土壌の分類・特徴と農耕地としての適性、その判定、土壌改良等について解説した本。
粘土が多い埴土では保水性が高いが固く締まり根が張りにくく、砂が多い砂土では水はけがよく保水性が低く肥料成分も保持供給されにくい。そう考えると農耕に適した土壌というのはどうやってできるかというと、粘土や腐植などの土壌粒子が、有機物が分解される際に分泌される粘着物や鉄やアルミニウムの化合物を接着剤として結合した微小団粒が、さらにカビの菌糸や根からの分泌物により集合体となってより大きな団粒を形成した団粒構造が必要なんだそうです(16~17ページ)。単に岩が破砕・風化して砂、さらに粘土化するというだけでは「土」「土壌」にはならず、生物の関与があって土壌化していくというプロセスを見ると、土、土壌というものには、それ自体、希少価値があるのですね。
さらに、pHや土壌中の養分の分布等によって、栽培に適した作物が変わり、また収量も左右されるということで、そういう話がわりと細かく(業界の人にとってはこの程度の記述は大雑把なものなんでしょうけど)書かれています。農業って、とりあえず土地があれば、適当に好きなものを植えればできるってわけじゃないことがわかりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en3.gif)
一般財団法人日本土壌協会監修 誠文堂新光社 2020年9月10日発行
粘土が多い埴土では保水性が高いが固く締まり根が張りにくく、砂が多い砂土では水はけがよく保水性が低く肥料成分も保持供給されにくい。そう考えると農耕に適した土壌というのはどうやってできるかというと、粘土や腐植などの土壌粒子が、有機物が分解される際に分泌される粘着物や鉄やアルミニウムの化合物を接着剤として結合した微小団粒が、さらにカビの菌糸や根からの分泌物により集合体となってより大きな団粒を形成した団粒構造が必要なんだそうです(16~17ページ)。単に岩が破砕・風化して砂、さらに粘土化するというだけでは「土」「土壌」にはならず、生物の関与があって土壌化していくというプロセスを見ると、土、土壌というものには、それ自体、希少価値があるのですね。
さらに、pHや土壌中の養分の分布等によって、栽培に適した作物が変わり、また収量も左右されるということで、そういう話がわりと細かく(業界の人にとってはこの程度の記述は大雑把なものなんでしょうけど)書かれています。農業って、とりあえず土地があれば、適当に好きなものを植えればできるってわけじゃないことがわかりました。
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一般財団法人日本土壌協会監修 誠文堂新光社 2020年9月10日発行