お姫様らしいことが嫌いでハンサムなだけの王子様と結婚させられるのを避けるために家出した王女シモリーンが、ドラゴンの囚われの姫となって魔法使いの陰謀と戦うというファンタジー。
カバー見返しの紹介や訳者あとがきには、型破りなお姫様とか、「ちょっぴり(?)気が強くて明るく賢いお姫様、ニューヒロイン」なんて紹介されているので、「女の子が楽しく読める読書ガイド」紹介候補と期待して読みました。
シモリーンは確かに気が強くて明るくて賢く型破りではありますが、自らドラゴンに囚われた上でドラゴンの下ですることといったらもっぱら料理と掃除です。剣術も習っていたのに、剣術で倒すのは鳥1匹だけ(160~161頁)。お城ではお転婆に見えても大半のシーンではむしろおしとやかです。賢いはずなのに家出の時持って出るのはきれいなハンカチ5枚と一番いい冠だけ(26頁)って・・・。能力があるって設定なのに自ら志願してしもべとなって料理や掃除で奉仕するのって、「タッチ」で浅倉南が能力がある女も「たっちゃんのお嫁さんになるのが夢」っていうのと同じ路線。暗い感じがしなくて軽く読めるだけに、こういうのいやだなって思ってしまいます。

原題:DEALING WITH DRAGONS
パトリシア・C・リーデ 訳:田中亜希子
東京創元社 2008年6月25日発行 (原書は1990年)
カバー見返しの紹介や訳者あとがきには、型破りなお姫様とか、「ちょっぴり(?)気が強くて明るく賢いお姫様、ニューヒロイン」なんて紹介されているので、「女の子が楽しく読める読書ガイド」紹介候補と期待して読みました。
シモリーンは確かに気が強くて明るくて賢く型破りではありますが、自らドラゴンに囚われた上でドラゴンの下ですることといったらもっぱら料理と掃除です。剣術も習っていたのに、剣術で倒すのは鳥1匹だけ(160~161頁)。お城ではお転婆に見えても大半のシーンではむしろおしとやかです。賢いはずなのに家出の時持って出るのはきれいなハンカチ5枚と一番いい冠だけ(26頁)って・・・。能力があるって設定なのに自ら志願してしもべとなって料理や掃除で奉仕するのって、「タッチ」で浅倉南が能力がある女も「たっちゃんのお嫁さんになるのが夢」っていうのと同じ路線。暗い感じがしなくて軽く読めるだけに、こういうのいやだなって思ってしまいます。

原題:DEALING WITH DRAGONS
パトリシア・C・リーデ 訳:田中亜希子
東京創元社 2008年6月25日発行 (原書は1990年)