蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

フレイル  (bon)

2022-09-09 | 日々雑感、散策、旅行

      今日は菊の節句(旧暦)。明日は、中秋の満月だそうです。晴れるといいですね。

 ごく最近まで、あまり馴染みの無かった「フレイル」という言葉が今では普通
に使われるように感じられます。 長引きコロナ禍で、巣ごもり組だけでなく、
やはり外出機会が少なく、ともすれば、運動不足、社会参加不足、おしゃべり不足
などによる弊害が認識されるようにもなってきているのでしょう。

 おりしも、先日(9/7)の読売新聞の社会面に「フレイル講座」が組まれていま
したし、サプリと一緒に届けられた小冊子にも「生活習慣改善のコツ」と題した
特集の中でもフレイルが取り上げられていました。

 拙ブログでは、「フレイル」(2018.10.7)に初めて取り上げていましたが、この
時、4年前には、まだ耳新しい響きではありました。 当時の記事をリメイクして、
わが身に近い問題点として改めて取り上げました。

         (ネット画像より)

 先の拙ブログから、厚労省の定義によれば、『 フレイルとは、加齢とともに、
心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、介護状態、そ
して死亡などの危険性が高くなった状態。』とありました。

 日本老年医学会の解説では、欧米で使用されている「Frailty」の日本語訳とし
て使用された言葉であり、これまで日本語では「虚弱」「衰弱」などが使われ ネ
ガティブな印象が強かったが、むしろ、超高齢社会において、高齢者の健康長寿
を実現するためにも「フレイル」という名にして、これを広く国民に周知する必要
があるとされていました。 

 つまり、フレイルは、体がストレスに弱くなっている状態のことで、具体的には
次の5項目中3項目以上該当するとフレイル、1~2項目該当の場合はプレフレイル
(フレイル前段階)と判定されています。

  1. 体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
  2. 疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
  3. 歩行速度の低下
  4. 握力の低下
  5. 身体活動量の低下

 ただし、体重減少や筋力低下などの身体的な変化だけでなく、気力の低下などの
精神的な変化や社会的なものも含まれているとあります。

    (日本成人病予防協会より)

 で、新聞やサプリの小冊子には、これらの日常的な予防について書かれていま
した。

 最近ペットボトルのキャプが開けにくくなった、ジャムや調味料の入った瓶の
ふたも開けられない・・そんな筋力の低下は、加齢による筋肉量の減少によって
起こります。これを防止したり筋力を回復させるためには、筋肉量を取り戻す必
要があり、ボールを握って握力を鍛えたり腕立て伏せなどで筋肉を動かして鍛える
のが効果的ですが、これがきつい場合には、膝をついた姿勢での腕立て伏せとか、
できる範囲で継続することとあります。運動の効果は貯金が出来ないのでライフ
スタイルの中に筋トレを位置づけられるといいとあります。

 お茶やみそ汁を飲むとき、むせることが増えるというのも、口の機能が衰えて
「オーラルフレイル」の始まりだそうです。これの予防には、首の筋肉を鍛える
ことが大切とあり、会話や食事の時に意識して口を動かす“トレーニング”をする
のもよく、または、おでこに手を当てて、おでこを押しながら頭を前方に曲げる、
あるいは、あおむけに寝て、頭だけを、つま先を見るように30~60秒上げるのも
良いそうです。30秒間口を大きく開けっぱなしにするのも首の筋肉を使うそうです。

       
  (あべ歯科ネット画像より)   (ネット画像より)

 衰えを感じても焦ることはなく、気持ちを前向きに持つことが大事だとあります。
さらに、スポーツジムなどの指導を受けることもいいでしょう。

 また、このような運動のほか、食事面でも筋肉に必要なたんぱく質も筋肉の材料
になる大事な栄養素ですから、意識して摂取するといいそうです。腎臓病を患っ
ている場合はたんぱく質の摂り過ぎは要注意とありますからお医者先生に相談が
必要ですね。
 肉類、魚介類、卵、納豆、チーズ、豆腐、牛乳などを目安に採りいれ、なるべく
外に出て歩くようにしたり、巣ごもりの時には、踏み台などを使ったりして体を
動かす習慣をつけるといいようですね。

 また、歩行速度が0.8m/秒以下で、握力が男性26㎏以下、女性で18㎏以下になると、
サルコぺニアの可能性があると言っています。80歳くらいで、だいたい0.9~1.1
m/秒が平均的な歩行速度のようです。

 サルコペニアについては、拙ブログ2022.7.21「サルコペニア」に独立して記事
アップしていますのでご参照ください。

         (ネット画像より)

 歳をとるということは、無事にその年齢まで社会に存在し、活動して、それなり
に役立ってきている訳で何人も自信と誇りに満ちてはいても、加齢による身体的な
衰えは万人に等しく、その差はあれ必ず到来してくるのです。

 悲しくもあり寂しいことですが、不可避ならば、これを素直に受容して、フレ
イルやサルコぺニアにいち早く気付いて対処し、少しでも快適な時間を長く持ち
たいものです。

 

 

ヴォルフ=フェラーリ 歌劇「マドンナの宝石」間奏曲

 

 

 

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