伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

ハリウッドスターと謎のライバル

2010-09-11 01:37:10 | 小説
 「転校生はハリウッドスター」に始まるシリーズの第3巻。
 主人公のケイトリン・バークが子ども時代から出演してきた人気テレビドラマ「ファミリー・アフェアー」の13シーズン目の撮影が始まるが、新展開のために入れた新人女優アレクシスにマスコミの注目が集まり、ケイトリンの双子の姉妹役のスカイは危機感を募らせ、ケイトリンも不安を募らせる中、アレクシスは人気を背景に出演シーンの増加を要求し脚本も変更されていき、ゴシップ誌にはケイトリンやスカイの悪評が出回り・・・という展開です。
 目的のためには手段を選ばず脚本家には色仕掛けをしライバルを陥れながら、有力者の前ではブリッ子して男性陣には評判がいいという典型的に同性には嫌われるタイプの悪役を登場させ、それに対抗するためにそれまで天敵だったスカイとも手を組み、ピンチにも立ち向かい対処していくという流れで、17歳になるケイトリンの心の動きと成長を描いています。男受けのする悪役って女性の作者からはアピールしたくなるんだろうなという気はしますが、アレクシスの絵に描いたような悪役ぶりに、素直にケイトリンの気持ちに入っていけるしくみになっていて、そこは巧みかなと思います。


原題:Secrets of My Hollywood Life : Family Affairs
ジェン・キャロニタ 訳:灰島かり、松村紗耶
小学館 2010年7月4日発行 (原書は2008年)
1巻は2010年1月23日の記事で、2巻は2010年1月24日の記事で紹介しています。
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