行ってきました。 このところ、上野には頻繁に来ているような気がしましたが、
先週の土曜日にも、ここ東京都美術館に来たのでした。
一昨日(6/14)の金曜日、11時頃の入館でしたが、20分待ちでした。クリムト展、人気
あるんですね。特に女性が多かったようです。
会場への案内板やパンフにも大きく描かれている代表作、華やかな装飾をまとった半裸の
官能的な女性像『ユディットⅠ』は、実物は意外と小さい(84×42㎝)感じがしました。
代表作『ユディットⅠ』
グスタフ・クリムト(1862-1918)は、25歳頃に、それまでの保守的な画壇を飛び出し、
自由な発想の新境地「ウイーン分離派」を結成し、新たな活動に入りますが、まさしく、
この画に代表?される“眼はうつろな半開き、口も閉じられてなく白い歯が見え、ややアゴ”
を突き出したようなポーズは、これまでにない大胆な世界を創り出しているようです。
カンヴァスも特注なんでしょう。上下に金属版のような材質がはめられて、そこに文字が
書かれていたり・・額縁そのものもユニークなものがありました。
画の題材、構図、色彩、描画タッチなど技巧的なところや人の特に女性の内なる情感表現
など、作家のどこか変わった人柄?がにじみ出ているのではないかと思われるのでした。
ネット評でも、「女性の裸体、妊婦、セックスなど、赤裸々で官能的なテーマを描くクリ
ムトの作品は、甘美で妖艶なエロスと同時に、常に死の香りが感じられる」とありました。
30mを超える壁画も、全く型にはまらない空間『ベートーベン・フリーズ』も圧巻で素晴
らしいでした。 他に、『女の三世代』、『家族』が印象的でした。
ピン・バッジ(ベートーベン・フリーズに描かれた女性の衣装の柄から)
生涯結婚はしなかったようですが、何人もの子供がいたそうですから、やはりどこか並で
なく私生活も型破りだったのかもしれません。