公営ギャンブルファンの著者が自らの経験と蘊蓄を語り、公営ギャンブルの楽しみかたを論じた本。
冒頭から「公営ギャンブルは、まず絶対に儲からないギャンブルです」「私は30年ほど公営ギャンブルを続けてきましたが、その日の収支が黒字になったことはほとんどありません」(9ページ)、「私は30代の頃から約30年間、公営ギャンブルをやってきましたが、いつか自分にも向いてくると考え続けた『ツキの流れ』はついにやってきませんでした」(17ページ)と語る姿はむしろ清々しい。著者は、負けてもともと、知的ゲームを楽しむための遊び代と考えて公営ギャンブル場に向かう(285ページ)という姿勢で楽しもうと語っています。
著者は、「負けても傷つかない、苦しみの少ない遊び方を模索した結果、外れることを前提で少額を賭けるという手法にたどり着きました」、1つのレースに200円から300円程度しか投票しない、すると全レースに負けても2000円から3000円くらいしか赤字にならずさして悔しくならない、「今日は3000円ぐらい勝ちたいな~」というみみっちい目標を立て、それに向かって賭ければいいといいます(207~208ページ)。それはある意味至言であり、安全な楽しみかたです。度々阿佐田哲也の小説とか引用してギャンブルを語っている姿勢と馴染むかには疑問がありますが。
第2章の地方競馬(JRAは公営ギャンブルじゃないんだそうです)、競輪、競艇、オートレースの全会場の紹介が圧巻です。各地に、そして多くはずいぶんと不便なところにあるのですね。著者自身もまだすべては制覇していないということですが(行けてないのは山口県の徳山競艇場、下関競艇場、山陽オートくらいのようですが)。
藤木TDC ちくま新書 2024年2月10日発行
冒頭から「公営ギャンブルは、まず絶対に儲からないギャンブルです」「私は30年ほど公営ギャンブルを続けてきましたが、その日の収支が黒字になったことはほとんどありません」(9ページ)、「私は30代の頃から約30年間、公営ギャンブルをやってきましたが、いつか自分にも向いてくると考え続けた『ツキの流れ』はついにやってきませんでした」(17ページ)と語る姿はむしろ清々しい。著者は、負けてもともと、知的ゲームを楽しむための遊び代と考えて公営ギャンブル場に向かう(285ページ)という姿勢で楽しもうと語っています。
著者は、「負けても傷つかない、苦しみの少ない遊び方を模索した結果、外れることを前提で少額を賭けるという手法にたどり着きました」、1つのレースに200円から300円程度しか投票しない、すると全レースに負けても2000円から3000円くらいしか赤字にならずさして悔しくならない、「今日は3000円ぐらい勝ちたいな~」というみみっちい目標を立て、それに向かって賭ければいいといいます(207~208ページ)。それはある意味至言であり、安全な楽しみかたです。度々阿佐田哲也の小説とか引用してギャンブルを語っている姿勢と馴染むかには疑問がありますが。
第2章の地方競馬(JRAは公営ギャンブルじゃないんだそうです)、競輪、競艇、オートレースの全会場の紹介が圧巻です。各地に、そして多くはずいぶんと不便なところにあるのですね。著者自身もまだすべては制覇していないということですが(行けてないのは山口県の徳山競艇場、下関競艇場、山陽オートくらいのようですが)。
藤木TDC ちくま新書 2024年2月10日発行
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます