<2011.3.29~3.30>
29日に仕事を終え、夕方から東名三好ICから東名~名神で関ヶ原ICに向かいました。クラシック・MINIでも時速100㎞で巡航できますが、音と振動が激しくなり、ラジオは聞こえないしダッシュボード上のカーナビは震えまくるし、少し速度を抑えめにして90㎞くらいで走りました。前車が遅すぎるときだけは追い越し車線をそれなりの速度で一気に走り抜け、すぐに 走行車線に戻るようにしていましたが、そういう走りもありかなあと思えてきました。
養老SAでコーヒー休憩をとり、関ヶ原ICから南に向かい、多良渓の景色を楽しんで、予約しておいた旧上石津町(大垣市)のペンションに行きまし た。
ペンション上石津は一棟一棟が独立したログハウスのコテージになっていて、なんだか別荘のような感じがしました。晩ご飯はなんとマタギ料理で、クマ、シカ、イノシシ、キジ、カモの肉の鍋料理でした。なんだかくせのある味がするだろうなあと思いながら口にすると、濃いめの味噌味とう まく合い、それぞれの食感を楽しみながら食べました。最後の味噌煮込みうどんと雑炊は肉の出汁がよく効いていて、ほっぺが落ちそうなほどおいしかったです。
食後はコテージで、サッカー日本代表対Jリーグ選抜の復興支援試合を観て、カズのゴールに大喜びしていました。それから、妻と翌日のコースの相談をして眠りに就きました。
翌30日、朝食を終え、コテージの前でコーヒーを飲んだりして過ごした後、9時少し過ぎに上石津を出ました。関ヶ原ICまで戻り、R21から県道53号を通ってR417に入りました。最初の目的地は揖斐川町の道の駅「夢さんさん谷汲」です。バイク・ツーリングで大好きなロ ーカル国道は、MINIの得意分野の一つです。1時間あまりのドライブ時間がとても楽しく感じられました。
平日の道の駅はとてもすいていました。一帯が自然公園になっていて、キャンプ場などが併設された自然豊かな道の駅でした。しばらくくつろいでいると、前の道を旧ミニ・カントリーが通り過ぎて行きました。実は、今回のMINIツーリングでは、後にも先にも出会ったのはこの1台だけでした。いっぱい出会えたら楽しい のになあと思いましたが、平日に有休をとって走っているのですから仕方がありません。
道の駅のガイドブックを観ると、近くに801年建立の横蔵寺がおすすめ ポイントとなっていたので、行ってみることにしました。
横蔵寺は、道の駅「夢さんさん谷汲」の前の道を道なりに走って10分足らずの所にありました。本当に古い建物でした。奈良から平安京に移って数年後にできたお寺です。本堂も山門も三重の塔も、確かに1200年以上の歴史を感じさせる貴重な建物でした。一見の価値はあります。
次に向かったのが、「織部の里もとす」と「富有柿の里いとぬき」です。この2つの道の駅は距離にして数㎞しか離れていません。そこで、県道40号からR157を走って本巣市に入り、「織部の里もとす」の前を通り過ぎて「富有柿の里いとぬき」に行きました。「もとす」を後にしたのは、薬膳料理と蕎麦がおいしいということで、ちょうどお昼時に「もとす」に行こうと思っ たのです。
「富有柿の里いとぬき」は、その名のとおり、柿だらけの道の駅でした。まず、駐車場で柿ジュースを飲んでみました。リンゴと柿のミックス・ジュースになっていて、柿風味のリンゴジュースという感じでさっぱりとした味でした。干し柿などを買い、2つ目の道の駅スタンプをゲットし、次の目的地の「織部の里もとす」に向かいました。
道の駅「織部の里もとす」はお昼時だというのに広い駐車場に数台しか止まっていませんでした。それもそのはず、「定休日」の大きな看板。スタンプはゲットできないし、予定していたお昼ご飯も食べられないし、がっかりしてしまいました。
そこで、次の目的地の道の駅「うすずみ桜の里・ねお」に行く途中にある有名な薄墨桜を見に行って、その周辺のどこかでお昼を食べようということにしました。
本巣からR157を北に向けてMINIを走らせました。途中から根尾川に沿って走る谷あいの素敵な雰囲気の道になりました。30分も走らないうちに、大きな「薄墨桜」の案内看板があり、それに従って坂を登って行きました。毎年この時期は薄墨桜が美しく咲き誇る時期で、薄墨桜までの道は一方通行になっていました。ただ、今年は冬が長く、まだ咲いていません。駐車場には観光バスが2台だけで乗用車は1台もありませんでした。広い駐車場に小さな小さなMINIが1台ぽつんと止まっているだけになりました。クルマを置いて、歩いて坂を登ると、仮説の店が立ち並んでいました。もちろん、桜が咲いていないのですからほとんどの店は開いていませんでしたが、それでもいくつかの店は開いていました。そこで、一番手前の店に 入り、釜飯を注文しました。釜飯はなかなか家ではできる料理ではありません。好きなのですが、食べる機会がほとんどないのです。
