伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

僕が2チャンネルを捨てた理由

2010-09-24 23:29:43 | 実用書・ビジネス書
 2チャンネル元管理人が、ネットビジネスのあり方などについて語った本。
 タイトルに偽りありの典型のような本で、タイトルに関連することは最初の数ページで、運営システムができあがって自分が関与する部分がほとんどなくなったので売却したということが書かれているだけ。後は経営コンサルタントか評論家の視点で、現在のネットビジネスの問題点とかテレビの問題点とかを論評し続けています。
 子どもの被害を避けるために、サイトのフィルタリングをもっと強めろとか、1対1のコミュニケーションを規制しろとか、PTAや警察のような優等生ふうの発言には驚きました。そういう点も含めて書かれている内容には、経営者側体制側の色彩のものが多く、著者が2チャンネルの元管理人ということからは意外というか期待はずれというかあんたに言われたくないというか、そういう読後感を持ちました。
 コスト削減にすぐ従業員の賃金カットを言いたがる中小企業のおやじの感覚と、実際は大金持ちでも裁判で負けて命じられた賠償金も払わない姿勢に、2ちゃんねる元管理人らしさがわずかに感じ取れるというところでしょうか。
 タイトルはふつう出版社が勝手につけるので、著者のせいではないと思いますが(あとがきでそう書いていますが)、私にはタイトルを見て手に取ったのは失敗でした。


西村博之 扶桑社新書 2009年6月1日発行
コメント
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