蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

猫舌  (bon)

2022-09-13 | 日々雑感、散策、旅行

     一昨日の日曜日は、恥ずかしながらテレビ漬けでした。 朝から、大谷選手の12勝を見て、
    藤井竜王のトーナメント、素人目にはきわどい勝負に見えても落ち着いた勝ち名乗り。
    それからちょっとだけ のど自慢を見てから、日本女子プロ選手権では、あどけなさが残る
    19歳ルーキーが16アンダーで優勝、その後大相撲秋場所初日・・。
    見ているだけで疲れてしまいました。

 

 なぜかフト「猫舌」と言う言葉に目が留まったのです。熱いものを食べるのが
苦手なことを言い表していますが、この「猫」で発展して、猫なで声、猫の額、
猫の目のように、猫かわいがり、猫背・・など次から次へと猫が出てきました。 
 犬もあるか? 犬の遠吠え、犬畜生、犬猿の仲、犬死・・。 猿は? 猿真似、
猿も木から落ちる、猿芝居・・。 馬耳東風、馬脚を露す・・。牛歩戦術、牛耳
る・・。

 不思議な日本語のスペシャルコーナーみたいな、位置づけになりますが、「動
物の名前が入っている言葉」特集の感じで、しかし、思いつくものだけにとどめ
て列記してみました。

           (ネット画像より)

 先ず、猫からスタートしますが、上に挙げた以外にも、猫も杓子も、猫またぎ、
猫に小判
などたくさんあります。

 犬については、上に挙げた、犬畜生、犬死のほか、負け犬、犬侍などどうもネ
ガティブなイメージが多いようです。 人間のすぐそばで古くから存在していた
のは犬だそうなのに、なぜこのようなイメージなんでしょうか? 犬。 イヌ、
入ぬ、居ぬ、否などのオンを含んでいるからというのがありました。 植物にも、
イヌサフラン、イヌツゲ、イヌエンジュ・・などありますが、どちらかといえば、
役に立たない、もどき‥みたいな感じですね。 総じて、猫は愛らしいが、犬に
は厳しいのですね。

 猿も似た感じではあります。猿芝居、猿真似・・あまりいい意味には使われて
いないようです。 猿も木から落ちる も油断や失敗を指しているようで・・。

 馬や牛も、古くから人間と共に暮らしていて、馬は戦場に駆り出され武士と共
に、牛は農耕に役立ち・・のほか、牛は、お公家さんを乗せる牛車や十牛の図で
お馴染みの「悟り」に見立てられるなど、牛歩の割には、良い意味というか崇高
な面持ちでもあるのですね。牛に引かれて善光寺詣り・・!

        十牛の図(部分)
         (ネット画像より)

 その他、身近なところでは、狸。狸寝入り、とらぬ狸の皮算用。狐、狐の嫁入り、
狐に油揚げ(それをトンビがさらって行く)などが浮かびますが、「狐の嫁入り」
はどうしてそのように言うのでしょうか? 「狐の嫁入り」には2つの意味があっ
て、一つは、「天気雨」で、晴れてお天気なのに雨が降るサマで、狐がだました
‥というところからで、もう一つは、嫁入りの様子で、昔は結婚式場のようなも
のがなかったので、夜長々と提灯をともして嫁入りする姿を怪火に見立てたとこ
ろから‥というそうです。

 群盲象を評す(群盲評象)などは、実際、日常よく見られるところでもありま
すが、虎穴に入らずんば虎子を得ず、前門の虎後門の狼などは二進も三進もゆか
ない切羽詰まった状態ですね。

 鳥はどうでしょうか? スズメの涙、ツバメ返し、千鳥足、カラスの行水・・。          
         (ネット画像より)

ところで「行水」とは、なぜそのように言うのでしょうか? 昔、行水は潔斎の
ために清水で体を洗い清める「行」の意味で用いられていたところから、たらい
に湯や水を入れて体を洗うことを言うようになったそうです。 オウム返し、鶴
の一声、ハトに豆鉄砲、トンビが鷹を産む、目白押し・・。
「目白押し」の由来は、小鳥のメジロの習性から生じた言葉で、秋から冬に群れ
をなして木に止まる習性を言っているとありました。千鳥足も習性からですね。

         (ネット画像より)

 魚はどうか? 腐っても鯛、タイは立派なんですね。鯖を読む。これは、いつ
だったか拙ブログに言われを上げていました。鰯の頭も信心から。うなぎの寝床、
うなぎ上り、鯉の滝登り。

          (ネット画像より)

 虫もあります。 蟻の一穴、蟻の門渡り、極楽トンボ・・。  ここで「極楽
トンボ」の由来は何でしょうか? 空を優雅に、極楽のように悠然と飛んでいる
姿から、そのような状態でいることを言ったそうです。「極楽トンビ」というの
もあるようですが、こちらも、空高く極楽のように飛ぶトンビを指しているそう
です。 ここでいうトンボはしたがって、すばしっこく飛び回るのではなく、空
高く悠然と飛んでいるトンボで、アキアカネだとか?

 このほか、蚊の鳴くような声、ミミズばれなどその状態を指していますね。
バッタ屋というのは何でしょうか? 不況などでバタバタと倒産した商店など正
規の流通ルート以外で一括で大量に安く仕入れた商品を安売りする業者を「バッ
タ屋
」というとありました。バタバタからバッタにつなげているようであまりぱ
っとしませんね。

                

 これらのことばは、長い年月のうちに、観察に優れ、かつ感性豊かな文才のな
せる業でしょうが、いずれもいい得て妙ですね。また、誰かが、たまたま使った
言葉が受け継がれてきたのもあるでしょう。まだまだ、あると思いますが、イタ
チごっこになりますので、この辺でイタチの最後っ屁・・、これはちょっといた
だけませんね。 月とスッポン でお開きとします。 虻蜂取らずか!

 

 

Brenda Lee - I'm Sorry

 

 

 

 

コメント (2)
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