子供の頃には、堅下ぶどう(デラウエア)かキャンベルそして滅多に口には出来なかったマスカット
くらいだったような記憶があるブドウの品種は、最近では、それこそたくさんの品種が店先に並べられて
います。 品種改良が進み、糖度高く、粒大きく形良し、収量豊富な品種が次々と出現しているのですね。
少し前になりますが、友人から思いがけずズッシリと重いぶどうが、山梨から宅配されてきました。
箱を開けると、巨大な房の、500円玉くらいあるかと思うような大きな粒の立派なぶどうでした。
1.4㎏ありました。 しおりには、“藤稔”とありました。 巨峰などの上を行く高級品種か?などと
思いながら美味しくいただきました。
ブドウいろいろ
(ネット画像)
今になって、この藤稔をちょっとネット調べしてみました。なんと!ウイキペディアに
「藤稔(ふじみのり)は、神奈川県藤沢市で生成されたブドウである。 父種は『ピオーネ』、
母種は『井川682』である。 藤沢市の長後地区にすむ青木一直が、『人々に喜ばれる葡萄』をテーマに
苦難の末開発した。 当時、青木果樹園では『井川682』を栽培していたが、大粒で栽培が容易で実りやすい
長所がある一方、肉質が良くなく貯蔵性も良くないという短所があった。 また、『ピオーネ』は
旨みがあり貯蔵性も良く、肉質や品質が良好という長所がある一方、栽培が難しく実りにくい短所があった。
青木は両品種を交配し、藤稔を誕生させた。1985年に品種登録された。」
とありました。確かに、 粒は大きく、巨峰よりも糖度が高く、味も良好でした。
藤稔
(ウイキペディアより)
開発は、神奈川県のようですが、現在の栽培は山梨県42%、兵庫県9%、神奈川県6%などの順と
なっているようです。この品種は、栽培しやすい利点があり農家にも人気があるとのことですが、
欠点として、実落ち(枝から実が離れる)しやすく、長距離の輸送に向かないという難点があるそうです。
なるほどそのような種類のぶどうでしたか! と振り返りながら、さらにネットで、ブドウの種類は
いったいどのくらいあるのか? 見てみましたら、アッと驚くくらいありました。
大きくは、ヨーロッパブドウとアメリカぶどうそして雑種に分けられるようですね。ヨーロッパブドウ45種、
アメリカブドウ7~11種、雑種61種。 そして、ワイン用と生食用(含む乾ぶどう)という分け方に。
名を知っている種類を元の表からピックアップしてみました。 はっきりとは分かりませんが、
ワインの種類は、その名前から大体そうではないかと自分勝手に分類しています。ワインのぶどうは、
それだけ原種に近いのかもしれないなどと・・。
(ウイキペディアより変形)
この表で、3倍体、4倍体とありますが、生物の染色体の数が、基本染色体の整数倍となっている
個体をいいます。動物では、一般に、両親からそれぞれ1セットのゲノムを受け取り2セットのゲノムを持つ
2倍体です。 しかし、植物の場合は、自然状態でもn倍体のものが存在する上、人工的に性質向上のため
3倍体、4倍体の個体を作っているのです。 偶数倍体では実や種が多くなり、奇数倍体では逆に少なくなる
という性質があるそうです。一般に偶数倍数体は基本倍体の個体よりも大きく育つ傾向にあるそうです。
種なしスイカなどは、2倍体と4倍体を掛け合わせて作った3倍体だそうです。4倍体の代表にジャガイモが
あるそうです。