英語の基本動詞や前置詞の意味するところは複雑で多岐にわたるのではなく、単純であいまいなために応用が広く多義的に使われるのであり、そのコア・イメージをつかむことが大切ということを主張し、主要な動詞と前置詞のコア・イメージを解説する本。
例えばlookは視線・注意を向けるという動作・しぐさに重点があり、その見た結果としての様子に意味が広がっているのに対して、seeは対象物を視野にとらえて見ることに重点がある、その結果、対象物が見える・見えないはsee、見ようとする行為はlookを使うとか、takeは自分のテリトリーに取り込む・受け入れる、giveは自分のテリトリーから外に出すという主体的な選択に重点があるのに対し、getはある状態や物を得るが得る意志があるかは関係がないとか、いろいろと勉強になります。
英語と日本語で意味が細分化される領域の違いや着目点の違いがあることは、言葉が文化そのものともいえるものですから当然ですが、こういう基本的な言葉の本来的な意味・イメージからとらえていくことで英和辞典的な置き換えを超えてニュアンスを追っていくのは、知的好奇心に訴えます。
中学とか高校の頃にこういう本を読めていたら、もっと英語が好きになれたかも。
田中茂範、川出才紀 ジャパンタイムズ 2010年8月5日発行(初版は1989年)
例えばlookは視線・注意を向けるという動作・しぐさに重点があり、その見た結果としての様子に意味が広がっているのに対して、seeは対象物を視野にとらえて見ることに重点がある、その結果、対象物が見える・見えないはsee、見ようとする行為はlookを使うとか、takeは自分のテリトリーに取り込む・受け入れる、giveは自分のテリトリーから外に出すという主体的な選択に重点があるのに対し、getはある状態や物を得るが得る意志があるかは関係がないとか、いろいろと勉強になります。
英語と日本語で意味が細分化される領域の違いや着目点の違いがあることは、言葉が文化そのものともいえるものですから当然ですが、こういう基本的な言葉の本来的な意味・イメージからとらえていくことで英和辞典的な置き換えを超えてニュアンスを追っていくのは、知的好奇心に訴えます。
中学とか高校の頃にこういう本を読めていたら、もっと英語が好きになれたかも。
田中茂範、川出才紀 ジャパンタイムズ 2010年8月5日発行(初版は1989年)