昨夜の なでしこ ようやく2-1で北朝鮮に勝ちました。前の試合は引き分け
でしたし、主力を欠いてやや押され気味ではありましたが、きれいなシュートを
2本決め、最後、1点をとられ、アディショナルタイム5分が長く感じられましたが、
よく頑張りました。パリ行きが決定しました。
今年はうるう年なので2月は今日29日までありました。 それにしても、
早や2月も終り、いよいよ弥生3月に入ろうというのです。 お天気の方は、
寒い上に風が強く今一つ快晴とは行かないもどかしさがまといついています。
さて、不思議な日本語も46回となりました。何気なく始めたこのコーナーは、
日頃フト「気になる言葉」を取上げて、どうしてそういう意味になるのか?
その語源はなんなのか? など、わざわざほじくらなくても良いところを暇に
任せてネットなどをサーフして、理解しようとして試みているのです。
私だけが知らなかった言葉も当然あり、面白くない内容もあり読者の皆様の
貴重な時間を無駄にする失礼を平にお詫びしながら、それでもなお続けて行く
ことをお許し願います。
それでは・・今回も羊頭狗肉の感がありますが・・
・金輪際(こんりんざい) 否定を伴って、絶対に、断じて、決して、徹頭
徹尾などの意味があります。 どうしてなんでしょうか?
仏教の世界観から来た言葉とあります。 仏教の世界説において、宇宙は
虚空に浮かぶ巨大な3つの層、すなわち「風輪」という円筒形の上に、「水輪」
の層がありさらにその上に「金輪」の層があってその上は海で満たされ、その
中心に山があり大地が広がっているとしているのです。
(天台宗HPより)
で、金輪の底辺つまり水輪との接触部分が「金輪際」なんです。この境目は
地上の島に住むわれわれ人間からみて、はるかな底であることを意味し「物事
の極限」を意味しているのです。そこから「行き着くところまで」「徹底的に」
「どうしても」「絶対に」の意味になったというのです。
なんだか、大きな舞台装置の割には、内容がお粗末‥みたいな感じではあり
ますが、宇宙の捉え方を3つの相に分け、その最上部がこの大地であり大海で
あるとの発想は、どこから来ているのでしょうか? そして、水輪、風輪と
いうのもどうしてそうなのか知りたいところですが、この辺りは仏教の世界に
入らないと説明されていないのですね。
独りよがりで想像してみましたら、この宇宙は虚空で風輪が一番大きくて、
その中には空気も含まれていて、そして水、と物質で構成さている・・と考え
て、金輪とは、金ということだけでなく、広く物質を表しているのだと思うの
です。古代中国に発する自然哲学の思想である「万物は木火土金水」の元素で
構成される・・に通じる?とも思えます。
なお、江戸時代の『東海道中膝栗毛』に「聞きかけたことは金輪際聞いて
しまはねば気がすまぬ」とあり、金輪際は必ずしも打ち消しを伴わない表現が
ありますが、現在では一般的に否定の語を伴って使われているようです。
長くなり、これだけで終わりでもよいのですが、あと4つあります。簡単
にします。
・やけど 「やけど」は、日本古来の言葉(和語)で、「焼けた所」→「やけ
どころ」→「やけど」という複合名詞です。「やけど」を「火傷」と書くのは、
漢語の「火傷(カショウ)」と意味が同じだからで、この読み方は『熟字訓』
ですね。「七夕」や「昨日」「大人」「五月雨」などとおなじですね。
医学用語では「熱傷」だそうですが、皮膚障害の程度は接触する熱源の温度
と接触時間によって決まり、1度熱傷は赤くなり痛いが数日で治る。2度は赤く
なり水泡が出来痛い。3度は黒色、褐色または白色で水疱はできず痛みはない
が皮下組織迄損傷し重傷。
・便 この字の語源は、人+更からなり、「付き添う人~お気に入りの
召使」を意味し,それから「都合が良い」、さらに「それが通じると気持ちの
良い」ことや「やすらか」を表すとあります。 音読みで「べん」「びん」、
訓読みで「たより」ですが、幅の広い意味を持つ漢字ですね。
goo辞書の 便の解説 ー小学館 デジタル大辞泉に次のような解説がありました。
〈ベン〉
1 障りなく事が運ぶ。都合がよい。「便益・便宜・便法・便覧・便利/簡便
・軽便・至便・不便・方便・利便」