やっぱり炊きたての釜飯はおいしいものです。お茶碗2膳分の量でしたが、妻も全部たいらげてしまったほどです。
そして、いよいよ薄墨桜とご対面です。咲いてないことは分かっていまし たが、正直言って僕の目には巨大な老木としか映りませんでした。これが花を咲かせると、本当に美しく染まるのでしょう。咲いてなくても有名な薄墨桜を見たというだけで満足です。
その後、山あいの道を通って道の駅「うすずみ桜の里・ねお」に行きま した。ここの道の駅には日帰り温泉があります。もちろん、入りました。お湯はぬるぬるすべすべでいい気持ちでした。外湯には桶の湯船もあり、入ってみましたがせまいからすぐに戻りました。やっぱり、広いお風呂で手足を思いっきり伸ばして入るのが一番です。
ただ、この時心配だったのは妻の花粉症の症状がひどくなってきたことでした。僕も花粉症ですが、もう慢性化していて鼻ズルズル目チクチクが当たり前の状態なの で、今日が天気予報の「非常に多い」かどうかはそれほど問題ではなくなってます。ところが、妻はこのところずっと症状も出なくて調子がよかったのですが、泊まったコテージの周りが杉林だったせいか朝から苦しんでいました。一応、薬は飲んだのですが、症状はひどくなるばかりでした。それもそのはず、西濃の山の中は茶色っぽくなった杉だらけ。杉花粉から逃げ出すことができないのです。
気にはなりましたが、道の駅「うすずみ桜の里・ねお」で3つ目のスタンプをゲットした後、僕はいい気持ちでR157からR418の山道をMINIを走らせました。途中からは「これが国道?」と思えるような狭い道になりましたが、そこはMINIです。今の軽よりの車幅が狭いのですから対向車があってもすいすいと進めることができます。家にあるCLKもVOXYも3ナンバーですが、MINIに乗っていると、日本の道路には軽自動車並みの大きさで十分と思えてきます。
30分ほど狭い国道を楽しんだら、次は県道196号に入り、ちょっとした山岳路になりました。こういう道もMINIの得意な道です。杉林の中を軽快に走り抜けていきます。ただ、妻は花粉症の薬のせいか、うとうととしていました。MINIのひどい騒音と、ごつごつした乗り心地の中で居眠りするのは、かなり調子が悪いということです。そして、ちょっとしたカーブでサイド・ウィンドゥに思いっきり頭をぶつけ、「こんな近くに窓がある」と、不機嫌そうにしていました。小さな小さなクルマですから、本当に頭のすぐ横にガラスがあるのです。洞戸まで来れば、もう山の中から抜け出すのも間近です。
こうして、次の目的地の道の駅「ラステンほらど」に着きました。
洞戸はキウイの産地ということで、店内はキウイづくしでした。店の外の自販機さえも、キ ウイの絵が全面に描かれていました。妻は、「クルマの中にいる」と言って、外には出ません。一人で店内に入った僕は、キウイジャムとキウイを買いました。洞戸と言えばキウイと気づいた以上は買わなくてはいけないような衝動にかられたのです。そして、お金を払っている時に、キウイ・シャーベットを一人でMINIの中で待つ妻といっしょに食べようと思い、シャーベットも買ってクルマに戻りました。妻のつらそうな顔が少し和やかになり、ちょとだけほっとしました。
そして、最後の目的地の旧武芸川町の道の駅「むげ川」に向けて、R256の山あいのワインディングからR418に入りました。旧根尾村界隈のR418は狭い山道でしたが、旧武芸川町のR418はきれいに整備されたりっぱな国道でした。街の中に入ると、やっとコンビニを見つけました。妻の花粉症用のマスクを買おうと探していたのです。
道の駅「むげ川」は、東海環状道・関広見ICのすぐ近くです。小さな道の駅で、ここでは5つ目のスタンプをスタンプ帳に押しただけにしました。ここまでに柿やらキウイやら漬物やらを ちょっとずつ買ってきたこともあり、あまり購買意欲もなくなっていました。
時間も午後5時近くになりました。関広見ICから東海環状道を一気に走ろうと思いましたが、なんとなくフランクフルトか何かを口にしたいと思えてきて、美濃加茂SAで小休止し、2人でフランクフルトを食べました。サービスエリアでちょっとしたものを食べると、なんとなく「旅」を感じます。
東海環状道は、土岐JCまでは片側1車線の高速道路です。MINIにとってのそれなりの速度で走っていても、いつの間にか後続車が連なります。なんだかイヤな気持ちになりますが、ここは我慢です。ハイペースでも走ることはできますが、クラシック・ミニではあまりその気にはなりません。のんびり走る方が似合っているのです。
6時頃、豊田松平ICを出て、その数分後には家に着きました。MINIでののんびりツーリングは、本当におもしろいと思いました。途中で同じMINIに出会えたら、もっと楽しかったかもしれません。それでも、今のクルマにはない魅力をいっぱい感じ、とっても愉快なツーリングになりました。
「道の駅」巡りに温泉。すでに、次の予定を考え始めています。