐ。


中尾山のゲートを越えると、陶板が貼られた橋が現れた。
橋の欄干のカーブに沿って貼られた陶板。


よくこんなにぴったりカーブが合うのだなあ。
やきものが窯詰めされた絵や、


葡萄と蔓がゆるめのラインで描かれている。


大根が描かれたものも。
これらの図案は、ずっと引き継がれてきた図案なのか?新たに生み出されたものなのか?


この辺りは静かで、観光客もほとんどおらず、のんびりしている。
そして、やきものがそこかしこに。こういう窯元の風景が好き。


欄干の陶板も、様々な絵付けがあって、眺めながら歩くのも楽しい。
この辺りは、結構坂もキツくなってきて、自転車を押して歩く。















こちらは、窯道具の「ハマ」の転用のようだけど、大小並べるとかわいいな。


川沿いの遊歩道を縁取るように貼られている。


最後、激坂を上って中尾山の最終地点の中尾山交流館までやってきた。
特に何があるというわけでもなかったが・・
中尾山の窯元の作品などが販売されていた。


トイレの飾り陶板。





帰りは下りなので、一気に


タイルがふんだんに使用された民家があった。
外壁に、入口の円柱、玄関ポーチとタイル尽くし。





西の原へやって来た。
旧福幸製陶所跡地にたくさんのおしゃれなショップができている。
ランチにこちらの製陶所事務所を改装した「モンネ・ルギ・ムック」へ行こうと思ってた。
人気のお店なので、開店時間少し前に到着すると、もう列ができていた。
開店まで、武雄温泉から毎週来られているという常連さんとお話しながら待つ。


太い梁が通る2階の様子。






茄子とひき肉のみそ炒めのぶっかけご飯ようなものを注文。
美味しかった。





製陶工場跡の敷地内には、他にもいくつかお店があって、
お隣は、元ろくろ場を改装したショップ&多目的スペース。


窓が広く取られた明るいろくろ場、
一部にアートが展示されている。







扉の向こうはショップに。


他にもおにぎり屋さんがあったり、


一番奥には、南創庫というおしゃれな陶器ショップもあった。




レトロなガラスブロックに、



ハマなどの窯道具がモザイク状に貼られた壁。


西の原の向かいには、昭和12年に建てられた旧波佐見町立中央小学校兼公会堂が耐震工事を経て、ホールとして保存、活用されている。





1200㎡という広々とした内部空間は、三廊式になっていてまるで教会の造りのよう。


洋風の外観に、漆喰の壁や瓦屋根と和洋折衷の講堂。
修復されているが、かつては豪華なシャンデリアが二基下がっていたという
格天井、天井や壁の素材には、音響効果も考えられているそう。


天井を支える両脇の円柱。
体育館としても使われていたので、バスケットなどのコートのラインも
残されていた。



アール・デコ調の窓枠デザイン。


ステージ



かつて天井に取り付けられていたシーリングメダリオン。
この下に下がっていたシャンデリア、見たかったな。


2階への階段を上がると、



側廊部分にもスペースがあるのかと思っていたら、
エントランスの上のスペースだけで、
1階の側廊部分は屋根のようだった。


外から見たところ。
現在も音響効果の良さからコンサートなどに活用されているようだった。


自転車を走らせていると、モザイクタイルの掲示板発見。
波佐見交番!


交番まで、こんなモザイクなんだ~と


建物を見ると、破風の部分にもモザイクが貼られ、


腰壁もタイル貼り。


ドアの引手も陶板だった。
さすがやきものの町の交番。


交番のお隣にもなんだかただならぬ壁が・・


陶器製造の「和山」本社?のようで、門周りの壁面に
びっしりと手描きらしきタイルが貼られてる。


ひょっとして、デザインが全部違う?!


どれもが、サラサラっと軽いタッチで描かれた絵のよう。






そして、とりあえず、ここまで来てみようと思っていた西海陶器のギャラリー&ショップ「OYANE」へ


店内の什器には、窯道具のサヤが使用されている。
角型のものは、重ねてディスプレイ棚や、


天井まで重ねて柱にも使用されている。


壁面には円柱型のサヤがびっしり積まれている。
やきもののショップならではのインテリアがおもしろいな。




そして照明として吊り下げられているのが急須。
蛍手なのか、薄いドット部分からやわらかな光が漏れているのも良い。

地下にも大量の食器が販売されていた。


そして、元来た道を戻る。
行きに気になってたお店に立ち寄る。
何この屋根は?!茅葺屋根が逆さになってる?


入口は、和菓子屋さんとしか思えない風貌だが、実は花屋さんなのだ。


この茅の厚み!


スタイリッシュな店内。
(撮影OK)


一室には、天井が満天のドライフラワーで覆われているという
迫力のディスプレイが見られた。


見上げるとこんな感じ。


誰も近くで見ないと花屋とは気づかない外観。



面格子とタイル。


このタイル飾り壁も斬新でおもしろかった。


タイルを隙間なく並べるでなく、透かして貼るとまた違った印象。


医院の壁面に布目タイルも発見。
良い風合い。


最後、観光交流センターへ戻ってきて、レンタサイクルを返却、
予約した乗合タクシーの時間まで、2階の波佐見焼資料展示室を鑑賞。


考えてみれば、波佐見焼というのは、元々日常雑器として作られてきたものなので、
昭和の食卓で見かけたことのあるようなものが多い。


この茶碗蒸しセット、うちの倉庫からも出てきたな。
ピカソ・マチス文様というネーミングがおもしろいけど、どこがピカソなんだろう?!


昭和レトロ感のある波佐見焼だけれど、現代の波佐見焼は、
すっかり垢ぬけておしゃれなショップに若者もたくさん訪れていた。



波佐見焼のドアノブ。

この後、観光交流センター前に来た乗合タクシーに乗って有田へ戻った。
乗合だけど、帰りもやはり一人貸切。



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