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2016.2 兵庫での研修

2016-02-03 23:20:47 | いろいろ思う部屋
 大学は学校という位置づけでなく研究機関です。したがって、大学に勤務するということは、もっとも重要な仕事は研究です。クルマとバイクの話題ばかりアップしていますが、実は授業のない時間は戦前の国語科研究に関する文献を資料、当時の文章表現指導・・・綴方教育の考え方・・・について調べる毎日です。旧仮名遣いの研究物は読みにくくて「勘弁してよ~」と思いながらも、結構おもしろいものです。特に、今の国語科指導につながる実践研究を見つけた時には、思わず「よっしゃ~」と、声が出てしまいます。苦しいけどおもしろいドMな仕事です。
 先週の金曜日、土曜日と研修に出させていただきました。行き先は、兵庫県加東市の兵庫教育大学附属小学校です。
 兵教大附属小の研究発表会は土曜日開催だったのですが、朝が早いため姫路駅南の東横インに前泊しました。
 姫路駅に着くと、目の前に世界遺産の姫路城が見えます。金曜日は雨降りで、お城は雨に霞んでいましたが、存在感は大きいものです。駅を出てすぐに目に付きます。時間に余裕があったので、雨の降る中、大通りをとぼとぼと歩いてお城に向かいました。それが、思ったよりずっと遠く感じたのです。若い頃に来たことはありますが、その時は駅からすぐ近くと思ったように記憶しています。還暦を過ぎてずいぶん足も弱ってきたものだと体力低下を実感し、ちょっと悲しくなりました。靴の中にも雨水が入ったらしく、二重に悲しくなりました。
 お城の手前まで来て、観光人力車越しに天守をながめました。雨に霞む通称白鷺城もなかなか風情があっていいと思いました。テレビで見たときは驚くほど真っ白に見えましたが、少し元の色に近づいたようで白とグレーのコントラストがますます白鷺に似ている感じがしました。
 土曜日は朝から兵教大附属小で研修でした。国語の授業を3時間参観させていただき、その後は研究協議会に参加しました。附属小学校の研究発表会での授業と言えば、最先端の指導に感心させられることが多いものです。反面、「附属の子だからできるんだよな~」という思いも感じてしまうものです。ところが、兵教大附属小の授業ももちろん研究機関としての小学校らしい単元学習の指導構想のもとで実践されていましたが、注目すべきは「読むこと」「書くこと」の基本をしっかりと押さえた授業が展開されていたことです。国語本来の能力を培う土台をしっかり押さえた上で、最先端の指導に取り組んでいるという点で、学ぶことがとても多かったように思います。
 兵庫教育大は、僕の母校です。大学院(修士課程)時代の2年間を加東市で過ごしました。いわば、研究者としての原点の地が加東市なのです。当時、附属小の先生と共同研究を行ったことがなつかしく思い出されます。兵教大の卒業生であり、大学の先生ということもあってなのか、協議会終了後の空いた時間に授業者の国語部の先生方と話をする機会を作ってくださいました。3年生の音読を軸にした「モチモチの木」の授業では情景や心情を温かい雰囲気で読み取り、同じく3年生の「村の鍛冶屋」の詩の授業では国語を尊重する態度を高める授業の具現化を感じました。共同推考を丁寧に扱った6年生の「わたしの宝物」をテーマにした作文の授業の確かな文章表現指導も、本当に大切にしなければならない学習です。これらの素敵な授業について、授業者から授業展開の意図などを直接お聞きすることができたことも僕にとって大きな収穫だったと思います。
 姫路では、前副校長(現公立小学校校長)のY先生と懇談することもできました。現在の僕の研究について聞いていただいたり、学校現場の国語科教育の現状などをお聞きすることができました。
 小学校現場での経験の長い僕は、やっぱり研究室にこもって文献資料にあたっているより、現場の授業に直接触れ、子どもの授業中の声を聞き、現場の先生から生の声をお聞きすることはすごく楽しいと感じますし、こうした研修が自分の肥やしになっているように思います。
 担当している「教科国語」や「国語科指導法」の講義で兵教大附属小3年生の音読の授業の指導案の使用を許可していただきました。普段、絵本の読み聞かせを幼児から大学生に至るまで奨励している僕にとって、国語科の授業の中で音読を軸にした学習ができればそれはすばらしいことだと思います。今回学んだことのエキスだけでも教師を目指す学生たちに伝えようと思います。
 余談ですが、姫路駅から乗った帰りの「ひかり」東京行きは、あの長い車両に乗客は僕一人きりでした。西明石でも誰一人乗ってこなかったので、新神戸まで貸し切り状態。こんなことってあるんだ。気持ちよく駅弁「姫路おかめ弁当」を食べながら帰ってきました。

