<2011.3.19>
卒業式が行われた18日の金曜日の勤務が終わったら、その足で大垣から長浜にかけてのどこかまでクラシックMINIを走らせ、1泊して岐阜西濃の道の駅巡りをするつもりでした。地図を見て、5つくらいの道の駅を巡ることができるだろうと思っていました。しかし、1週間前に起きた東日本大震災で大変な思いをしている人がたくさんいる時に、MINIに乗って浮かれていていいのだろうかと自問自答しながらその日の勤務を終え、帰りのクルマの中で、やはりここは自粛した方がいいように思えてきました。それで、その計画を1泊コースから半日コースへと縮小することにしました。
土曜日の昼に友達のT君とみよし市の某所で待ち合わせ、東名三好ICから大垣へとMINIを走らせました。途中の守山PAでパンを買って昼食とし、名神高速を時速80㎞から90㎞で走りました。MINIでの高速道路の長距離は初めてです。もちろん100㎞で走ることもできましたが、旧MINIはのんびり走っている方が楽しく感じられました。1.3Lインジェクション・エンジンの最終型旧MINIですから、性能的には100㎞巡航走行は十分できるのですが、空力など全く考慮されてないボディからは風切り音が車内に響き渡り、エンジンの音も大きく、しかも灰皿やら何やらからのビビリ音も重なり、とても快適な走行とは言えません。ただ、MINI好き、旧車好きにとっては、快適ではなくても、楽しさは今のクルマよりずっと上に感じられます。しかし、普段はスポーツタイプのCLKで走っているせいか、みよしから大垣までの距離がものすごく遠く感じました。
混雑した大垣市街を北に抜け、R417で池田町を通り、揖斐川町でR303に入りまし た。岐阜県は隣の県ですが、西濃地域は、大垣や関ヶ原以外には一度も訪れたことがありませんでした。当初の予定では、谷汲の道の駅にも行くつもりでしたが、1泊を半日に短縮したため次回(後編)に残しておくことにしました。それに、揖斐川の上流に沿って走るR303はまだまだ道の両側に雪が残り、自然の雰囲気がとてもいいのです。谷汲に寄り道するよりも、どんどん走り 続けたかったのです。そして、藤橋村の道の駅「星のふる里ふじはし」まで一気に走りました。
道の駅「星のふる里ふじはし」では、中年男2人で、おいしそうな飛騨牛コロッケを頬張り、土産物売り場で瓶詰めのブルーベリーはちみつを買ったり、道の駅スタンプを押したりして過ごしました。藤橋の道の駅には日帰り温泉もあり、ちょっと誘惑に誘われそうになりましたが、時間の関係であきらめました。
次の目的地は、もう少し奥の道の駅「夜叉ケ池の里さかうち」です。横山ダムの上を渡り、ダム湖に沿って狭いワインディングが続きます。軽自動車よりも小さな車体のMINIには得意コースと言えます。重ステでハンドルを切るのに力はかかりますが、慣れればそれを「おもしろい」と感じられるようになってきます。短いサス・ストローク(コイル・スプリングに改造:改造登録済)、ダイレクトなハンドリングで、まるでゴーカートのような挙動で楽しくてたまりませんでした。
一つ目の道の駅「星のふる里ふじはし」からはわずか10㎞ほどの距離でしたから、雪 渓と谷川を見ながらワインディングを軽快に走ると、あっと言う間に次の道の駅「夜叉ケ池の里さかうち」に着きました。
切り立った山々には雪が残り、いつまでも見ていたくなるような景色でした。店の人は、「国道が木之本(滋賀)までつながってすごく便利になった。」
と、話していました。
時間は午後4時を回っていました。もう帰る時間です。もう少し時間に余裕がある時に、次はバイクで木之本まで走ってみたくなりました。
帰り道、谷川の景色のよい場所にMINIを止め、おじさん2人でコーヒーブレイク。心地 よい疲れもあり、おいしい空気が疲れを癒す栄養ドリンクのように感じました。
あとは、ただただ往路と同じ道をたどって帰りました。R303のワインディングも、R417ののどかな国道も、大垣市内の市街地も、のんびりと走る名神高速も、MINIはどこを走っても楽しいクルマです。