2 くつろぐ。ふだんの。「便衣・便殿・便服」
3 通じ。大小便。「便器・便所・便通・便秘/検便・軟便・緑便」
4 口先 がうまい。「便佞(べんねい)」
〈ビン〉
1 障りなく事が運ぶ。都合がよい。「便宜/音便・穏便」
2 都合のよい機会。「便乗」
3 たより。手紙。「便箋/後便・先便」
4 交通や通信の手だて。「急便・幸便・船便・郵便・航空便・定期便」
(ネット画像より)
このように、かなり広い意味に用いられていることが分かりました。
このような漢字は、他に例えば、「経」という字なども、以下のように多方面
に亘って、全く異なる意味を持っています。
・縦糸(東経、経緯) ・治める(経営、経済、経綸)・平常(経常)
・通る(経由、経過)
ところで、少し横道にそれますが、「良いうんち」は、いわゆるバナナ状の
うんちで、排便の時にいきむ必要もなく、するりと出てきます。 そうした
程よい硬さのうんちを出すには、しっかり水分をとることが大切で、うんち
の硬さは、水分をどれだけ適切に摂取したかで変わってくるとあります。
自分では水分をしっかりとっているつもりでも、実はとれていないケースが
多くあるというのです。つまり、飲んでいる水分の種類が問題で、カフェイン
を含む飲み物は、水分にカウントされないとあります。カフェインを多く含む
飲み物とは、コーヒー、緑茶、紅茶、玉露、煎茶、烏龍茶などとあり、これら
は「水分」になってないのですね。
良いうんちのためには「水」が最良ですが、麦茶やルイボスティーなども
「水分」なのだそうです。「白湯」はお腹を温める効果もあり最上かもしれ
ませんが・・。
(便秘対策には、水分の他、食物繊維なども重要とあります。)
・割を食う 語源辞典に、次のようにあります。割を食うの「割」は、割り
振ることや割り当てることの意味から転じて役割や分配金、更にその損得の
具合を意味するようになった言葉だとあり、得をする場合には「割がいい」や
「割に合う」と用い、損をする場合は「割が悪い」「割に合わない」などと
用いられる。
また、割を食うの「食う」は、他からある行為を受けるとの意で、とくに
「肩透かしを食う」「お目玉を食らう」など、好ましくない行為を受ける際に
用いられるようです。
まぁ、考えてみれば、このような場合の「割」は、「割合」の意で、とくに、
ほかと比べてみたときの損得の具合を表しているようで、「割引」「割高」
「割り増し」などがあります。「割り勘」は、勘定を分割するという意味で
すね。
(宝酒造HPより)
・ちゃっかり 日本語不思議辞典に、「ちゃっかり」は「自分の利益に
なるように、抜け目なく行動するさま」を示す言葉とありますが、この「ちゃ
っかり」の語源ははっきりしないとあります。 擬態語と呼ばれる「音とは
関係なく、『状態』を示す言葉」に分類されるようだとあります。
しかし、「ちゃんと」と同じ由来を持っているとも考えられているようで、
ここから「しっかりと行動する」→「抜け目ない」という意味に派生した可能
性が考えられています。なお、「ちゃんと」は「ちょうど」が転じたものと
する説が有力だとあります。
また、「ちゃ」には「茶々を入れる」や「茶化す」にあるような「ふざける」
という意味をもたせる効果があります。実際、一部地域の方言では「ふざける」
という意味で「ちゃる」という表現があり、この2つが合わさって「ふざけて
いるようで、抜け目がない」=「ちゃっかり」という言葉が生まれたのかも
しれないとあります。
(ac-illusut.comより)
しっかり、うっかり、おっとり、ねっとり、まったり、うっとり、こっそり、
すっかり、ほっそり、みっちり、もっちり、ゆったり、ぽっかり・・など擬態
語の語尾が「り」になっているものがたくさんありますが、これは古語の助動
詞「り」から来ているといい、「り」はもともと「あり」からできた語で
「そういう状態にある」という意味なのだそうです。
まぁ、言葉というのは、それぞれに歴史があるのですね。
お疲れさまでした
Andrea Bocelli - Besame Mucho - Live From Lake Las Vegas Resort, USA / 2006