金曜日はPTA家庭教育学級活動の一環として、瀬戸市のガラス工房でコップ作りを体験しました。
朝、9時出発のところ、早めに参加者全員が集合したので、5分ほど早くバスは出ました。参加者は幹事のNさんFさん、家庭教育学級生のうちの体験希望者32名、そして学校での担当者の僕の35人。僕以外は全員女性で、実は恥ずかしいからあまり行きたくなかったのです。
1時間少々で瀬戸市のガラス工房「バルト工房」に着きました。10人あまりの3つのグループに分かれ、僕はまずサンドブラストという、透明なコップに絵が磨りガラスのように浮かび上がる作品に挑戦しました。僕だけ学校の先生だし、変な作品になってはかっこ悪いというプレッシャーの中で活動を開始。ところが図案が思いつかず、ちょっと外に出て、BOSSコーヒーとマルボロで思案・・・。浮かんできました、いい図案が。「道」の文字を行書体で書き、しんにょうを伸ばして道に見立て、所々に針葉樹を描く。テーマは北海道の「道」。キタキツネも入れてみよう。
体験教室に戻り、下絵を描きました。自分が選んだコップに、ビニールテープを巻き、このテープが貼られた部分だけが透明のまま残ることになります。下絵を見ながら、テープの上からボールペンで下絵どおりに描いていきますが、だんだん磨りガラスになる部分と透明な部分の区別が分かりにくくなってきました。そこで、磨りガラスになる部分を斜線で塗りつぶしていきました。なんとなくいい感じになってきました。次は、塗りつぶした部分をカッターナイフで切り取ります。曲面にナイフを当てるのはなかなか難しいものでした。さらに、「道」の行書体をカッターナイフで切り抜くのも文字が鋭い感じになってしまい、イメージどおりにいくかどうか心配になってきました。でも、子どもの頃から、図工は得意でしたから、昔とった杵柄かどう かは分かりませんが、複雑な図案の割にはお母さんたちよりも早く切り抜くことができました。ただ、キタキツネだけは下絵そのものがあまりかわいいキツネにならなかったので、大事をとってカット。キタキツネの絵が入るはずだった部分には針葉樹を増やしました。
かれこれ2時間がすぎました。幹事さんたちが冷や麦を茹でてくださいました。きりのついた人から昼食の冷や麦を食べ、次の活動を待ちました。もう一つの体験は、吹きガラス体験といって、テレビでよく見る、先にガラスの溶けた塊がついた管をそっと吹き、だんだん丸くしていき、回しながら形を整えてコップにしていくという体験です。これもまた、うまくできるかどうか不安でした。
順番を待っている間に、サンドブラストの吹きつけに呼ばれました。午前中に作ったコップを 吹きつけの機械の中に入れ、切り抜いた部分だけに高圧で粉を吹き付けていきます。全体に吹き付けたら、ビニールテープをそっと剥がし、水で洗い流します。すると、切り抜いた絵の部分だけが磨りガラスのようになり、すてきな作品が出来上がりました。ほぼ、イメージどおりのコップになりました。
吹きガラス体験の順番がやってきました。熱したガラスの塊のついた管をインストラクターさんの指示に従って、そうっと息を吹き込みました。インストラクターさんが管を回しながら、形を整えてくれます。熱しては息を入れ、それを数回やったところで台に乗せ、自分で回転させて好みのコップの形にしていきます。途中で、色ガラスの粉をまわりに着け、さらに熱しては回していきます。そして、回転させながらやすりで切り込みを入れ、インストラクターさんの指示で管をポンと叩くとコップの部分だけが管から離れ、あとは底の部分を整えてくださいました。ちょっといびつな形で厚めなコップになりましたが、なんとなくいい感じにはなっていました。ただ、これは冷やして仕上げ工程を経て完成ということで、2週間後に届くと のことでした。不安3割、楽しみ7割というところです。
いやいや行った家庭教育活動でしたが、やってみたらなかなかおもしろいものでした。何かを作り上げるということは、やっぱりいいものでした。恥ずかしさは、いつの間にか消えていました。