蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

メーデー  (bon)

2024-05-01 | 日々雑感、散策、旅行

 今日から5月に入りました。

  メーデー( May Day)は、5月1日に世界各地で行われる労働者の祭典です。もと
もとは、ヨーロッパでは「夏の訪れを祝う日」として伝統的な『五月祭』を意味
していましたが、これが、労働者が権利を要求するために行進や集会などを行い、
団結の威力を示す日となったのです。

 大勢の組織労働者が集まって、プラカードなどをかざしてシュプレヒコールした
り、大通りをデモする・・そんな光景はついぞ見られなくなり、何となく懐かしい
響きもあります。

       今年第95回メーデー(代々木公園にて)
        (KYODO NEWSより)

 『連合』のページには、今でも全国で10万人以上が参加する大イベントとあり
ますが、その起源は、1886年の5月1日、アメリカのシカゴで、1日12~14時間勤務
が当たり前だった労働環境の改善を求めて労働者がゼネラルストライキ(全国的な
規模で行われる労働争議)を起こし、8時間労働の実現を要求したことに由来する
とあります。

 日本では、1905年あたりから、アメリカなどの動きを見て、茶話会形式や街頭
演説などが行われ始めていたそうですが、1920年5月2日(日曜日)に上野公園で
第1回メーデーが行われて1万人ほどの労働者が「8時間労働の実施」「失業の防止」
「最低賃金法の制定」などが訴えられていたそうです。翌年からは5月1日に実施
されることとなり、開催地や参加人数も増えていったそうです。

 その後はやや過激な運動も見られたそうですが、戦争中メーデーは中止され、
戦後、労働組合の活動再開とともに再び開かれるようになり、日本の労働者の地位
や労働条件の向上、権利拡大をはじめ、人権・労働基本権の確立に向けた運動を
繰り広げられてきました。

 1946年に再開された11年ぶりのメーデーは、「食糧メーデー」と名付けられて、
「働けるだけ食わせろ」がスローガンだったそうです。全国で100万人、東京皇居前
には50万人もの人が集まったとあります。また、講和条約締結後の1952年の第23回
メーデーでは、安保条約への抗議も含まれデモ隊は武装警官隊と衝突し流血の惨事
「血のメーデー」となったのです。

          日本の第1回メーデー
         (ウイキペディアより)

 産業が発達し、機械化が進み労働条件改善に向けた取り組みが世界的に起こり、
日本も例外ではありませんが、このような時代を経て今日があるのですが、戦後の
産業拡大期には、労働条件・問題を巡り労使交渉が盛んな時代でありました。
 賃上げを含む「春闘」がそのピークであったかもしれませんが、当時会社内には
労働問題担当、交渉担当のような専門的な部署がありましたし、労使が交渉決着
しなければ、会社事業の推進にまで影響する事態が見られていました。  私は
直接の労働組合担当ではありませんでしたが、組合側からの質問に回答するため
随分徹夜を強いられたことがありました。今では懐かしい想い出となっています。

 1989年以降からは、統一集会をもつメーデーは行われなくなっています。 ただ、
イベント・出展などを含んだ式典は行われており、今年(2024年)、第95回メー
デー中央実行員会が、2024年4月27日(土)に、東京代々木公園にて行われてい
ました。(一部冒頭の写真)
 そのスローガンは「7つの絆」として、平和運動、核兵器廃絶・被爆者支援、人権
を守る(差別問題・拉致問題)、新型コロナウイルスへの対応、被災地支援と自然
災害への取り組み、愛のカンパ(NGO支援/災害支援)があげられていました。
もはや労働問題を超越した人類の平和、人権保護を主眼とした取り組みとなって
います。

             

 5~60年を一気に投影してみれば、その時々の具体的想い出や事件はあるにせよ、
世の中の変化は想像を絶するほど大であり、地域の環境の変わりよう、生活のあり
様、機器の進化などどれを取ってみてもその差は計り知れない思いがあります。
それと共にそれまで気が付かなかった、あるいは新しく台頭してきた世界の環境
問題や人種的原始的争いがクローズアップしてきていることに気が付き始めている
のです。

       ベランダでは、レモンの甘い香りが・・
        

 

 

 

春への憧れ Spring Fever: W.A. Mozart's Melodic Desires Sehnsuchts nach dem Frühling

 

 

 

 

コメント (2)
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