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10 コメント

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すばらしい研究者でいらっしゃるんですね (お福)
2016-02-05 17:15:44
hiroさんは、すばらしい研究をされていらっしゃる研究者、教授でいらっしゃるんですね。
研究の成果を日本各地に発信してください。
実際現場でhiroさんの講義を拝聴させていただきたいです。
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お福さん (hiro2088)
2016-02-05 23:43:07
長い間小学校に勤めていたので、そこで実践してきたこと、経験したこと、学んだことを、次の世代の先生に伝えることが僕の使命と思って、自分なりに勉強をしているだけです。教授ではなく、准教授なんですけどね。
「仕事」「勉強」「遊び」の3つをきちんとやることが信条と言えば信条です。
いい歳なんだから「休み」を加えた4つにしろ!と言われたこともありますが。
母校での研修は、やっぱり楽しいものですね。
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はじめまして (ば~ば)
2016-02-06 13:04:04
hiroさん、コメント有難うございました。
車旅の楽しさに気付かれたのですね

私達夫婦のモットウは…
人生は一度だけ
沢山働いたら今度は楽しまなきゃ~
それに、ホテル代0円の旅は最高ですよね

こんな爺と婆ですが
今後ともどうぞ宜しくお願い致します
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ば~ばさん (hiro2088)
2016-02-07 00:08:45
ありがとうございます。
「仕事」「勉強」「遊び」の3つをきちんとやることが僕のモットーです。「遊び」がなくては、いい仕事はできませんよね。
これまでもワゴン車でホテル代0円の旅はしていましたが、やっぱりちゃんとベッドになるクルマはいいものです。
これからもよろしくお願いいたします。
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こんばんは (SevenFifty)
2016-02-07 00:48:01
こんばんは、
SevenFiftyです、

姫路城ですか。
城址城郭はわたしの担当外なのでツーリングで行くことがありません。
姫路駅前の商店街の路地ががわたしの担当になります。
神社仏閣も特別な理由がないと行くことがありません。
特別な理由:宗教法人になれないなど

路地・共同便所(公衆便所ではない)・踏切・ネコ・看板・地べた・影などが主なツーリングになります。
それから勝手に学校訪問と言うあまり一般的ではないツーリングもやっております。
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SevenFiftyさん (hiro2088)
2016-02-07 23:29:32
僕もツーリングでお城巡りはしないですね。
やっぱり、走って楽しいところをコースにします。
SevenFiftyさんのツーリングって、ひょっとして写真が目的!
そんな感じがします。
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 (ココア)
2016-02-12 17:13:37
研修お疲れ様でした。
美しい姫路城見てみたいです。
兵庫県は、まだ行ったことがないんですよ~

それにしても、こんな空いている新幹線は見たことがないです。
ラッキーでしたね!
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ココアさん (hiro2088)
2016-02-14 01:00:32
兵庫県は僕の第二のふるさとです。
南は瀬戸内海、北は日本海、真ん中は中国山地の東端で、見所がいっぱいです。
次は仕事でなく、天気のいい日に美しくなった姫路城を間近で見てみたいです。
帰りの新幹線、びっくりしました。JR東海区間の新大阪・京都でほぼ満席に近くなりました。JR西日本、大丈夫かなあ~。
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本業ご苦労様です (お気楽旅人)
2016-02-14 10:32:48
核となる本業有っての楽しいお遊びですもんね!私は核は無くなりましたので?お遊びだけ残りました~
姫路城はツーリングで改修前に登った事が有ります。
出張帰りに駅から姫路城を眺めただけ、と言う事も
城巡りは私もあまり関心は有りませんが、桜とセットメニュー?ですので、桜前線を追うと、どうしてもお城巡りの様な事になってしまいますね。
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お気楽さん (hiro2088)
2016-02-14 23:21:28
本業が最高のお遊びかもしれません。一番力を入れてる活動ですからね。つらいことも多いですが・・・。
以前はチャリで城下町巡りを楽しんでいました。
ブログにも「自転車で城下町巡り」なんてカテゴリーを作って紹介していましたが、自転車からスーパーカブに乗り換えた頃から興味が薄れてきました。
僕のシュピーレンは、スロープと固定フックでカブが積める仕様にしてあります。なんと言っても4ナンバーですから、積載スペースの確保が必須です。
気が向いたら、また城下町巡りにでも出かけるかもしれません。その時は、カブ70に妻と2ケツでうろうろします。
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